プロローグ‐2 変革
さてそれではどのような世界になったのか?
目覚めた物質全般は全てが全て浮遊感を感じた。そう、感じたのだ。人類はともかく、重度障害者、知能が低いはずの動物、ましては、植物、無機物、更には地球まで。ただし、自我のはっきりしない赤ちゃんは除くが……
彼らは、あるいは、彼女たちは、浮いていた。一分後には地面についていたが。
魔力というファンタジー物質が存在した。大気中のみならず、真空中でさえも。生物は例外を除いて、魔力を内包していた。そしてそれを用いる魔法が存在した。
神力というものが存在した。神が神たる根源であった。別名信仰力と呼ばれる通り、自我のあるものの祈りが神を形づくっていた。
妖力というものが存在した。妖怪が妖怪たるゆえんであった。
まだあといくつかの不思議物質があり、まだ見つかっていないものも多々ある。
生物の生態もだいぶ変わった。生物の種類は宇宙革命以前より少なくとも100000倍増加した。
文字通り”おもい”が世界を変えた。
最大の変化は、一人、一匹、一体、の周りに不可思議なカラフルな立体が常に回っていることであろうか。
それぞれ似たようなものはあれど、同じものはなかった。これは…”心核”ココロと呼ばれるものであった。立体の形はそれぞれの器…魂であり。色は”おもい”であった。




