信じる
そろそろ中盤も終わりに差し掛かってます。
前半が重すぎたので、中盤はあまり重すぎずを目指してます。
緑明先生連れて行かれちゃってますけど…
ー王宮ー
涼村と宇佐美はすぐに引き返し、王宮ですべて話した。
緑明のおかげで朝月への入り方を入手することができ、まず今しなければならないことは
「記憶操作についてや。」
涼村とカツエと使用人の何人かを集め、会議を開いた。
「緑明先輩が記憶操作にかかることも十分考えられるし、凪沙ちゃんの知り合いの記憶操作も解かなアカン。」
全員頷くが、どうやって調べればいいのかがわからない。
「とりあえず、僕の思うところすべてを手分けして探してほしい。してくれる⁇」
「もちろん、私はやりますよ」
「私も京介のためもあるし、余計にやりますよ。」
涼村とカツエが答え、他の使用人も頷いた。
「よし、じゃあ早速。今日は残り少ないけど、全員で王宮の書物庫に調べに行く。明日のことはまた、明日朝言うからとりあえず書物庫に向かって。」
話が終わり、みんなが書物庫へ向かった。
ー書物庫ー
「わー…。すごい量の本ですね…。裕子さんの家の何倍もある…。」
「多分、本の数はここが世界一や。こん中から記憶操作に関する本探すんはケッコー大変やな。」
「分類とかしてないんですか⁇」
「一応してあるけど、記憶操作単体の分類はないからなー…。精神系の本棚やねんけど、アソコ1番本の量多いねんな…」
と、その精神系の本棚に到着。
「…。どこからどこまでが、精神系ですか…?」
「この壁沿い一面全部。」
「…へー…。」
あまりの多さに圧倒されてしまった。
精神系の本棚は一番奥にあり、壁沿いに横100メートル、縦10メートルの中に収まっている。
「これは、1日でおわらへんなー。」
「…ですよね…。」
ー翌日ー
結局かなり夜遅くまで粘り、三分の一ほどは見たが、あまりめぼしいものもなく、次の日に持ち越しとなった。
「じゃあ今日は本格的にすすめるし、他のトコにも行きたいから役割決めるで。」
朝食のとき、宇佐美がホワイトボードに場所を書き始めた。
「まず、昨日の続きする人。カツエさん中心に使用人の人らでやって欲しいんやけどいい?」
「全然構いませんけど、宇佐美さんと涼村さんは何を…⁇」
カツエが涼村のほうを向いた。
「そーですよね。私は何するんですか…⁇」
宇佐美はホワイトボードに場所を書き、その横に涼村の名前を書いた。
「裕子さんの家…ですか⁇」
「うん。アソコは僕が知ってる中でも一番そーゆーのに関係したモン多そうやし、凪沙ちゃん、行って来てくれる⁇」
「オッケーです!」
「よし、じゃあまたヘリお願いしとくわ。」
「宇佐美さんは何をされるんですか⁇」
「僕⁇僕はある人をあたる。」
「ある人…?」
ー刑務所ー
全員がそれぞれの仕事についたとき、宇佐美はその、ある人の元を訪れた。
「久しぶり。」
「一国の王様がこんな犯罪人にどれだけ顔をあわせるんだ?」
「いや、だってこーゆーとき頼りになるんやもん。アキラは。」
「こーゆーとき?ま、いいでしょう。何があったか話してみて。」
宇佐美はアキラに助けを求めた。記憶操作について話す。
「うーん。なるほど。なかなかよく調べてありますね。けど、それじゃ足りない。」
「だからアキラに聞きに来たんや。教えてくれへん⁇」
「うーん。教えるって言ってもね…何を知りたい⁇」
「…記憶操作でそれだけ高度なことってできるん?」
高度なこととは、自我を奪われてもあれほど人間的に生きられるものなのかということだ。
「…。具体的な方法はわからないが、アイスラーは確かにそういった研究をしていた。いろいろな勉強をしてね。」
「じゃあ、ホンマに出来るってこと?」
