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僕らの歩む道  作者: 大輝
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〜第4章〜「陰…から……見てる…」

四ヶ月ぶりの更新です。

大変申し訳ありません。

今後はどしどし書いていくつもりですので、よろしくお願いします。

「あ〜、あの〜」


「黙ってて!!!」


………情けねぇ〜

ここまで自分が情けないと思ったのは小学生の時に近所の窓ガラス割って逃げ出した時以来だぜ。



今俺の目の前では論争が続いている。


右でちょっと偉そうに話しているのは奄美千草。俺の幼馴染みだ。

左には転校生の霞麗奈がいる。おとなしそうな外見とは裏腹に、かなり嫌味なことを言っている。


はぁ〜、どうしたものか。そんな事を考えていた矢先、


「ん?」


屋上のドアの前に人影が見えた。ドアを少し開いてこっちを見ているようだった。


「誰だ?」


ドアを開けようと近付くとパタパタと逃げて行った。


「………誰かに見られていたか。まあ別に悪い事していた訳じゃないからいいけど」


キーンコーンカーンコーン


その時チャイムが鳴り響いた。


「ぜー、ぜー、と、とにかく大樹にはあまり近付かないことね…」

「はー、はー、そ、それは私の勝手じゃないですか…」


…まだ続いてる…チャイムが聞こえなかったのか?


「はいはい二人とも、もうチャイムも鳴ったし、教室に戻るぞ!」

こうして戦いは幕を降ろした。

それにしてもドアにいた人は誰だろう?


放課後…


「ん?まただ」


一日ずっと誰かに見られてるような気がする。


後ろの壁から気配がする。


「どうしたんですか?大樹さん」


隣で不思議そうに眺める麗奈。千草は委員会があって一緒ではない。


「いや、何でもないよ。」


「そうですか…それじゃまた明日学校で!」

「ああ、また明日な」

下駄箱で麗奈と別れる。


校門を出て一人で歩いていると…


「まただ………」


後ろの電柱から誰か見てる。誰だ?屋上で見てた奴と同一人物か?

なんとなく早歩きで歩いてみる。べっ、別に怖い訳じゃないぞ!!

こうなったら正体を暴いてやる!!


近くの暗い路地裏に入り込む。追跡者は慌てて追って来た。かかった!!


「あんた、誰だ?」


「!!!!!!!!」

後ろから不意に声をかけられたせいか、驚いているようだった。


「あんた、俺の事一日中付け回してただろ?……誰だ?」


「あちゃ〜、ばれちゃったか…」


この喋り声…まさか!!


「この顔を忘れたとは言わせないわよ!」


「おっ、お前!!風香!!」


「思い出した?」


驚くのも無理はない。こいつの名前は高岡風香たかおかふうか俺の妹にして天才。しかも生意気。

こいつは二年くらい前からアメリカの学校行っていた。

それほど頭がいい。


……俺よりも…


「何でお前がここに?!」


「あら、もうアメリカ学校卒業して帰って来ただけじゃないの。嬉しい?」


「嬉しいも何も!!アメリカの叔父さんの家に住んでたんじゃなかったのか?」


「叔父さん……死んじゃった……」


「!?」


何て事だ!!これで高岡家は俺と風香二人だけになってしまった。


「叔父さんが残してくれたのは莫大な財産だけ。しかも死ぬ前に日本の大樹の銀行口座に振り込んだらしいよ」

「そ、そうか」


ほっ、何とか家計は大丈夫そうだ。ってそんなこと言ってる場合じゃない!!


「叔父さん最後に何か言ってたか?」


「スシ食イタイ…だって」


はぁ?死ぬ間際の最後の言葉がそれかい!!

まったく叔父さんには困ったもんだ。今頃天国で寿司をたらふく食べているのだろうか?


「取り合えず家に帰って詳しく話を聞こう。それにしてもお前、学校にまで来ること無いだろう!!」


「学校?何のこと?」

「とぼけるなよ!俺の事ずっと見てただろう?」


「えっ?ついさっき飛行機で着いたばかりで、大樹の学校までタクシーで送ってもらったんだよ?」


と言って飛行機の切符の半券を見せる。確かに到着時刻が二時間くらい前だ。

「じゃ、じゃあ……あの視線は………」


「気のせいじゃないの?」




あの視線の正体は誰なのか?確かに感じたし、人影も見てる。



そして……今も……感じる……




「陰……から…見てる…………」

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