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ふたつめの夜
今のは夢だ、
またあの夢なのだ。
どう取り繕っても、彼女の…ファナと言う名前の女性の姿はない。
ただいつもの天井が見える。
自分が今寝ていたベッド
その横にある窓辺から日の光が差し込む。
やはりどこにも彼女はいない。
俺は渡瀬竜星
俺はいつも夢をみる。
それが彼女…
誰かはわからない彼女の夢ばかりだ。
だが、どうだろうか俺自信のことはファナの夢の中ではナナセと呼ばれているのに俺の名前は竜星である。全く違うではないか。
しかも、
俺はマンションの一室を生活のスペースとしていて一人暮らしをしている。バイトを掛け持ちしながら暮らしている。
両親は他界。彼女はいない。
夢の中で出会う彼女とは全く関わりもへったくれもないのである。
ただ、バイトをしていても自分のやりがいを見つけられず。
上手く仕事をこなせずに辞めてしまう。
また仕事先を探す。
そんな繰り返しの毎日を過ごしていた。