雑文エッセイ「恋愛小説って何を書けばいいんだ?」
いや~、いずれ恋愛をテーマとした企画を提案するならば、まずは自分も作品を用意しなくては駄目だよな、と言う事でプロットを考え出したんだけど行き詰ってしまった・・。
だって、改めて考えたらイマイチよく判らなくなったんだよね。そもそも『恋心』ってなんなのよ?
いや、当初は男女の『好いた惚れた』に関する様々なシチュエーションを書けばいいんじゃね?と思っていたんだけど、キャラクターが恋愛を契機とする心の移ろいと行動、及びそれらの元となっているであろう定義付けってなんだろうと考え出したらぐるぐるになっちゃったのよ。
成る程、恐るべし『恋愛感情』。こうですっ!という万人が納得する答えが見つけられないから、逆に色々なパターンが出てくるのか。つまり最適解がないのかもしれないね。
つまり『好き』という感情はそれ以上分割できない素粒子のようなモノなのかも知れない。とは言え、素粒子の組合せば膨大だからどんなパターンでも作り出せるのかもね。
因みに『ざまぁ感情』もきっと素粒子だ。ただ属性にバラエティ差があまりないから似たようなモノしかできないのだろう。
でも、『ざまぁ感情』は人間の持つ感情受容体の鍵部分と相性がいいから簡単に感染するんだろうね。
うんっ、昔はSFも感染力が強かったんだけど『異世界系ファンタジー』というワクチンが開発されちゃったので最近は絶滅危惧種です。
いや~、若い子の免疫能力って強力だよね。興味を持った事に対しては吸収力がハンパないもの。あんなにアニメやラノベに関して情報を取り込んでいたら頭がパンクしないのかねぇ。
はい、大丈夫です。だって人間には『忘却』という能力も備わっていますから。どんなに若い頃に熱中しても飽きたら途端に忘れます。
だから授業で教わったはずなのに数学の2次関数の説き方なんて覚えていません。『良い国創ろう鎌倉幕府』に至っては、なんか最近の教科書では通説が覆って通用しないらしいし。
因みに小説家の角田光代さんが古典の恋愛小説と言われている『源氏物語』を自分なりの解釈で執筆していたらしい。
へぇ~、源氏物語って既に著作権が切れているはずだから書いてもパクリとは言われないんだな。でもだからと言ってここへ投稿しても読まれないはずだ。だってここってそうゆうところだから・・。
いや、その前に平安時代と現代では『恋愛』の意味が全然違うはずだ。そうゆう意味では、ここでウケる恋愛モノって現代の恋愛状況を理解している人でないと書けないのだろう。
あらら、いきなり駄目出しを喰らってしまった・・。
まっ、古今東西既に世界には膨大な恋愛物語が書かれているんだから、それらの内で気にいったやつをなぞればいいか。
でもロミジュリみたいなやつは自分で書くのはちょっと嫌だなぁ。折角恋愛系を書くならばハッピーエンドでないと筆がのらないはず。
とは言え、ハッピーエンドにも色々あるからな。困難から逃れてあの世で幸せになるなんて考えもあるにはあるし。←心中モノなんかは大抵これだ。成る程、だから太宰は憧れたのか。
だけどやっぱり読後感としては「その後ふたりはラブラブで過ごしましたとさ。」としたい。でもこのフレーズって、その前に困難が立ち塞がってなんとかそれを打破したストーリーが必要になるはず。
むーっ、その困難部分も出来れば書きたくないな。だってここに作品を読みに来るお子ちゃまたちって、もう初めからラブラブ一直線っ!みたいなのでないと読まない気がするし・・。
ははは、そんなのはリアルでやれよっ!と言いたくなるね。まっ、出来るならな。でも人生そんなに甘くはないぞ?
あっ、だから創作ではラブラブ一直線っ!を読みたくなるのか?あらら、つまり彼らってないモノねだりの鬱憤を物語で昇華しているのか。
よしっ、ならばもうコテコテのお気楽チュッチュなストーリーを書くしかあるまいっ!
と言う事で、設定としては収賄容疑で逮捕された上司に連座する形で職場をクビになった主人公が、町内の歳末くじで特等の『大型クルーズ船で南の島を巡る一週間の旅』を引き当て、当面就職活動もする気も湧かないから時間はあるという事で乗船する。←但し三等客室。まっ、今回はタダだからねっ!贅沢言ってはいけません。ご飯もちゃんと出るしっ!
その後、船内でお金持ちのご令嬢『たち』とあれこれあるが、何故か某国のテロリストに船が乗っ取られる。←なんでだよっ!と突っ込んではいけない。ヒーローが活躍するにはアクシデントが必要なのさっ!
しかし日本は「テロリストとは交渉しない」という原則により自衛隊の特殊部隊による奪還を試みる。
結果、船内でテロリストと特殊部隊の銃撃戦っ!バタバタと駆除されるテロリストたち。だが、テロリストは船の動力部にロシアから横流しされていた小型の核爆弾をセットしていたっ!
みんな道連れだと捨て台詞をはいてこと切れるテロリスト。緊急避難をしようと救命ボートに群がる乗客たち。
主人公とご令嬢たちもボートに乗り込むが、ボートを固定しているロックが外れないというアクシデントが発生っ!
しかも運悪く?順番待ちに耐えられなくなり暴徒と化した乗客たちが主人公たちが乗っているボートに無理やり乗り込もうとして逆に入り口のハッチを壊して開かなくしてしまう。
迫りくるタイムリミットっ!他の救命ボートは乗客を乗せて次々と着水し船を離れる。
かくして主人公たちが乗り込んだボートを残して全ての乗客と船員たちは船を後にしたのだった。因みに特殊部隊は自前のヘリコプターが迎えに来てとっとと逃げています。
突っ込みポイント:沈没ならともかく核爆発だと救命ボートで船を離れても結果は変わらないはず。うんっ、駄目じゃん、この設定っ!だが気にするなっ!ご都合主義はラノベの王道だっ!
そして運命の時間がやって来るっ!
どか~んっ!
はい、以後は何故か核爆発のエネルギーが時空間に影響を及ぼし船ごと主人公たちを異世界へ飛ばします。勿論船体や主人公たちは無傷なままだぜっ!
いや~、異世界へ行く為の前振りが長いっ!絶対子供たちは途中で読むのを止めるな。
と言うか、これって恋愛系になるのか?あっ、閉鎖空間である船の中で主人公はご令嬢たちと吊橋効果でらぶらぶになるのか?
なんだ、ハーレムものって実は恋愛系だったのか・・。
と言うか、これのどこが『コテコテのお気楽チュッチュなストーリー』なんだ?
まっ、お楽しみはこの後でって事にしておこう。はい、まずはそう成らざるを得なかった状況を作らないとねっ!
転校したら、共学なのにクラスメイトが全員美少女だったっ!とかのトンデモ設定なんて夢があっていいじゃないかっ!・・、いいのか?←いいんだよっ!だってそれがラノベなんだからっ!
-お後がよろしいようで。-