始動
20話目です!
ついに本格的に朝月を取り戻しにかかります!
凪沙と晴も以前よりずっと仲良くて、作者的には羨ましいなコノヤローです(笑)
なんだかんだでラブコメイベントのあった午後には王宮へ向けて出発した。
ー王宮ー
王宮に着いたときにはもう夜だった。
「ただいまー」
凪沙が王宮の扉を開けて中へ入った。
後ろから晴もただいまと言って入る。
石里はキョロキョロと周りを見回して落ち着かない様子だった。
「凪沙ちゃん!よかった無事で!」
急ぎ足で階段から降りてくる関西弁のイケメンが。
「宇佐美さん。心配おかけしました…」
「いやいや、無事でよかったよ。…そちらの方々は…⁇」
宇佐美が晴と石里のほうを向いて言ったので、思わず凪沙は笑ってしまった。
「え、宇佐美さん!俺ですよ!電話したでしょ⁇」
「…え、その声、中結くん…⁇」
「そーですよ!忘れるなんてヒドいですね!」
「え、ああ、いや…うん⁇変わりすぎちゃうか…⁇」
「凪沙といい宇佐美さんといい、同じ反応しますね…」
凪沙はこのやりとりを見て、ゲラゲラ笑っている。
「とにかく、俺です。中結晴です。すごい心配かけました。」
「いや、無事でよかったよ!おかえり!」
とりあえず、いろいろ話をするため、今から夕食を食べることになった。
「ふんふん。てゆーかすごいな!そこまで調べてあるなんて!僕でもそんな調べられるへんだのに!」
宇佐美は想像以上に晴たちが調べてあってかなり驚いている。
「いや、すごいのは石里先生です。」
晴がチラッと石里のほうを向く。
「え⁇いや、中結が頑張ったからだよ。中結の力なかったら、こんなに集めれてないし。」
ここで宇佐美がふと思いついたように聞く。
「そーいえば中結くん、魔法の力めっちゃ上がった⁇」
「え⁇いや、まーめっちゃかどうかはわかりませんが、上がりましたよ⁇」
「今、自分のSTEPどんくらいかわかるん⁇」
「いや、測れないんでわかんないです。」
「多分僕の予想…ってか、この王宮に設置されてる機械によると7ぐらいあんで。」
王宮にはおおまかにだが、その人のSTEPを計測できる機械が設置されている。侵入者対策のためで、見えない場所に機械を置き、赤外線で相手の情報をキャッチして、STEPを測定できる機械。
「え、そんなにですか…⁇」
「うん。もう一つ言うと凪沙ちゃんもSTEP5やで。」
「私もそんな伸びてるんですか…⁇」
「多分この短期間での修行と実戦のおかげやな。これで朝月を取り返すんははちょっと楽になったかもしれん。」
「楽ってそんなおおげさな…(笑)」
晴が苦笑いをした。
「え⁇よー考えてみ⁇アイスラーは魔法使えるけど、他のメンバーは多分魔法使えへんやろーし、使えたとしてもそんな強力なもんは無理や。つまり、警戒するんはアイスラーだけって言ってもいーかもしれん。」
「そういえば俺、気になってたんですけど、アイスラーって朝月の人間なんですか⁇」
「違うけどなんで?」
「この世界で魔法を使える人のほとんどは朝月に所縁がある人ばかりです。所縁がなくて魔法使える人はほぼいないと思うのに、アイスラーは魔法が使える。だからです。」
「へー。いいトコ目いくなー。僕の秘書に欲しいくらいや。」
「その言い方だと、答えを知ってるんですね?」
「うん。この前アキラに聞いた。」
「じゃあ」
「でも」
と、晴が答えを聞こうとした瞬間に宇佐美が遮った。
「でも、その話を聞くと相当厄介なことになるかもしれんけどいーの?」
「…?厄介って…?」
「これは僕もアキラに聞いたときにわかってんけど、この朝月の事件、アイスラーだけちゃう。もっと根本的に関わってるヤツがいるみたいや。」
「…根本的に…?」
「そー。用はアイスラーの後ろには黒幕がおる。」
「…」
宇佐美がポンッと言った言葉に全員、黙ってしまった。
「多分、今回の事件はアイスラーさえなんとかすれば解決する。でも、その後にまた何か事件起きる確率はかなり高い。僕的にはこの話をしてしもた以上、この場にいる人らには全部話さなアカンねんけど、それはアイスラーを倒してからにしてほしいんや。」
みんなしばらく黙ったままだった。
「…わかりました。」
晴が静かに答えた。
「必ず。必ず教えてください。」
「わかった…。」
