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【プロットタイプ】頑張るって根性論じゃん

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

そりゃ勿論、目の前に人参ぶら下げで、走られせるの大好きだけど、ボロボロな人間に鞭打つ程、残忍じゃないよ。

梅雨が明け、夏が来る。其れをひしひしと感じたのは、昼寝から目覚めた後だった。何時もならばスッパリと目が覚めているのに、今日はそうでは無かった。眠気が覚めない。脳に霧が掛かったように、瞼が開かない。だから何度かトイレに籠って、瞼を閉ざした。

定時を迎えても、最寄りのホームに着いても、其れは変わらなかった。湿度が高くて暑い。体が全く着いていかない。


帰って来て、やるべき事を済ませた鏡花は、リビングで横になった。何時もならば体を座布団代わりに腰掛けるのだが、今日は遠慮する。胎児の様に丸まるその様は、酷く疲労している時にみられる癖だった。代わりに近寄って、様子を観察する。

瞼はピッタリと閉ざされて、長い髪と体躯は弧を描く。微かに膨らむ背が呼吸をしている事を表していた。軽く髪に触れる。

「……むっ」

「俺は運ばない」

寝るなら布団で寝ろ。体痛めるぞ。

「瑠衣たん。疲れて布団まで歩けないって事ない?」

其れは別に珍しいことでは無い。体調は最近落ち着いて来たが、昔は布団に着くまでに何度か倒れた事がある。あれば疲労というより持病の様な物だが、似たようなものだろう。

鏡花は“ぐるり”と体を回転させると、うつらうつらと語り始めた。

「本当は頑張るのあんまり好きじゃなくって。根性論だと思ってるから。……瑠衣たんには分かって貰えないだろうけど」

「……」

其れは見ていれば分かる。取り分け興味のない物に対する事柄に対しては、すぐに逃げ出そうとする。だからこそ、それなりに知恵を絞ってやる気を引き出して走り回っているのだが。

鏡花の言う通り、『頑張る』、『根性論』、何方も嫌いじゃない。我武者羅に突っ込んでくる人間に強い興味を持つ。だが。

「それで折れたら元も子も無いだろ。頑張りや根性論が無駄だと思わないが、勝たなければ意味が無い。成長せず砕けたら意味が無い」

時と場合によるが、満身創痍で、闘志もない、ただ泣き崩れた輩に鞭打つ程、俺は残忍じゃない。

「まず知恵を回せ。優先順位を決めろ。その上であえて言う。『俺は運ばない』」

「分かってるよぉ。あと五分したらお布団行くよぉ。今はそれさえ出来ないくらい、ヘトヘトなんだよぉ」

寝る前、話を聞くところによると、立ち上がる事さえ不可能な程、疲労していた様だ。どうやら無理矢理、布団に引き摺られると思っていたらしく、夢見心地で俺との会話で時間を稼いでいたらしい。

「瑠衣たん、我武者羅〜って子が好きだからぁ。着いて来れねぇ奴置いてく。ってスタイルだからぁ。も〜お話での延長かな〜って。先にお布団言っちゃったら、本当にその場で寝ちゃうから〜。

へへ〜。鏡花ちゃんの勝ち〜」

瑠衣って我武者羅に突っ込んでくる人が好きなんです。

努力とか頑張るとか、そういうの。

何より真剣だと、誠実だと思ってるから。


でも満身創痍で、立つことさえ出来なくて、その場に項垂れてる人に鞭打つ程、性格は終わってません。

そういう時は、黙って寄り添ってくれます。

※泣いてる時とか特に。

やるだけやって駄目なら怒らないし、責めないよ。


ただ今の鏡花、疲れ果ててるから、ちょっと弱音が入ってる。

普段なら『分からないだろうけど』なんて面倒な事言わない。

それぐらい、やる気がない。


でもこのまま会話続けないと、瑠衣の気を引かないと、本当に置いてかれるので、無理矢理、会話を続けて延長してます。

『頑張る』とか『根性論』とか、そりゃ瑠衣が興味持つでしょ? って話を振ってる。


疲れてやる気はない。何も出来ない。

けども知恵を回せば最悪は回避出来る。

瑠衣が好きそうな教訓。

そんなこの小説の様なずる賢さは、歓迎してくれそう。

人間らしい一面だからね。


あのね、でも自分の事は所詮、自分で何とかするしかないんだよ。

自分に指図してくれる人だって助けてくれないし、責任も取ってくれない。

だからやるべき最低限の事だけは、ちゃんとしなきゃ駄目なんだよ。

この場合は知恵と優先順位だったけど。

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