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magic×magic 〜ヒカリへ〜  作者: 奏ソウ
10/36

戦争

今回ヤバいです(笑)


8千字超えてます…


しかも内容かなりシリアスです…


かなり重たいと思います…

その後、具体的な潜入の仕方などを相談していた。

どうやら目標とする人物は国の反逆者らしく、牢屋に閉じ込められているらしい。

牢屋に侵入するためにはどうしても、中枢機関への潜入が必要となった。

「中枢機関に潜入って、相当大変じゃないですか…⁇」

中結が聞く。

「そーやねん。やから2人にはこれから明日の朝にかけて、コレをまず覚えてもらう。」

と、2人に何か資料が渡された。

「その資料は帝国の関係図やら、理念やらなんやらが書いてある。僕の部下が頑張ってくれたおかげでなんとかその辺りの情報までやったら掴めた。」

一呼吸置く。

「えーか⁇潜入するには向こうの国のこと知っとかなアカン。今日1日で覚えれるとこまで覚えて。」

ざっと資料は5枚ほどだが、完璧に暗記するのはかなり大変だ。

「んで、もうひとつ。2人とも今フツーの私服やけど、向こうは中枢機関ならスーツや。ちょっと年相応ちゃうから似合わんかもしれんけど、着てもらうで。」

と、使いの人たちがスーツを持ってきた。

「明日潜入する前は必ずコレ着て行ってや。」

「潜入するまではわかりましたけど、いざ潜入する時、建物の中にはどーやって入るんですか…⁇きっとそんな国なら警備も頑丈でしょう?」

中結が資料をすべて読み終え机の上に置いた。

「一応1人僕の使いであるスパイがおる。ソイツにその資料の情報ももらってる。逆に言えばそれで手いっぱいや。侵入の時はソイツに助けてもらうから心配せんといて。」

「わかりました。じゃ、俺は資料も覚えたんで、先休ませてもらいます。」

中結が席を立った。

「うん。…え⁉︎もう資料覚えたん⁉︎」

「ええ、まぁ…。」

ここで涼村が読んでいる途中の資料を置いて宇佐美のほうを向いた。

「中結は学校でも1番、2番を争う成績ですし、全国模試でも上位のほうに入るくらい頭いーんですよ。天才じゃなく秀才ですけど、これくらいの資料ならすぐ暗記しちゃいます。」

宇佐美がへーという顔をしていた。

「あ、そうや中結くん。緑明先輩の様子見てきてくれへん⁇」

「え、別にいーですけど…。」

「じゃ、頼むよ。明日の朝ご飯は7時からやからそれも呼んで来て欲しい。」

「りょーかいです。」


ーカツエの部屋ー

緑明はカツエと話していた。

「なあ、おふくろ。俺アイツらに悪いことしたかな…⁇」

「したかもねー。」

「やっぱりな…」

「でも」

少しカツエが強く言った。

「あの子たちも朝月のためって、頑張ってるんだ。きっと、コレが本当に正しいかどうかはわからないけど、あってると信じる道を進んでね。」

「俺ももっと何か出来たらいーんだけどな…。」

「多分あの子たちはアンタに感謝してると思うよ。朝月から救い出してくれたし、世話もしてくれるし。まるでお父さんみたいだねー。あ、アンタには子どもがいるからホントにちゃんとしたお父さんか。」

