人生ゲーム①
野球を行う事をフリーバッティングの時点で諦めた私達は少し気まずいおやつを食べております。
「よく考えなくてもスポーツって人間とそれ以外の種族だと、体格やら手の数やら羽の有無やらでフェアじゃないですよね。」
自分でも不可解なことを言っているのは分かってます。
「まぁ、スライムの胴体ってよくわからんからな!」
えっ、スライムもナインの1人になる予定だったの?
「これだから人間は、奴らはちゃんと3頭身にも変化できるわ。」
しかし、こうなってくるとスポーツというより、テーブルで何かするほうが無難なのでは?
種族が違うのだから人間だけ(ステゴロ)のルールなんて通用するはずがないですよね。うん、私の知ってる世界は狭かったんですね。
私が知ってるテーブルゲームとして、トランプ、麻雀、・・・うーん、思ったより出てこないですね。私の人生はインドアよりかと思ってましたが、、、
人生・・・ゲーム・・・
「そういえば、人生ゲームは初めてやったときすごく面白かった記憶がありますね。」
「なんだその恐ろしい名前のゲームは。」
「全然恐ろしくありませんよ〜。テーブルゲームです。すごろくのような感じですね。人の人生においてあるある?の良いことが書いてあるマスと悪いことが書いてあるマスがあります。その内容が面白かったりするのですよ。」
「ふーん。まぁ、俺の人生ほど山あり谷ありではないのだろうがな。」
「何と張り合っているのですか?そういえば、ロイさんも国王に使える身でしたもんね。やっぱり、色々大変だったんでしょうか?」
「おっ、聞きたいか俺の武勇伝。」
「そのすごい武勇伝を言っちゃって?」
「俺の伝説ー
「まて!ワレの方が絶対山あり谷ありな人生だぞ。」
「なんだね。ダルク、急に入ってきて!」
「まずワレの方が長生きしている。積み重ねた歴史が違うのだ。」
「自己主張の強いやつだ。」
「それは、ロイさんも同じじゃないですか。」
「俺とこいつを一緒にしないで欲しいね。」
「ワレも不快だぞ。」
「私にとっては一緒に思います。お二人とも戦士なだけあって押し通すのは得意ですよね。引かないというかなんというか」
「トウカよ。そもそも、ワレは戦士ではない。その職はとうの昔に過ぎた仕事だ。ワレは魔王軍の統括を任されていた身。ワレは魔王である竜王様の懐刀のようなもの。そこらへんの戦士と一緒にされては困る。」
「そこらへんの戦士と違うのは俺もそうだ。まず生まれからして違う。魔法の勇者の血族である俺は特に強い適性を持っているのだよ。」
この人達、自分の話をしたくてしょうがない感じになってきましたよ。でも、2人同時に聞くとめんどくさいですよねー。しかし、過去話にも興味がある・・・。なにかいい手はないものか。
「2人とも人生ゲームを作ってみませんか?」




