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いつつめの夜
青い光が花びらのように舞って消え去る。俺だけがそこに取り残される。
目を開けた所は地面より少し空中だった。瞬く間に地面に振り落とされた。
「いたたっ」
俺は四方を見渡す。見るといままでいた交差点とはうって変わった風景が視界を支配する。
「ここは…」
そこは、黒。
真っ黒の霧が辺りを支配し、風が嫌な音をたてて吹き荒れている。自分を詰るように黒い雨粒が身体を塗らす。
その雨は透明感を失い黒く染まっている。原爆が落ちた時に雨が黒く染まったというのを聞いた。あの雨にそっくりだ。
雨粒は俺を叩きつけ俺の熱を奪っていくのがわかる。そこに
「ガルルル…」
唸り声が響く。
俺の目前に数十匹の狼のような大きな真っ黒の獣が周りを取り囲んでいた。
警戒をしているらしい無数の眼光がチラチラと俺を睨みつけてくる。
「なっなんなんだ!」