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異世界転生したら第21王子だったけど、許嫁も侍女も姫も俺に夢中で嫉妬の嵐 モテすぎて部屋に引きこもってます  作者: マーたん


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酒場の談話

前回までの王子は?

― 王国再建編


王都の復興が進む中、王子とリィアナは市街地の一角にある小さな酒場に足を運んだ。瓦礫が片付けられ、少しずつ人々の笑顔が戻り始めたこの街で、民たちの声を直接聞くことが、王国再建の重要な鍵になると王子は考えていた。


「王子、今日は少し気楽に話してみましょう」

リィアナは微笑みながら、王子の肩を軽く叩く。王子も肩の力を少し抜き、酒場の木製の扉を押して中に入った。


店内には数人の民や冒険者が集まり、食事や酒を楽しんでいる。かつての戦乱の話題もちらほらと耳に入るが、今は笑い声が中心だった。


「王子様、最近の戦いはどうだったのですか?」

一人の冒険者が声をかける。彼の目には尊敬と好奇心が混ざっていた。


王子は笑みを浮かべ、短く答えた。

「女神の脅威は去った。しかし、残党や異世界勢力の動きはまだ完全には止まっていない。だから、君たちの協力が必要だ」


民や冒険者たちはうなずき、互いに顔を見合わせる。酒場の温かい光の下、戦場の緊張は一瞬忘れられたかのようだった。


「でも、王子様、リィアナ様も一緒にいるじゃないですか。二人揃えば心強いですね」

別の女性客がにっこりと微笑む。リィアナも柔らかく微笑み返した。


王子は視線を酒場の奥に置き、静かに語る。

「確かに、リィアナと共にあることは心強い。しかし、それだけでは王国は守れない。皆で支え合うことで初めて、王国は本当に復興できる」


一同は静かに頷く。酒場の談話はただの娯楽ではなく、情報交換と連帯の場でもあった。

兵士や冒険者たちは戦況や怪しい動きの情報を提供し、民は生活や希望の声を届ける。王子とリィアナはそれを熱心に聞き取り、記録していった。


やがて、酒場の談話は笑い声と共に夜の深さを増す。王子はリィアナと肩を並べ、民や冒険者たちの温かさを肌で感じる。

「この国を、皆と共に守る――」王子は心に誓い、リィアナもその誓いに微笑みで応えた。


外では夜風が街を撫で、街灯に照らされた路地に小さな希望の光が揺れていた。王国再建の道は長く険しいが、民と王子夫婦、冒険者たちの絆が確かにその未来を照らしていた。


― 絆を深める夜


王都の一角、復興の過程で自然と人々が集うようになった石畳の広場。そこは「溜まり場」と呼ばれ、冒険者、兵士、商人、そして子どもたちまでもが集まり、語り合う場所となっていた。


王子とリィアナも時折そこを訪れ、人々と同じ火を囲んで腰を下ろすことが習慣になっていた。今夜も焚き火の炎がパチパチと音を立て、輪になった人々の顔を照らしている。


「なぁ王子様、あんたらがいなかったら、俺ら今ごろどこで何してたんだろうなぁ」

顔に古い傷を持つ傭兵が、酒袋をあおりながら言った。


王子は微笑みを浮かべ、答える。

「君たちがいたから、俺も戦えた。王も、兵も、民も、それぞれが欠けていたら今の王国はなかっただろう」


隣でリィアナが静かにうなずく。

「ええ。私たちは誰かを守るために戦ったけれど、同時に誰かに守られてきたのです。だから、ここに集う皆が“英雄”なんですよ」


その言葉に、場の空気がふっと和む。

一人の若い兵士が、頬を赤らめながら声を上げた。

「俺なんか英雄だなんて言われるようなこと、してませんよ!」


「そうか? お前が前線で踏ん張ってくれたから、俺は今ここに座って酒を飲めてるんだぜ」

傭兵がからかうように笑い、兵士の肩を叩いた。周りからも笑い声がこぼれた。


少し離れた場所では、子どもたちが棒切れを振り回して「王子ごっこ」をしていた。

「我が剣で王国を守る!」

「俺がリィアナだ! 癒やしの力を授けるぞ!」


それを見て、王子とリィアナは思わず顔を見合わせて笑う。

「やっぱり人気者ですね、王子」

「いや……それは君の方だろう、リィアナ」


会話はやがて戦のことから未来の夢へと移っていった。

「俺はいつか、戦場じゃなく商人として旅をしたいな」

「私は家族を持って、畑を耕したい」

「俺は……次に何かあったら、もっと強くなって守りたい」


それぞれの声を聞きながら、王子は胸の奥に温かな重みを感じていた。

ここにあるのは、血と犠牲の上に築かれた確かな希望。

溜まり場で交わされる素朴な言葉の一つひとつが、未来へ繋がる灯火となっていた。


やがて夜が更け、焚き火が小さくなるころ。王子は立ち上がり、皆に向かって静かに語った。

「これからも困難は訪れるだろう。しかし、俺たちがこうして集まり、語り合える限り……王国の未来は必ず守れる。だからどうか、これからも共に歩んでくれ」


その言葉に、場の全員が力強くうなずいた。

溜まり場の会話は、単なる世間話ではなく――未来へ進むための誓いそのものだった。

次回も楽しみに

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