五人仲間
今回はちょっと長いです(笑)
ついに5人がそろいます!
瀬賀は今、ビルの最上階の一つ下の階にいる。
(この階には誰もいねーな。)
人の存在を確認し最上階にいる敵に、魔法を唱える準備にはいる。
2、3個の波動を組み合わせて、
(はっ!)
魔力を放った。
それを感じ取った晴が外に出て、魔法を発動する。
後は瀬賀が無事降りて来るのを待つだけだ。
1分くらいで瀬賀がロビーから出て来た。
「成功?」
「多分!」
「とりあえず逃げよーぜ。」
2人は基地へ戻った。
「晴すげー頭いーな!俺じゃ思いつかなかった。」
「いや、昔読んだ本でこのやり方使ってたからさ。」
「それを覚えてて、あの場で使えるってのはすげーよ!」
晴はあの時、瀬賀に種類を指定した波動魔法を発動するように言った。
普段は絶対に組み合わせない魔法というか、組み合わせても何もおこらないのだが、少しズラして発動させると、対象の時間感覚を狂わせることができる。
つまり、時が止まっているような感じになり、動く物体などを捉えられない。
そこに晴が魔法で蜃気楼のような現象を作り出して、敵の目を欺き、逃走してきた。こういうカラクリだ。
「でも予想以上に敵の行動がいいな。」
晴は少し危機感を覚えた。
「そう簡単にはやらせねーって感じだな。」
「とりあえず、王宮に報告しないと…」
「あぁ。」
瀬賀がボックスの中に入る。
魔力を注いで少しすると、宇佐美の声がした。
「ご苦労様!で、どーなん?」
今の状況を説明した。
「うーん…ちょっと予想より上やな。とりあえず明日もうちょっとだけいろいろ見てみて、その後はゆっくり休んで、戦いに備えて。」
「了解です。」
「こっちも明日もーちょい頑張って作戦詰めてみるわ。」
連絡が終わった頃にはもう夕方だった。
偵察に案外時間がかかっていたようだ。
「晴。晩めしにしよ。」
「今から用意するよ。」
晴は意外と料理ができる。ちなみに5人の中で一番料理スキルが高いのは凪沙。その次は浅瀬で、晴、桜原、瀬賀という順番。というか、瀬賀はほぼ料理ができない。
王宮から持ってきた食材を魔法を使いながら調理していく。
1時間ほどで立派な食事が出来上がった。
『いただきまーす。』
お茶碗片手に食事を始める。
今日はザ•日本料理で、肉じゃがとお味噌汁とほうれん草のおひたし、卵焼きが並んでいる。
「晴ってさ、なんか苦手なこととかあんの?」
「なんだよ急に(笑)」
「いや、ここ何日か一緒に過ごしてるけど、なんでもそつなくこなすからさ。」
晴はこの通り、料理もそれなりにできるし、運動もできる。王宮にピアノがあり、それを弾いていたがめちゃくちゃ上手い。顔もいいし、完璧に見える。
「俺絵あんま得意じゃないかな…」
「うわー…なんかフツー(笑)ちょっと書いてよ。」
晴がえーっとイヤな顔をしているのをよそに、瀬賀が紙とボールペンを机に置く。
「勝負な!最初のお題は馬!」
「馬?(笑)またビミョーな…」
とりあえず、ご飯を食べ終えて、カリカリとお絵かき大会が始まった。
「俺出来たよ。」
瀬賀はかなりはやくに完成したようだ。
「…俺も一応…」
「じゃ、せーので出すぞ。せーのっ!」
ー。
「晴そんなめちゃくちゃ下手なワケじゃねーじゃん!」
「そーか⁇俺は今、亮太の絵みて若干絶望してんだけど。」
瀬賀の絵は見事だった。うますぎる。何かコンクールに出したら賞がもらえそうなほど上手い。
「亮太の意外な才能見つけた(笑)」
「俺、自分で言うのもなんだけど、ケッコー賞とかもらってんだー。」
「そりゃ、上手いわな(笑)」
その後瀬賀の意外な才能をもっと見るべく、いろいろな絵を描いた。
「亮太、顔に似合わず絵上手いから、スゲーギャップだよ(笑)」
「顔に似合わんゆーなw」
瀬賀は晴とは違う感じのカッコいい。見た目はすこしチャラ男(笑)
見た目とは違い案外中身はまとも。コミュ力がかなり高い。彼女が朝月崩壊の前日までいたらしい。なんとも可哀想な話だ。
ここでもうひとつつまらない話をしておくと、凪沙は中学3年間の間で付き合った人は3人。多い方かな?
晴は1人。それぐらいが妥当かな?
