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◇プロローグ
――世界は私なんかを放って回り続ける――
何時ものように授業が終了し、友達と談笑し、そして『彼』と帰路を共にする。そんな平凡な日常。
そんなある日、ある噂が流れる。
「1ヶ月に数回、夜中の12時ぴったりに生物が闇に消える。」
始めは野良猫や野良犬が消えていくだけ。数を重ねるにつれて私のクラスにも行方不明者が…。
――これは、私の日常が崩れ行く物語。
崩れて行く日常に興味なんてないし、泣きわめいても世界は回るのを止めない。
なんだ、『何もない』私にぴったりだ。