「ひでーな(笑)でもまー、それ聞いたら俺に出来ることはなんでもしよう。今は2人を温かく見送って無事帰ってくるのを待つだけだ。」

「うん。私もしばらくココにいるし、出来ることあったら手伝うよ。」

「…ありがとう!」

ちょうどその時ドアがノックされ中結が入ってきた。


ー翌日朝ー

「さ、準備できた?」

宇佐美が王宮の入り口で、2人に話しかけた。

「完了です!」

「俺も万端です!」

「よし、ほなら行こか。荷物後ろ積むわ。」

使いの人が荷物をトランクへ積んだ。

「涼村、中結…。」

緑明が急に2人を呼び捨てで呼び、心配そうな表情で見つめた。

「先生!私元気で帰ってきたら、先生と一緒に買い物行きたいです!そのダサい私服なんとかしたいし(笑)」

「…涼村…。お前ヒドいヤツだな…。」

「だってホントの話ですから(笑)楽しみにしてます!」

「先生、なんで急に呼び捨てに…⁇(笑)」

「え、いや、なんとなく…な。なんかこー、親しみを込めてな」

「どーせなら下の名前て呼べばいーのに(笑)あ、わかりました!帰ってきた時の俺との約束は親しみをこめて、名前で呼ぶこと!どーですか⁇」

「…(笑)あぁ、そーしよう。涼村もそーさせてもらうよ⁇」

「ええ、構いませんよ⁇でもあんまし呼びすぎないでくださいね。ケーサツ突き出しますから」

「おいおい!さらっとヒデーこと言うなよ(笑)」

みんな思わず笑ってしまった。今度は笑いながらカツエが一歩前に出た。

「2人とも。コレは、私の主人が死ぬ前に作ったものだよ。」

と、お守りを1個づつ渡した。

「私の主人が祈りと魔法をこめて作ったお守り。大事な人に渡すよう言われてたから、2人に渡すわ。何かあった時きっと助けてくれると思うわよ。」

カツエはふふっと笑いながら2人の手を握った。

「気をつけてね。」

同時に頷き、そして車に乗り込んだ。

「頑張ってこいよ。」

「無理しすぎちゃダメよ。」

緑明とカツエのそんな言葉を最後に車は発車し王宮を出た。


ー国境近くー

国の外れにある誰もいない国境付近。そこから帝国へ侵入することになっていた。

「ここが、国境…」

涼村が先に広がる景色を見た。

「さて、僕が来れるんはここまでや。こっから僕の部下との合流地点までは自力で頑張ってや。」

涼村と中結が視線を宇佐美のほうへやった。

「宇佐美さん私たち無事帰って来ますね。」

「うん。待ってる。くれぐれも大怪我しやんよーにな?」

「はい。」

「あ、俺からのお願い1ついーですか⁇」

「何⁇」

「帰った日には豪華なご飯が食べたいです!(笑)」

「そーやな!(笑)用意しとくわ」

「ありがとうございます。…。」

帝国のほうへ2人は向き直る。

「じゃ、」

『いってきます。』

こうして、新たな旅が始まった。


合流地点までは難なくたどり着いた。人っ子1人おらず本当に帝国に入ったのかどうかも怪しかった。が、合流地点で数分待つとその疑問はなくなった。

「貴方たち2人が涼村さんと中結くん⁇」

スーツ姿の女性が。30になるかならないかくらいだろう。

「はい。依田さんですか…⁇」

中結が答えた。

「あってるみたいね。初めまして。依田暁美よりたあけみです。よろしく。」

よろしくお願いしますと頭を下げると

じゃ、行こっか

と、依田の車に乗り込んだ。

30分ほどで、帝国の首都に着き、潜入する建物の駐車場に車を停めた。

「さて、2人にはここで着替えてもらおう。」

中結は男子なので、涼村に車の中を譲り外でパパっと着替えをすませた。

「ネクタイ結び慣れてるのね。」

「ええ、まあ。俺は小さい頃から親が出席するパーティーとかによく行ってましたから。」

「なるほどね。」

ここで、ガタンと車のドアが開いた。

「変じゃない…⁇」

涼村が若干顔を赤くして言った。

「大丈夫よ。ね、中結くん。」

「え?あ、あぁ。」

「はっきりしない返事ねー。ま、今はそんなこと言ってる場合じゃなくて、2人ともコレ付けて。」

と、首から下げるストラップを渡され、その先にはバーコードが。

「この時代にバーコードなんて古いでしょ⁇それがないと入れないからね。」

「コレ、どうやって手に入れたんですか…?」

中結が疑わしそうな目で依田を見た。

「偽装よ。2日間だけのね。それを超えたらアウト。言ってる意味わかるよね⁇」

つまりは2日以内に任務を果たさなければならないということだ。

「さ、行くわよ。」

淡々と依田は話して歩き始めた。


ー中枢機関内部ー

難なく入ることができた。

ひとまず、冷静に廊下を歩き、途中すれ違う人に声をかけられても資料の情報を元になんとか乗り切った。

