再出発
久々の更新です!
半分はわりと真面目な話をしていたのですが、
後半、疲れてしまいネタになってしまいました(笑)
ブランチを終えた後、凪沙と石里は外に出た。
視力回復の魔法を使うためだ。
石里は古代魔法を得意とし、能力としてはそこまで高くないが、幾つかの分野の魔法が使える。
これは古代魔法の特徴で、現代魔法は1人の人間に対し一つの分野の魔法しか使えないが、古代魔法は数種類の魔法を使用できる。
しかし、発動にはすべて魔法陣が必要となるため、接近戦や速攻とはかなり相性が悪いのが弱点。
外に出ると、石里は魔法陣を描き始めた。
「凪沙!宇佐美さんと連絡とれたよ!」
晴が少し遅れて外に出てきた。
「ありがとー!どーだった⁇みんなビックリしてたでしょ⁇」
「そりゃもー…電話の後ろで歓声上がってたからな(笑)」
「1番ビックリしたのは電話を受けた宇佐美さんだろうけどね(笑)」
「さ、出来たよ。」
と、ここで魔法陣が完成。
「涼村さんはこの中に立って。」
言われた通りに魔法陣の真ん中に立った。
「じゃ、目を閉じててね。」
目を閉じる少しすると、わずかだが、魔力を感じた。石里が凪沙に魔力を注ぎ始めたらしい。
「凪沙ー。ヒマだろ⁇」
「え、ヒマだけど…⁇それがどうかした⁇」
「今日何日だか知ってる⁇」
「ん⁇あれ、そー言われたらわかんない…」
「だろうな。今日は11月28日だよ。」
「…ほぼ一ヶ月経ったんだね…」
「逆に言えば、タイムリミットまでもあと一ヶ月しかない。」
「そうだよね…。」
「それでだ。明日、俺は王宮に戻ろうと思う。」
「宇佐美さんのトコへ行くってことだよね⁇」
「うん。記憶操作の解除方法も伝えないとだし。」
「そっか。じゃあ、私も明日一緒に帰る。」
「なら、明日お昼にはココ出るから準備しといてね。」
「わかった。」
「あ、ついでに言うと、石里先生も一緒だから。」
「え、先生も王宮来るんですか⁉︎」
目を閉じながら石里がいるであろう方を向く。
「うん。朝月を取り戻すには、今はそれが1番かなって思って。」
「こんなすごい古代魔法使える人が来るなんて、すごい頼りがいあって嬉しいですー!」
「いや、僕STEP3だよ⁇そんな戦力にならないから…」
凪沙は頭の中で、石里の言ったことを整理した。
「…3⁇…え、その凄さで3ですか…⁇」
凪沙の目から見ても、石里が3とは思えない。
「3だよ。実際には古代魔法ってSTEP評価に出にくい魔法だから、もうちょっとあるかもだけど。」
「なーんだ。じゃあ私より、晴より全然頼りになりますよ!」
「おい、凪沙。なんかヒドくねー⁇俺めっちゃ弱いみたいじゃん!」
「え⁇だって晴、私よりSTEP下だし。」
ここで石里がそれを否定した。
「多分今の中結は、この中で一番、下手したら朝月でも10本の指には入ると思うよ⁇」
「…え⁇」
凪沙は言葉を失った。
「中結がココへ来てから、いろんな修行したり勉強したりしたら、急激に伸びてね。以前も修行してたんだろ⁇その成果もこの時期にグッと力として表れてきたみたいで、僕なんかじゃ到底叶わないよ。」
「…ホントに⁇」
目を閉じたまま今度は晴のほうを向く。
「ホントホント。前よりもかなり強力な魔人呼び出せるよ。」
「…ウソ…」
凪沙は肩を落とした。落ち込んでいるようだ。
「涼村さん。落ち込まなくても大丈夫。3日で僕が涼村さんの実力、大幅アップさせてみせるよ。」
「…え⁇そんなことできるんですか⁇」
「できるよ。緑明の修行がしっかりしてたこともあるしね。さて、涼村さん。目、開けてみて⁇」
ゆっくりと開けてみる。
「…すごい視界がクリアなんですけど(笑)」
「なら成功だ。」
「ありがとうございます!」
「いやいや。明日からの修行もよろしくね」
「え、それはこっちのセリフです!よろしくお願いします!」
ー翌日ー
年頃の男女が一つ屋根の下で暮らしているとそりゃ、ラブコメ事件は一つぐらい起こる。
「…ねえ、晴…。ちょっとどいてほしいんだけど…」
