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magic×magic 〜ヒカリへ〜  作者: 奏ソウ
5/36

神話

5話目です!


いよいよ朝月に巻き起こる事態が少しづつ明らかになっていきます!

本を集めるのにたっぷり2時間はかかった。

それでもまだ速いほうだ。

「みんなそろそろ流石にお腹減ってない⁇」

裕子がいなくなってると思っていたら階段から降りてきた。

「…そーいえば、空いたかも…」

中結がそう言ってお腹をおさえる。

「私も…。今日いろいろありすぎて全くわかんなかったけど…」

と、涼村は時計をチラリと見た。もう21時を過ぎている。

「じゃ、遅いけどご飯にしよ!今私作ったから。上がっておいで」


ーリビングー

4人が席についた。涼村と中結が隣、その向かいに裕子と緑明が座った。

「姉さん、今日気合い入ってんなー(笑)」

「なんかその言い方失礼じゃない(笑)?とは、言っても確かに今日はちょっと頑張ったかな⁇」

テーブルには和食がたくさん並んでいる。どれをとっても非常に美味しそうだ。

「じゃ、いただきます。」

中結が箸を手に、おかずをお皿にとる。それに続いて涼村も白米を一口。

「どお…⁇美味しい⁇」

「…はい…」

涼村が消えそうな声で返事をした。

「凪沙ちゃん、どーしたの…⁇」

裕子に聞かれても答えられず、中結はうつむいてる涼村の顔をチラリと見た。

「涼村…。相当無理、したよな…。」

涼村の目には涙が。

「俺も、なんか悲しくて寂しくて辛いよ…」

中結もぼーっと遠くを見るようにつぶやいた。

「…2人とも今日は本当にたくさんありすぎた。ご飯食べ終えたら、お風呂入って休んだほうがいいよ。」

緑明が、優しく声をかけた。

「2人の部屋、2階なの。後で教えるね。」

裕子がそう言って席をたち、お風呂を沸かしに行った。


ー自室にてー

ココは涼村の部屋。中結の部屋はその隣だ。今は2人でただ向かい合って座っていた。

「…涼村。今俺たちにしか出来ないことってなんだと思う?」

中結が優しく話しかけた。

「…朝月を元に戻すこと…。」

「うん。俺さ全然そんな実感ないし、今でもよくわかんない。もしかしたらコレって現実じゃないのかもとかも思ったりする。」

ここで一呼吸置く。

「でもやっぱ、現実だよ。目の前にあること一つ一つがリアルすぎる。真っ暗な朝月とか、ヘリに乗ったこととか、地下で調べ物したとか、お前が泣いてるのとか…。」

中結はあくまで、涼村の返事を待っているわけではなく、話しかけている。

「だからさ、朝月を元に戻すのも現実。今は辛いけど、でも、早く朝月を戻したい。涼村。お前のチカラもいるんだよ。だから、今日は思いっきり泣け。」

この言葉は涼村の心に強く響いた。みるみるうちに涙が溢れ出てくる。

「今は泣けばいいよ。そーして、落ち着いてからいろいろ考えよう⁇」

この問いかけに涼村はコクリと頷いた。


ー翌日朝ー

結局あのあと、中結は涼村が泣き止むまでずっと一緒にいた。中結が部屋に戻る直前に涼村はありがとう。とポツリと言い、そのまま眠りについた。


涼村が起きてリビングへ行くと、ちょうど朝ご飯の準備が整ったところだった。

「あ、凪沙ちゃん。今呼ぼうと思ってた!おはよう」

「…おはようございます…」

そのまま涼村は席につく。隣で中結は欠伸をしながら涼村におはようと声をかける。

「おはよ。昨日はありがと。」

「アレで落ち着いた⁇」

「うん。」

「ならよかった。」

「…私も中結とおんなじ結論。一刻も早く朝月取り戻さないと!」

「お、やっとホントに答え出たか。」

「うん!もう大丈夫!」

緑明と裕子はこの会話を聞きながら微笑んでいた。


ー地下ー

昨日見つけた本を全員で読みながら手がかりを探る。

なんかとか急ぎながら調べたが、もう12時はとっくの間に越えていた。

「…俺のとこ手がかりなし!」

緑明は自分の持ち分をすべて見たがいい結果は得られなかった。

「私もです。」

「私も…」

涼村も裕子もそう言って背伸びをする。

「中結くんはどう⁇」

緑明が中結の方を向いた。

「…いや、本自体に手がかりらしきものはなかったんですけど…」

と、何やら山積みになっている本の下から1枚色あせた紙を取り出した。

「コレ、気になるんですよね。」

そのまま紙を緑明のところまで持っていく。

「この紙、本に挟まってた、どうやら神話みたいなんですけど、内容が…。」

「内容…?」

緑明が紙に目を通す。

「ーー。!コレって…」

「やっぱりその反応になりますよね?」

「あぁ。2人ともちょっと読んでみて。」


全員がこの紙を読み終え、一つ事実が浮かび上がった。

「もし、この神話の内容が実際今朝月で起こってることと一緒なら、朝月は2ヶ月で崩壊します。」

中結が声を緊張させた。

神話の内容はそれまで平和だった魔法の街が、ある日突然暗い世界になり、2ヶ月でその街が消えてしまった というもの。

「…。中結くん、涼村さん。」

緑明が重々しい雰囲気で2人の方を向いた。

「この神話が本当かどうかはわからない。でも、手がかりらしき手がかりはコレしかない。」

コクリと頷く。

「どちらにしろ、朝月を戻すのは早いに越したことはない。それで、だ。今から外に出よう」

話の先が全く見えず、よくわからからないまま、2人は緑明の後ろをついて外に出た。


ー裏山の麓ー

裕子の家の裏側には山がある。そう大きな山ではないが、かと言って小さいわけでもない。高さは100メートルほどのものだ。

「さて。じゃ、始めようか。」

緑明が山の麓で、簡易テーブルを開いた。

「何するんですか…?」

中結たちは、外に出る前にジャージに着替えさせられた。

「朝月を2ヶ月の間で取り戻さなきゃならない。これはかなり無茶な話だ。でも、やらなきゃならない。2人とも一応魔法は使えるんだよね?」

何を言いたいのかイマイチわからなかったがとりあえず返事をする。

「STEPは⁇」

「3です」

「2です」

「うん。今のままじゃ、ステップはもちろん、魔法力、体力、精神力すべてが足りない。そこで、今から2人には特訓。修業をしてもらいます。」

緑明が飲み物を水筒にいれ、2人には手渡した。

「もう、修業がどうとかも言ってられない。今日はこの裏山を走って来て。喉渇いたらそれ飲んで。3周で終わり。途中水筒空になったらココ持って来て。何か質問は?」

2人とも緑明の手際と説明のよさに、何も返せなかった。

「今日から5日間修業して、力を上げる。それからヤツらと戦う。いいな?」

一つ一つ言い聞かせるように、強く言葉が発せられた。

2人は顔を見合わせ、軽く笑あった。

『はい!』

いかがでしたか⁇


次回はついに、戦闘があります!


ようやくここまで来れた…(笑)

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