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春からずっと片思いしていた女の子にふられ、翌日に写真部の幹事に任命された。
午前11時にアパートのロフトで目を覚ました19歳の僕は、自分の人生が少しずつ動いているのを感じていた。
ロフトから梯子を一段一段注意深く降りる。
もう3月の下旬だが、カナザワはまだまだ寒く、部屋の中でも息が白く残る。
そのまま、風呂へと向かい、シャワーを浴びる。浴室は昨日大掃除したばかりで、清潔感に満ちている。体を注意深く洗い、ひげを丁寧に剃った。
風呂から出ると、物干し部屋につるしておいたジーンズをはき、ユニクロのヒートテックの上からチェックのシャツを着た。
そのまま小川に電話し、大学の学食で昼飯を食べる約束を取り付けた。
外に出ると、今日も晴れていた。僕は原付のアプリオに乗って、大学へと続く坂道を走った。
「唯ちゃんにふられたんだって?」
学食




