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老い耄れ勇者の隠居譚  作者: 徳傳惣吉
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曰く付きの家!?

モルバーが言った塩漬けの家とは…まだ夏には

早いぞ…?

バーノは少しばかり呆れながらもモルバーの話を

聞いていた…



モルバー「へぇ…お爺さんは魔王を追いかけていたんですか…大変でしたねぇ…。」



バーノ「あ、あぁ…随分と長く掛かってしまったからねぇ…わしゃもクタクタじゃよ。」



モルバー「では…そろそろ商談に入りましょう、

お爺さんはどんな家をお探しで?」



バーノ「ふぅむ…広くてゆとりがあって、なおかつ

こ洒落た家じゃな、勿論手摺もなくては…。」



モルバー「…なかなか条件に見あった物件はないですねぇ…殆ど売りに出てしまっているし…」



バーノ「どうで、もう百歳近い年寄りじゃ、どんな所でも構わんよ。」



モルバー「…一件だけ有ります…ですがここは塩漬けの物件ですよ…?」



バーノ「あまり聞かないでおこう、で、家賃は?」



モルバー「い、いやいりませんよ、今のところは…」



バーノ(怪しいのぅ…)



モルバー「ではご案内しましょう、付いてきて下さい。」



バーノはモルバーに連れられてトルト村という

小さな村の外れに行った…。



バーノ「ふぅむ…よい村じゃな、儂の故郷によう似とるわい…。」



村人「おんや、新しいお客様だかや、モルバーさん?」



モルバー「ええ、そうよ、最近は野菜の調子は

どうかしら?」



村人「頗る調子がええですわ、また旨いのが取れたら送りますけぇ。」



モルバー「有り難う!待っているわね。」



バーノ(尊敬されているんじゃのう…)



バーノ「ふむ、着いたようじゃな、うむうむ、

…にしても中々良い佇まいではないかの?」



モルバー「今から50年前に建てられたさるお方の

別荘だったんだけど、そのお方が10年前に亡くなられて、売りに出たって訳。」



バーノ「ほーぉ…そりゃあまた…まぁ訳は聞かぬよ、さてさて入ろうじゃないかね…。」



???「…ハッ!?」



バーノ「んん?」



モルバー「バーノさん、どうかしましたか?」



バーノ「いやぁ、2階にな、別嬪さんが急いで走っている所を見たもんでなぁ…髪は短めで、ナイスバディって奴かのう?」



モルバー(…まさかね。)



モルバー「ああ、近所の人じゃないですかね、

さぁさ、見ましょ、見ましょ。」



モルバーは何かを隠しているようだ…。








トルト村 モルタ王国より南に少しいった小さな村、農業が盛んで、トルトの野菜はブランド品で、わざわざ他国の農業関係者が視察に来るほど。

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