今は依田の専用事務室に来ている。

「…依田さんってココではかなりエラい位置にいるんですか⁇」

中結の一切躊躇しない質問に依田はニコっと笑った。

「ストレートだねー(笑)そーだよ。私は一応幾つかある部署の一つのリーダー。なんとか誤魔化しながら務めを果たしてる。」

「ここにはどれくらいいらっしゃるんですか⁇」

今度は涼村がおしとやかな口調で聞いた。

「この事務室には、3ヶ月ほど前に入ったわ。そのおかげでいろんな情報が手に入ったし、作戦としては成功してる。」

「で、俺たちはどうすればいいんですか?」

「逆に貴方達が1番しなくちゃならないことは何⁇」

「牢屋にいる人たちの中にいる、ナゾの言葉を解明してくれる人を連れ出すことです。」

「そーよね。」

依田がわかってるじゃないという意味をこめて返事した。

「実は私、牢屋の監視人の1人なの。今日から5日間は忙しいから代理人に行かせるって言ってあるわ。2人のどちらかが交代しながら探し出して。」

頷いて了解の合図を示す。

「さ、牢屋の見回りは18時から。それまでは一応ここの役人なんだからフツーの仕事もこなしてもらうわよ。」

と、テキパキと仕事を始めた。どうやら同じ部署の他の役人は現在何らかの理由で休んでいるらしい。が、今はその理由に構ってるヒマもなかった。


今日の仕事は資料の整理。ただ、この中枢機関に勤めている人全員分があるので、相当な量となっていた。

「あ、2人とも6時になったわ。どちらか行って来てくれない⁇」

「じゃあ、俺が行きます。」

「じゃ、頼むわ。」

「中結、頑張ってね!」

「おう!」


ー地下ー

地下は意外と明るかった。

「通行証を見せてください。」

牢屋の区域に入るためにはその手前にある扉のところで通行証を提示しなければならない。

「はい、通ってください。」

中結は偽装した通行証で中に入ることが出来た。滞在時間は1時間。その間に目的の人物に少しでも近づかなければならない。写真片手に牢屋と見回る。

「とは言っても、これだけ広いとなー…。」

牢屋には1000人以上の人が閉じ込められており、かなり広い牢獄となっていた。

数十分歩き回るが、写真と同一人物は見当たらず、分かれ道でどちらに行こうかと思い悩んでいた時だった。

ドォォォォンと上で何やら凄まじい音がした。爆発音に近かった。

「今の何…?…なんかヤバそうだな。さっさと牢獄出ないと…」

落ち着きつつもなんとなくヤバい気がしながら入ってきた扉まで戻ろうと足を進めた。

少し歩いた時だ。牢屋でヒソヒソ話が聞こえた。

「上の連中、今のでついにやったかな?」

「多分な。定刻どおりだ。あとはプランに従って行動するだけ。」

「何がプランなんだ⁇」

中結がその2人にこっそりと近づき話しかけた。

「え、あー、いや、何も⁇」

しらを切るつもりだ。

「…話、丸聞こえだったけど⁇」

「…チ、聞いてやがったか。」

「ええ、バッチリ。今すぐにでも上に報告を…と言いたいところですが」

この発言にヒソヒソ話の2人が顔色を変えた。

「実は俺、この国にスパイとして、潜入してるんです。この人を探しにね。」

と、写真を見せた。

「でも、一応ココで働いているので、務めは務め。この写真に関すること教えてくれたら何も言いませんよ。」

ヒソヒソ話の2人が写真を見て顔を見合わせた。

「…あ、アンタこの人に な、なんの用で…⁇」

「ちょっとした野暮用だよ。何その反応。なんかヤバいことでもあんの⁇」

ヒソヒソ話の2人が同時にうつむいた。

「…もう、手遅れだよ。」

ボソッと呟かれた声に何がと聞き返そうとしたときだ。

ドン!ガラガラガラ…

牢獄の天井が崩れた。月明かりが差し込む。

「え…何…コレ…。」

中結は呆然と起こった出来事を見た。

「その写真のヤツがこの暴動の主謀者だよ。」

崩れた天井のほうを見ると、そこから何人か牢獄に入って来ていた。

激しく警報ベルの音が鳴り響く。中結はその音で我に返り、ひとまず立場上侵入者を片づけようとしたときだ。

上にいた連中が中結を敵と認識し、中結の頭上にある瓦礫を崩した。

「君、危ない!」

さきほどから話していた男の片方が叫ぶと同時に中結が瓦礫の下敷きになり、姿が全く見えなくなってしまった…。


涼村たちが探していて、事件の主謀者である男の名はアキラ。

苗字はわからないが、アキラという名前だけはわかっていた。

ちょうど一回目の爆発が起こった時、上層部はパニックに陥っていた。中枢機関が大量の人で囲まれ、逃げるに逃げられない状態。どうしようかと悩んでいるところへ、王様の命令が。下した内容はただ一つ。