「多分。アイスラーは野蛮なヤツだが、自分のしたいことは何が何でも追い求める努力家でもある。何らかの形でその方法を掴んでいても不思議ではない。」
「そっか…。それを解く方法知らん?」
「残念ながらな。」
「やっぱわからんかー。」
うーんなどと、頭の中をぐるぐるさせて宇佐美はいろいろ考えた。
「…一つだけ、助けになるかもしれない話なら今思い出した。」
「うん。え⁉︎ホンマに?」
「確信はないが、元本部の話はしたな?」
「したよ。」
「もしかしたら元本部の中にアイスラーが読んでた本が残ってるかもしれない。」
「…なるほど!どんくらいの確率で残ってそう?」
「うーん…。具体的な数値で表すのは難しいが、わりと高めの確率だと思うよ?」
「そっか。オッケ、ありがとう!」
「こちらもそんなに役に立てなくてすまない。」
「いや、ちょっとだけ前に進んだよ!」
「…そうか…。くれぐれも気をつけて。」
「わかってるよ。」
ー裕子の家ー
涼村は裕子の家でひたすら探していた。
「凪沙ちゃん、見つかった⁇」
裕子が地下へ降りてきた。
「うーん…。コレといってないんですよねー…。確かに記憶操作に関する本は何冊かあるんですけど、私の求めてる答えはなくて…」
「そっか。とりあえず、休憩がてらお茶しよ⁇」
「じゃ、遠慮なくいただきます。」
「ねえ、凪沙ちゃん。」
「はい⁇」
裕子は何かを言おうとして、一瞬止まった。が、
「…。中結くんのことの話、してもいいかな…?」
裕子はすごく聞きづらそうに聞いた。
「…構いませんよ。別に強がりとか、気を遣ってるとか、そんなんじゃないですから、何でも聞いてください。」
「…じゃあ、悪いけど率直に聞くね?…生きてると思う?」
この返事に涼村は少し考えた。
「…まー、すごく悩む質問ですね…。でも、どう答えようかなっていくら考えても、結局は同じ答えに辿り着きます。晴は、生きてます。きっと。」
「…そっか。」
「はい。私がそう思いたいだけってゆーのがあるのは事実です。正直あの状況で今も生きているのはまさにキセキでしょう。」
紅茶を一口飲む。
「…私はそのキセキを信じたい。いや、信じます。」
「…よかった。」
裕子がホッと息を吐いた。
「もしかしたら凪沙ちゃん、ホントに強がってるだけなんじゃないかと思ってたんだけど、今のは本当に思ってることね。」
「え⁇(笑)いや、確かにホントに思ってますけど、どうしてその確信が…?」
「だって、凪沙ちゃんさっき、中結くんのこと、晴って。信じてる証拠なんだなって思った。」
「…はい。信じてますよ。」
涼村はニコリと笑った。
「凪沙ちゃん、以前よりずっといい顔するようになったね。キレーにもなったし。」
「え、そんな急にやめてくださいよ(笑)恥ずかしいじゃないですかー!」
「だって可愛いんだもん!どお⁇モテてたでしょ⁇」
「いえいえ!全くです!部活ばっかしてたんで…」
「えー(笑)あ、じゃあ、凪沙ちゃん中結くんのこと好き⁇」
「え⁉︎また急に…。そりゃ好きですよ。いいヤツだし。今までは普通の友達でしたけど、今は親友って感じで。」
「あーもー!そっちじゃない!(笑)」
「え⁇(笑)」
「恋愛よ!レ•ン•ア•イ!」
「れんあい…。恋愛ー⁉︎ないですないです!」
「ないの⁉︎中結くんいい子だし、私あの子隠れた美形男子だと思ってるんだけどなー。」
「まさか!(笑)いいヤツですけど、美形ではないですよー!」
「いやいや。ある時突然ガラリと変わって登場するかもよー⁇」
「それはそれでうれしいですけどね(笑)」
「そーなればいいね!」
「…はい!」
涼村は改めて中結の大切さを感じた。
いかがでしたか⁇
おそらく次かその次くらいで中盤は終了し、終盤に入ります。
もう少し、見届けていただければうれしいです!




