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異世界シェアハウスの始まり

 はい、前回の話からしばらく時間が経ちました。今ではこの世界でも居心地良く、私は人間の国で暮らしています。

 ・・・いましたが、今はこの魔界との境目に追いやられている状態です。丁重に扱われていた日々が懐かしい。

 いやはや、いい暮らしをしてたと思ってましたが、仕事を失敗してしまいましてね。私の世界の結婚式をプロデュースしたまではよかったのですが・・・。まぁ、過去のことを悩んでもしょうがありませんね。今はこの大きめの家でダークエルフのダルクさんと人間の男ロイさんと3人暮らしです。

えぇ、大変な状況ですよね。若い娘が男の人と一緒に暮らしているなんて。

 ですが、この元ダークエルフの長と元人間国の外交官さんの魔法などによる援助がなければとてもこんなところでは生きていけません。この家の周りにはととても危険な生物がうようよしているそうだからです。安全を得るためには致し方ないのです。

で、この2人先の食事会でやらかしてしまい、重要なポジションからは外されました。

 ダルクさんはロイさんを無意識に毒殺しようとした上に監禁したことで、ロイさんはその監禁されたことを知られぬように魔界で遊んでいたことにしてしまったがために追放されました。

 そんな3人が何故か同居しているのは、魔界と人間の生物が一緒に暮らせるかのモデルケースにされているからです。私の必要性?皆無ですよね。

「おい!ワレのパンツよりロイのパンツを日当たりのいい場所に干すなと言ったろ!」

 何やらお庭から理不尽なクレームが聞こえます。

「ダルクさん、朝はあなたの方のが日当たりがよかったのですよ?」

 窓を開けて、負けじと返します。この世界舐められたら負けですからね。大体、こんな乙女を洗濯当番ローテーションに組み込まないでほしいですね。

「トウカ君、ダルクの言うことは無視したまえ。魔界の者は太陽の位置関係を理解できないなのさ。あいつら暗いのが好きだから興味ないんだろうね。」

家から2キロは離れているであろう場所からロイさんが答えます。なんで、会話できるかって?これも風の魔法の力らしいです。

「ナチュラルに侮辱しよって!この曲線の耳が!」

「トンガリ耳が何を言う!」

あっ、あっという間にロイさんが戻ってきました。このようにダルクさんとロイさんは仲が悪いのです。すぐに喧嘩しそうになります。

「コラ!背の低い人間がワレのより高いところに干そうとするな!」

「身長が高い種族は姿勢くらい低くあってほしいものだね!」

そんな時は笛を鳴らします。

「ハウスルール!揉めた時はトランプで!」

 2人の動きが止まります。そう、なんと、なんと、なんとなんと、私にも魔法が使えるのです!この生活をするにあたり竜王が私に与えてくれたこのチカラ。生活圏内であれば私のルールは絶対になるこの魔法。名付けて、ハウスルール!・・・と言っても2人とも紳士ではあるので、普通に言うこと聞いてくれる感じもありますが。あと、トランプという遊びを普通に楽しんでるみたいです。

「今回はえー、大富豪で。じゃあ、ちょっと待っててくださいね。」

 青空の下でトランプとはカードが飛びそうですって?ロイさんの魔法を無風にしてくれます。

「3回大富豪になった者が今回の勝者だからな。」

「いや、5回だ。一度大貧民になると抜け出せないのだ。」

 2人とも楽しそうなんですよね。

「では、私からいきますよー。ダイヤの3」

 えーと、順調に下のカードを出しってって〜、2を出されそうだから、Aは置いといて・・・、あっ、勝っちゃった。

「トウカ。強いな。」

「ふっ、すぐに巻き返すさ。」

「それでは、大貧民の方一枚強いのください。」

「フン。横暴な富豪め!」

「あっちゃあ、シケてますねー、じゃあ、これあげます。」

「はやく、大大貧民はカードを出したまえ。」

「うるさい。戦略がたった今変わったのだ。」

 こんな感じで楽しんでます。まあ、こんな生活も・・・。

「あっ、私5連勝しちゃった。」

「何故だ!偏りすぎだろ!カード!」

「・・・これも仕方ないことさ。勝者はトウカ君ということで」

「あー!私のパンツは高いところに干さなくていいー!」

 やはり、早いところ一人暮らしをしたいかもしれません。

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