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ツンデレメガネくん
「ねぇねぇ、来た来た。ツンデレメガネくん」
親友の 祐宇が教室の窓の外を見ながら雑誌を読んでいる私の服をグイグイと引っ張り、中庭で読書中の彼へ指を差した。
あまりにもしつこく引っ張るから、「なになに」と気だるく返事。
寝不足でうつろ目のまま雑誌片手に窓の向こうを覗く。
昨晩クラブで遊び狂って帰宅したのは夜中の2時。
二日酔いで正直席から立ち上がるのがしんどい。
ツンデレなんて別に興味もないし、騒ぎ立てるほどの事でもない。
目線の先の彼は一つ年下の高一。
名前は弘崎 拓真。
学校で少し噂になってるから名前くらいは知っている。
盛んな成長期を終えたのか、背は180センチ超え。
黒縁メガネの奥の瞳までは見た事がないけどイケメン風。
肌はこんがり小麦色。
身体を鍛えているのか細マッチョな感じ。
そこだけは、唯一萌えポイントかも。