「お、俺だってそうしたいんだけど…」
事は遡ること5分前。
朝ご飯を終えて、凪沙が2階へ上がり出発の用意をすませた時だ。
トイレに行って、自分の部屋へ戻ろうとした時、半開きになっているドアがあった。
興味本位で入った。
「へー、いろいろ置いてあるなー」
どこかの国のお土産や、いろんなジャンルの本や、ギターなど様々なものが置いてあった。
「コレとかかわいい❤️」
と、あちこち触りながら見ていた。
「おーい、凪沙ー」
晴の呼ぶ声。
「なにー⁇」
「お前今どこいんの⁇」
「ここー!」
「…まさかお前、ギターとか置いてある部屋じゃねーよなー⁇」
「え、そうだけどなんでー⁇」
「…凪沙。一歩も動くなよ」
「…え⁇なんなの…⁇」
「いいか、そこは底抜けの部屋だ。今は大丈夫かもしれねーけど、ちょっとでも激しく動いたら底抜けるからな。」
そんなことを言われると、硬直するしかない。
「…たすけて…」
「今行くからちょっと待ってろ。」
晴がドアを開けた。
「動くなよ」
「わかってるから…」
若干涙目になっている。晴がゆっくりと近づく。
もうすぐ晴の手が届く。あと少し。
が、運が悪かった。部屋の窓になんと鳥が激突。
それに驚いた凪沙が思わず飛び上がった。
「ワァァア!」
バキ!
「凪沙!」
ついに底が抜けた。凪沙が落ちる。それを晴が助けようと凪沙の手を引こうと思ったが、同時に晴の立っている場所の床も壊れてしまった。
こうして2人は底が抜け、せまい窪みのようなところに凪沙が仰向けに、その上からかぶさるようにして晴がいる状態。
これではまるで晴が凪沙を襲…
いえ、なんでもありません。
で、さきほどの状態に。
「…どうやって出よう…」
「…とりあえず、石里先生呼ばないと…」
と、晴がポケットに手をやろうとして止まった。
「…なあ、凪沙。俺、この状態だからちょっとケータイ取れねえんだけどさ…」
「…え、ああ!そうだね…」
「と、取り出して欲しいんだけど…」
「…え、どこに入ってる…⁇」
「幸いにも、前ポッケだよ…」
「あ、わかった…」
凪沙が晴のポッケの中からケータイを取り出した。
「暗証番号は××××だから、それいれて電話帳から先生にかけて…」
「あ、うん…」
電話帳の中から石里を探し、電話をかけた。
「…。…。ー。出ない…」
「やっぱ出ないか…。先生基本ケータイ見ないからな…」
よく見ると晴はかなり辛い体勢でいることもあり、かなり汗をかいていた。
「…晴、汗びっしょりだよ…⁇」
「…え⁇ああ…大丈夫だよ。」
「そう…⁇ならいーけど…」
こうしてしばらくその状態でいたが、晴がそろそろ限界をむかえようとしていた。
「…晴、腕かなり震えてるけど、大丈夫…⁇」
「…なんとかな…」
答えと声は噛み合っていなかった。
「…晴。のっかっていーよ。」
「…え⁇」
「だから、腕楽にしていーよ。」
「…え、それって…つまり…いや、悪いよ。俺男だし重いよ⁇それに、いくらこの状況だからっていっても、そんなことしたら、凪沙のこと襲っちゃうかもよ⁇」
「晴は、そんなヤツじゃないでしょ⁇私もそんなことないって思ってるから、楽にしていーって言ったの。」
「…お前にはかなわないよ(笑)」
「一応これでもちゃんと羞恥心はあるからね⁉︎」
「はいはい、わかってるよ(笑)」
「あー!バカにして!」
と、ギャンギャン言い合っているときだ。
晴の手が汗で滑ってしまった。
もちろん、凪沙に抱きつく形になってしまった。
「あ、ご、ごめん!」
「え、だ、大丈夫だよ!」
2人ともかなり赤面していた。
そこへ、運悪く声が。
「…、お前ら今からなにする気だ?(笑)」
上から石里の声が。
「別に、僕は2人がそーゆーことしたとしても別にいーけど、まだ中学生だしねー」
『しませんよ!』
石里のせいで余計恥ずかしくなってしまい、助けられた後もしばらくはお互い、顔を見合わせることは出来なかった。
いかがでしたか⁇
作者的には1番やらかしてしまった回かと(笑)
次は真剣に書きますよ!w




