記憶の相違
「そういえば、君は私に絵本を読んでくれたよね。」
――僕は絵本なんか持ってない
「私がひとりぼっちだったとき、いつも、君は私の傍で。」
――僕はずっと君と話したかった
「声だって覚えてる。優しい、優しい声。絵本を読んでくれるときだけの、私の安らぎ。」
――僕は君の声を知らない
「私が今、生きているのは、君の声があったから。」
――僕はもう君の中には生きてはいない
こんなに大事な、思い出も。
今は記憶の、海の中。
誰も気づいちゃ、くれないな。
「そういえば、君は私に絵本を読んでくれたよね。」
――僕は絵本なんか持ってない
「私がひとりぼっちだったとき、いつも、君は私の傍で。」
――僕はずっと君と話したかった
「声だって覚えてる。優しい、優しい声。絵本を読んでくれるときだけの、私の安らぎ。」
――僕は君の声を知らない
「私が今、生きているのは、君の声があったから。」
――僕はもう君の中には生きてはいない
こんなに大事な、思い出も。
今は記憶の、海の中。
誰も気づいちゃ、くれないな。
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