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終章 白虎はかく語りき

 橋姫のことがあってから、すでに一週間が経過していた。

 あの日、家に帰ると、親がかんかんに怒っていた。それもそうだ。連絡も無く、一日どこにかにいっていたのだから。

 学校に行くと、またなんでもない生活が始まった。それがかけがえのないものに感じるようになったってことは、大人になったってことなのかな。

 教室には、ちゃんと光洋がいた。

 実は記憶はおぼろげにあったようで、意識が戻った時、泣きじゃくっていた。

 実は光洋はかなりの霊媒体質なようで、だからこそ済時の霊を下ろすのにも使われたわけで。玄清が記憶操作しようとしても、霊力が強くて効かないと言っていた。

 本人曰く、まるで夢を見ていた、だそうなので、心に傷が出来たとかはなさそうだ。ただ、気がつくと半年以上時間が経過してたというのはショックだったそうだ。

 一応、俺ら四聖のことも話しておいた。そのほうが今までのことも話しやすいし。信じちゃもらえないだろうとは思っていたが、案外光洋は素直に受け止めてくれた。

 いや、その目は龍風を見ていたから、聞いてたかどうかわからなかったけど。

 龍風の心は男だと知ってだいぶ衝撃を受けていたが、それでも話せたことは嬉しかったんだろう、これからは春海ちゃんって呼んでいいですか、って言ってた。幸せな奴。

 ああ、そうそう。俺と春海は付き合うことにしたんだ。

 って、変な想像した人いるでしょ?

 違うんだよ。そういうふうにしといたほうがこれから先も動きやすいの。わかるかな?

 俺ら四人はこれからずっと一緒にいて、共に戦うわけだけど、春海とは同じクラスだし、噂になってあれこれ聞かれるのは面倒臭いってわけ。

 だったら、最初から付き合ってるって話にしといたほうが早いでしょ?

 だいたい、春海は龍風なんだよ? 弟みたいなもんなんだから、いくら可愛くてもそんな感情はまったく湧きません。

 ああ、そういえば。俺、引っ越すことにしたんだ。

 もちろん、一人暮らし。そりゃ、親には反対されまくりましたけどね。

 玄清が遠くから幻術を使ってくれて、どうにか上手くいったんだ。どんな幻覚見せたのかは知りたくもないけどね。

 それで、なんと偶然なことに、龍風の隣の部屋が空いてたんだ。

 ――なんてね。そんな偶然、あると思った?

 玄清がまたもや手配してくれたみたいで。助かる助かる。

 まあとにかく、これで準備は整ったって感じかな。

 さあ、ループは再び回りだした。

 これからまた、「虎瞬」の物語が始まる。

 せいぜいこの輪っかからはみ出さないようにしなきゃね。

 俺たちの物語の、幕は開けたんだから。


長いお付き合い、有難う御座いました。この話はシリーズにしていきたいと考えていますので、今回はその第一話目ということにさせていただきたいと思っています。

拙い文章力と表現力では御座いますが、どうかこれからもよろしくお願いします。

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