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1話③

どーも、皆さんこちらネロです。現在進行形でお仕置き中です…。うう………手足に付けられているかせが、鎖がとても邪魔です。はぁぁ早く終わんないかな〜。

「あー、早く会いたいな〜」


ドゴォォォォォォン!!

「わっ!何事!?」

「おはよう後輩よ。朝ごはんの、時間と最後のお仕置きの時間になった。それでは先にお仕置きからさせてもらう。」

ネロの目が恐怖の色に染まる。そして、先輩の手がネロの体に触れる。

お仕置きとは生ぬるいものでは無いのだ。


「ああっ、死ぬ死んじゃう!やめでやめでぇぇ゛」

絶叫。

「やめるつもりはない。後輩ずーっとこのままでもいい。(ハァハァ)」


「死ぬぅ、笑い死ぬぅ、くすぐり殺されるぅ…あはっはははwww」

もはや、それはお仕置きとは言えずただ女の子2人が百合百合な光景を生み出しているだけだった。


※※※※※


あの汚かったお部屋がなんということでしょう。見違える程綺麗になりました。これもサイコキネシスの為せる技なのです。


などと大〇造ビフォー〇フター的なナレーションをしながら俺はサイコキネシスの力で空中に浮いていた。

……この力を自分自身にかける事は万人に1人出来るか出来ないかなどと言うことはまた、別のお話。


しかし実際サイコキネシスを思い通りに扱うことは実に簡単だった。皐月は漫画、ラノベ。まぁいわゆるそうゆう系が好みなのだ。だから非日常的な妄想はそれなりの頻度で行っている。

よって、異能力というものは皐月にとって憧れのものなのだ。

「でもこんなに素晴らしい能力があった所で俺家から出ないしな……」

とポツリと言葉を漏らした瞬間


ピンポォーン ピンポォーン


「っ…!またか」

「皐月くん、一緒に学校に行こうよ。もう1ヶ月も学校に来てないでしょ?私もだし先生も、皆も心配してるよ」

玄関の扉の前で話しているのは隣の隣に住んでいるクラスメイトの 相良 光希 (さがら みつき)。胸まである長い黒髪をポニーテールで結んでいる身長がやたら高く170前半はある。その高い身長とは裏腹に気が強くはない何故か俺にだけは強かったりもする。相良は俺が引越して来るのと同時に引越してきた。一緒の時期に越してきて一緒の年齢だったため彼女は俺の事を気にかけていてくれる。だけど 俺は家から出るつもりはない。

「今日も返事ないんだね。あんな事があって苦しいのは私も同じだよ。でも、いつまでもそのままじゃダメだよ。皐月くんだってわかってるでしょ?…………また、来るから。」


彼女はそう言った。苦しいのは同じだと。決して同じではないのに。それに重ねて彼女はそんなことはつゆ知らず学校に行こうと言ってくる。学校にだけは行きたくない。絶対に。あの場所には。だから家からも一歩も出ない。そう固く決めている。

って言ってたのにスーパーマーケットにいる俺はやはりピエロなのだろうか。多めに買っていた即席めんもなくなっていた上に冷蔵庫の中まで空っぽときた。ネットで買おうにも送料をケチり買い物へ。会計の際に店員に少し不審な目で見られたような気もするがよくよく考えれば平日の昼過ぎに即席めんや缶詰、ゼリーなどを買っている学生など不審がられるに決まってるな…。しかし食糧は手に入ったさっさと帰ってサイコキネシスで遊ぶか。と、考えながら横に川が流れる橋の下の道をのんびりと歩いていた。すると視界の奥深くに見知った人物が映った

「ん?あれは?…光希?」

なぜこんなところに…って学校帰りか。や、やばい…逃げるか。家から出る気がないことをアピールしているのにこんな所を歩いているのを見られたら面倒なことになりそうだ。と、踵を返した瞬間だった。空間が揺らめいているのを目にしたのは


「マスタァァァァァァァァァ!」

大きな声で叫びながら突進してくる死神。能力を使って止める。ついでに近くにあった石もぶつけておく。

「すごい!もうこんなに能力を使いこなしているなんて!さすがマスター!」

「………ああ。」

目を輝かせているネロに対してそっけない返事をする。何故かって?…相良が目の前にいるからだよ畜生っ!

「さ、皐月くん?なんでこんなところに?家から出ないって言ってたのに。」

ほら見たことか!想像通りになった!だが今はそんなことより横にいる死神を何とかしないと……

「よぉ光希。いやなにちょっと買い物でな!親戚の子が外に行きたいっていうもんだから!!!」

この言い訳はミスだ。やらかした。そんな俺の心情など知ったことかというようにネロが飛び出した

「マスター先に帰ってますね」

バサバサと帰っていくネロ。これにはおれも開いた口が塞がらない。

「皐月くん、一人で何言ってるの?まあいいや。私も買いたいものあるから付き合ってよ。」

一人で?もしかして見えてないのか?……焦ったおれが馬鹿みたいだ。

「ほら行こっ!」

光希に手を引っ張られながら俺は買い物に付き合わされるのだった。

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