浅瀬は見た目カッコいいが、あまりコミュ力が高くないこともあり、0人。しかし告白された数は多い。
桜原は男子と仲良すぎで、もはや恋愛対象として見られていない。背が小さめで可愛いが。
瀬賀は中2までで、両手で足りるか足りないかくらい彼女が変わっている。恋愛においてはダントツだ。
「晴はなんか顔通りって感じだよな。」
「それって褒めてる?」
「褒めてる、褒めてる!」
また今日もアホみたいな話をして夜が更けて行った。
ー王宮ー
翌日、王宮では最後の作戦会議が行われ、昼過ぎには終わり、あとは自由時間となった。
凪沙と桜原は浅瀬を誘って買い物に出ることにした。
「凪沙って前から思ってたけど可愛いよねー!」
「え、そんなことないよー!理菜のほーが可愛いってー!」
と、こんなやりとりに取り残される浅瀬。
「ねえ、智哉はどー思う?」
「え?」
凪沙に急にふられて戸惑う浅瀬。
「私と凪沙、どっちのが可愛い⁇」
「え、あ…。それって答えなきゃダメ?」
『うん!』
「えー…。うーん、女の子っぽいのは凪沙ちゃんだなー。」
「ちょっと智哉!それひどくない?私が女子力ゼロみたいじゃん!」
「だって理菜は妙に男気があるというか…。」
「…なんか、ショック…」
桜原が落ち込んだ様子をあらわした。
「あ、いや、でも、もし2人の中でどーしてもどっちかを選ばなきゃならない状態になったとしたら、僕は理菜を選ぶよ。」
「え⁇」
桜原は思わず浅瀬の顔を凝視し、そのあと顔を赤らめた。
「あ、これはそのー、好きとかじゃなくて、ほら!凪沙ちゃんには晴がいるし!」
「あー!!」
桜原が納得の叫び。
「ちょっと!何言い出すの⁉︎智哉まで!」
今度は凪沙の顔が真っ赤だ。
「僕の予想だと、凪沙ちゃんは晴のこと好きなんじゃないかって予想してんだけど。」
「違う!断じて違う!」
ニヤニヤと2人が凪沙を見る。
「…そりゃ、友達としては好きだよ?親友っていえるんじゃないかな?感謝もしてるし。でも、恋愛じゃない…と思う…」
話してるウチにだんだんと自信がなくなってしまった。
「まー、凪沙!私は別に2人が付き合っても、全然大丈夫だから!むしろ応援しちゃう❤️」
「僕も是非、応援させてもらうよ❤️」
浅瀬がなぜかすごくテンションが高かった。
「え?え?何?ちょっと、やめてよー!」
逃げることができなくなったのは凪沙だった。
その後は至ってフツーで、服をみたり、カフェでお茶したりと楽しい時間を過ごした。
「智哉ってオシャレだよね!」
凪沙が浅瀬の服を見て言った。
「さっきの服屋さんもすごくセンスよかったし!」
「いや、別にそんなことないよ。」
「いやいや。晴も亮太くんもわりとオシャレだけど、智哉くんが1番オシャレだと思う!ねえ、理菜?」
「うん。しかも地味に見えるやつでも上手いことコーデして、キレーにみせるよね!」
2人して浅瀬を褒めると、意外にも浅瀬からいろいろ話はじめた。
「僕、背が低いのがコンプレックスなんだよ。」
浅瀬は身長が170を余裕できっている。しかも成長はほぼ止まってしまった。
「晴も亮太も背高いから余計にね。そのコンプレックスを補うために、いろいろファッションのこと勉強したんだ。」
そこで、オシャレに行き着くワケだ。
「ねえ、今から私の服見てくれない?」
凪沙が目を輝かせた。
「…いいよ。晴のためにも(笑)」
「え!まだそんなこと言ってるの?やめてよー!(笑)」
「別に照れなくてもいーよ(笑)」
「照れてない!」
「凪沙。私も一緒に行くよ?私も智哉に服見てもらいたいし、凪沙のためにもね!」
「またこの流れ⁉︎」
またもや、やんややんや言いながら、3人で服を探しに出た。
ー翌日、12月7日ー
昨日、服を買いに行って、帰ったのは夕食ギリギリ前だった。あまりにもオシャレな服を着て3人帰ってきたから、宇佐美はかなり驚いた。
そんな夜も明け、いよいよ3人も朝月へ。
「じゃ、気いつけてな。向こう着いたら連絡してや。」
宇佐美が3人を送り出す。
「宇佐美さんも、体とか気をつけてくださいね。ちょっとの間ですけど、放っておいたら宇佐美さん、ご飯食べなくなっちゃいますから。」
凪沙が忠告をした。
「わかってる。わかってるよ(笑)それで凪沙ちゃんには何回怒られたか…」
その場にいた全員が笑った。
「僕らもすぐ行くから。頑張って来てな!」
『はい!』
ー朝月ー
朝月の入り口に着いた。前には2人の人影が。
「待ってたよ。」
「行けるな?」
晴と瀬賀が到着した3人に声をかける。
3人が頷くと同時に、入り口を開放し、なかへ入った…
さあ、本格的な最後の戦闘が始まっていきます。
あと少し、お付き合いください!