「殺せ」

ただそれだけだった。


依田と涼村はまず急いで地下へ向かった。

着いた頃に、ちょうど牢獄の瓦礫が爆破された。上ではすでに戦争が始まっている。

涼村と依田が急いで牢獄の中へ入った。瓦礫が崩れ落ちているため、まともな足の踏み場もない状態。

なんとかして、中結を探そうと足場の悪い道を歩いているときだった。

「我らの作戦は成功した。」

まるで、こちらに語りかけているような口調で言った。

「…誰…⁇」

涼村が声のした方を向く。

「私が誰かって?それはもうすぐわかるよ。」

とても低い声だった。暗くて顔がよく見えなかったが、月明かりがもう少しで相手の顔にあたりそうだ。

じっと、見ていると薄暗いが顔が認識出来た。しかし、その瞬間涼村は跳ね上がるほどの驚きを感じた。

「…アキラ…」

「ん?私のこと、しってるのか?」

そう、その人はアキラだった。しってるのか?という質問にあまりの驚きにしばらく答えられなかったが、依田に名前を呼ばれ、どうにか答えた。

「あ、えっと、私たちはアキラさんを探しにココへ潜入捜査に来たんです。」

「私を、探しに…?」

低い声が一層低くなる。

「は、はい…。朝月という街をご存知ですか…?」

涼村はことを一から説明しようと、朝月の話をしだした。しかし、

「…そうか…ついに、そうなったか…。」

まるで、朝月の話を聞いただけで全てを悟ったかのような口振りだった。

「あのー、今ので私が何を説明しようとしていたのか、わかったんですか…⁇」

「ああ。おそらく、私の元へ辿り着けた理由も。宇佐美…だろ?」

本当にわかっているのだと、今のですぐにわかった。隣にいる依田まで驚いている。

「あなた方に連れて行かれるのは別にいい。しかし、私は一つ、この国でどうしてもやらねばならないことがあるんだ。」

ここで依田が今起こっている事態を推理したのか、話し始めた。

「つまり、この暴動の主謀者はアキラさん、あなたなワケね。」

「まさに。」

端的な返事だった。

「…いくら、人数を集めても、あのバカ王様には歯が立たないわよ。」

「私が何の考えもなしに作戦を実行してると思うか?」

「…。よほど自信があるのね。」

「まあ」

バチバチと火花が散りそうな空気だったが、涼村がそれを破った。

「アキラさん。ホントに協力してくれるんですよね⁇」

「何が言いたい?」

「…死なないかってことです。」

「さー、どうだろうね。」

涼村がキッとアキラをにらんだ。

「…大丈夫。私も朝月には興味があってね。必ず戻ってくるよ。」

「約束ですよ。」

「無論」

2人が約束をかわしたとき、遠くのほうで声が聞こえた。

「アキラさんこっちのほうにいたよな?」

「ああ。」

どうやらアキラの仲間らしい。

「2人はもう行ったほうがいい。見つかると厄介なことになるから。」

2人はコクリと頷いてその場を離れた。


アキラのいた場所からかなり離れたところへ来た。

「ねえ、涼村さん。」

涼村が依田のほうを向く。

「中結くん、大丈夫だと思う⁇」

その質問は涼村が1番気にしていることだった。

「…わかりません…。でも、なんとなく直感ですけど、ヤバい気がします…。」

「…私もその直感、間違ってないと思うわ。」

2人は中結の捜索にさらに力を入れた。

「中結!返事してー!」

「中結くん!どこ⁉︎」

中結を呼んだ。何度か呼んだが返事はない。

「…涼村さん。コレはどう…考える…?」

「…いいように考えれば、すでにココから脱出している。悪く言えば、なんらかの事件に巻き込まれてるか」

「…後…者…のほうだ…」

後ろから突然声が聞こえた。


「⁉︎中結⁉︎」

涼村と依田が振り向いた。そしてその姿に驚きを隠せなかった。

「中結!どーしたのそれ!」

見れば中結は血まみれで服もところどころ破けている。

「ちょっとな…。上から…瓦礫が…降ってきて…」

「え!もしかして下敷きになっててそっから出てきたの⁉︎」

コクリと頷いた。立っているのがやっとそうに見える。さらに、

「…俺、瓦礫の中で…聞いたんだよ…」

「何を⁇」

「…暴動を…起こしてるヤツらの…作戦…。」

涼村と依田が顔を見合わせた。

「…ヤツらは…この…中枢機関の建物を…丸ごと…爆破する気だ…」

この事実に涼村も依田も言葉が出なかった。

「…涼村は…何か…なかったのか…⁇」

と、聞くと同時に中結がその場に倒れこむ…前に涼村がしっかり支えた。

「…悪いな…」

「ううん。大丈夫。とりあえず座ろう⁇」

中結を座らせ、壁にもたれかけさせる。