その後はすぐに話は切り替わって、アイスラー攻略と朝月奪還の話になった。
「俺に考えがあります。」
「お、中結くん。頼れるねー!」
晴が席を立ち、ホワイトボードに何やら書き始めた。
「明日は11月29日です。つまり、あと一ヶ月。今から朝月にすぐ乗り込むのも一つの手ですが、俺的にはその前にどうしてもやっときたい。というか、ためしておきたいことがあるんです。」
と、ホワイトボードに文字と図で説明を書いた。
「俺の推理が正しければ、明日。ココがポイントになります。そこを襲撃するってのが、俺の考えです。」
全員がホワイトボードをみて、そのあと晴を見る。
「…晴。そんな上手い話…あるの…⁇」
「わかんねー。でも、俺は9割型あると思う。」
「ふーん…。僕も中結くんの考えはケッコーあってると思うで。石里先生はどー思いますか?」
「僕はまだこの件に関わって日が浅いのでなんとも言えませんが、今まで見てきた中結の感じからして、いけると思います。」
「凪沙。お前もコレでいいか?」
「…オッケー。2人の話聞いてたら私もいける気がしてきた。」
「よし。じゃあ明日、早速とりかかろう。」
ー翌日ー
朝月の隣町に来た。
「じゃあ、細かい配置を決めたいんですけど、何か先にやらなきゃならないこと、有りますか⁇」
晴の問いに全員首を振った。
「では、早速。まず、石里先生はこの地図をみて、良さげなポイントに古代魔法の術式を張ってきて欲しいです。」
と、晴は石里に地図を渡した。示してあるのは今全員のいる宿から、旧の朝月への入り口までの地図。
「この赤い線が中結たちの通ってくるルートか⁇」
「そうです。俺と凪沙で旧の入り口に正面から向かいます。上手いこと敵をおびき出すんで、術式のポイントについたら魔法を発動させてください。」
「わかった。かなり時間かかるから、もう行っていいか?」
「はい。あ、コレ持って行ってください。」
晴が例の黒いボタンのようなものを石里に放り投げた。
「一応術式張り終えたら、それで宇佐美さんにどこらへんに術式を張ったか連絡してください。」
「了解。中結、頼りにしてるぞ。」
「もちろんです。」
石里が目的の場所へと向かった。
「次は宇佐美さんです。とは言っても、宇佐美さんは主に俺たちの行動を管理したり、情報を与えてもらいたいです。」
「そのために黒いの持って来させたんか。」
「はい。俺たち全員はこの黒いので情報伝達します。宇佐美さんはその場その場の判断で俺たちに必要な情報を流したり、逆に俺たちが聞くことに答えてもらいたいです。」
「なるほどな。じゃあ僕はココにいといたらえーんやな?」
「はい。コレ、持っといてください。」
晴は石里に渡したものと同じ地図を渡した。
「まずは石里先生からの連絡で、術式の場所を把握するのが第一段階であり、1番重要な仕事です。」
「うん。任せといて。」
「お願いします。」
次に凪沙のほうを向く。
「じゃ、俺たちも行こっか。」
「うん。」
凪沙と晴は目的地へと向かい、歩き始めた。
昨日の夜、あらかじめ晴は凪沙に作戦内容を伝えてあった。
そのため、目的地に向かう途中で作戦を話す必要はない。
「ねえ、晴。」
「ん?」
「もし、失敗したらどーするの?」
晴は遠くを見つめた。
「そんときは、まー、ゴリ押しだな(笑)今の俺たちなら、まだ勝ち目はあるだろーし。」
「その自信は一体どこから…」
「ここから。」
と、親指で自分の心を指した。
「うわっ、さっむ。」
「おいおい(笑)ひどいなー」
「今時そんなこと言える中学生なんていないよ?」
「かもなー。でもな、凪沙。この作戦、元々失敗するわけねーんだ。事態がどう転んでも、それは俺の手の中だよ。」
「…。まったく…。アンタのその自信には恐れおののくわ。前から思ってたけど、晴って性格悪いよね。」
「え?そーか⁇フツーじゃない⁇」
「一般的な生活で ならね。こーゆー戦闘とかなら、晴ほど性格悪い人なんていないと思うよ。」
「…それ、褒めてんの⁇」
「さー⁇どうかなー。」
と、ここで旧入り口の近くまで来た。
「さて、行くか。」
「うん。…褒めてはないけど、信じてる。」
「え?…そっか。凪沙。無理はすんなよ。」
「大丈夫!」
いかがでしたか⁇
次はいよいよ久々の戦闘です!
晴の作戦の全貌はどういうものなのか
楽しみです!