「私ね、さっきアキラさんに会ったの。」

中結は案外全く驚いてなかった。

「それでね、私たちに協力してくれるって話になったんだけど…。」

「…だけど…⁇」

「…ホントに協力してくれるのかな…?」

涼村は少し弱気になった。

「…お前から見て…アキラさんは…どう見えた…」

「どうって…」

「約束…ちゃんと…果たしてくれそうか…?」

「うん!」

ここは即答だった。

「…なら、大丈夫だろ…。きっと、協力して…くれるよ。」

「…そっか。そーだよね!」

「ああ…そのためにも、俺たちも早く…ココから出ないと…。」

と、中結が立とうとしたときだ。


「それは無理だ。」

後ろから声がした。イヤな感じだと思いそちらを向く。

「…王…?」

そこにいたのは帝国の王様。

「話は全て聞かせてもらった。君らにはお世話になったよ。」

え、と思い周りを見ると、兵士に囲まれていた。

「まさか潜入者がいるなんて思わなかったが、それも含めいい方向に事が進んだな。この女もだったのは意外だったが。」

と、王様の足元を見る。

「⁉︎依田さん!」

「動くな。今動けばこの女もお前もそっちの少年も殺す。」

涼村は身動きがとれなくなってしまった。

しばらくその状態でいると、上から何やら音が。上を向いてみる。

「…ヘリ…?まさか!」

「さて、おさらばだ。永遠にな」

と、高らかに笑いながらロープハシゴを登って行く。最後に一言告げた。

れ。」

その一言で兵士が一斉に飛びかかろうとした。

そのときだ

「…発射…」

と、涼村だけにしか聞こえなかったような声で呟いたのは。

「え⁇」

と、後ろを振り返った。と、同時に激しい雷が兵士を襲い気絶させる。さらにはヘリに直撃し、大破。王様は10mほどの高さから転落し、地面に叩きつけられた。


「…中結…アンタ!どんな無茶したのよ!」

中結はほとんど残ってない体力と魔法力で彼の出せる1番強力な技を発動した。

「はは…。でも、最悪の事態は…免れただろ…?」

「…うん。」

若干涼村は涙目になっていた。

「でも、これからどーやって…」

なんとか中結と依田2人を連れて脱出方法を考えようとしたときだ。また先ほど聞いたような音が。

「…またヘリ⁉︎このバカ王様どれだけ用意周到なのよ!」

と、王様を睨みつける。

しかし、ヘリから聞こえた声でその主が誰かわかった。

「涼村!中結!無事か⁉︎」

緑明の声だ。もしものときのために残った緑明が本当にもしもがおこり、助けに来てくれたのだ。

「先生!ココです!」

涼村が声をあげ、手を振る。

「そこか!待ってろよ!」

緑明はヘリからロープハシゴを降ろした。


「先生!依田さんお願いできませんか⁇!」

気を失っている依田をヘリに乗せるため、緑明にはロープの下の方まで降りて来て欲しかった。

「わかった!すぐ行く!」

どうやら降りて来てくれるようだ。

「中結!もう少しだから頑張って!」

「ああ…」

涼村はまず依田を抱きかかえ、緑明に渡す。

その後中結に肩をかしながらヘリのロープまで辿り着いた。

「涼村。先登ってくれ。もし俺が先に行って落ちたらお前も落ちる。それよりも、涼村が先に登って上から魔法でなんとか俺を上げてくれるほうがいい。」

中結の提案に涼村は納得し、ぱっぱとロープを登った。

「さ、中結!登って来て!」

中結がロープを登り始めた。

少しづつ少しづつ上がってゆく。緑明もヘリの高度を少しづつ上げた。

「中結!もう少し!」

涼村がそろそろ魔法で中結をアシスト出来る距離になる。

あと2m。あと1m。


だが、最悪の事態が起こった。

「おのれぇぇ!死ね!」

下からすごい声が聞こえた。と、同時に鋭い金属のようなものが飛んできた。

ブチリ!

ロープが勢いよく引き裂かれた。

「中結!」

中結は転落していく。

「中結ぃぃ!」

涼村がとっさに魔法を発動しようとしたその時。

ドォォォォン!!

凄まじい爆発が起こった。地上あたり一体火の海が広がる。

その火の海の中へ中結は落ちていく。

「ダメ!」

涼村は魔法を発動したが、届かなかった。最後に大爆発を起こし、中結はその中へ消えて行った。

「…ウソよ!中結!イヤーー!!」


真っ暗などんよりとした星一つ見えない空だった。

中結は爆発にまきこまれ、涼村の悲鳴と泣き声だけが、夜空に響き渡った。

なんか…とても悲しい結末に…


作者も自分で書きながら涙が出てきました…


早く次を書こうと思います…

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