聖者の石 ― 王国再建編
Saint's Stone - Kingdom Reconstruction Chapter 2
聖者の石 ― 王国再建編 第二章:巨鯨襲来
第一節 静寂を破る咆哮
それは夜明けの気配すら感じさせない、永遠の闇の中で起こった。
海辺の見張り台に立っていた兵士が、突如として地鳴りのような轟音を耳にする。
波が逆流し、海鳥が一斉に空へ舞い上がった。
「まさか……あれは!」
暗黒の水平線を突き破り、巨体が姿を現す。
海を割り、山を凌ぐその影――それは、かつて王都を滅ぼしかけた伝説の災厄、**巨鯨**だった。
その皮膚は岩のように硬く、口を開けば都市ひとつを呑み込むほどの深淵。
城下に警鐘が鳴り響き、人々は恐怖に凍りついた。
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第二節 王子の決断
王子はすぐに会議を開いた。
ステイシアが険しい顔で言う。
「王国再建の最中に、この巨鯨が現れれば、築き直した街は一夜で失われます」
老魔導士ルビルが唇を噛む。
「サバイバルストーンが何度も繰り返させた“試練”じゃろう。だが……今回は石に頼るわけにはいかん」
王子は静かに立ち上がり、民を見渡した。
「今こそ示す時だ。我らが新しい王国を築けると。過去に屈せず、未来を掴み取れると」
その言葉に兵士たちの瞳に炎が灯る。
「王子のために! いや、我らの国のために!」
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第三節 巨鯨との戦い
夜の海上に、王子率いる艦隊が並んだ。
松明が掲げられ、呪符が船体に貼られ、弓兵が矢を番える。
巨鯨が再び咆哮すると、海が盛り上がり、津波が艦隊を襲った。
船が一瞬で飲み込まれかけたが、ステイシアが槍を突き上げ、魔力を込めた障壁を張る。
「ここで沈むわけにはいかない!」
ルビルは酔いの残る声で呪文を唱え、雷を呼んだ。
青白い閃光が空を裂き、巨鯨の背に直撃する。
しかしその皮膚はびくともしない。
「硬すぎる……ならば!」
王子は甲板から飛び出し、巨鯨の背に飛び移った。
剣を握り、怒りと決意を力に変える――パワー・アンプの魔力が発動した。
彼の剣は炎を纏い、暗闇の海を赤々と照らした。
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第四節 勝利の代償
王子の一撃が、ついに巨鯨の片目を貫いた。
海が揺れ、巨鯨が苦悶の声を上げる。
船上からは歓声が上がった。
だがその瞬間、巨鯨の尾が振り下ろされ、王子の乗る船を粉砕した。
「陛下――!」
ステイシアが叫び、咄嗟に娘を抱きかかえる。
王子は海に沈みながらも剣を突き立て、巨鯨の体を深々と裂いた。
巨体がのたうち、血が海を赤く染める。
やがて巨鯨は絶叫と共に崩れ落ち、深海の闇へと消えていった。
戦いは終わった。
だが王子は意識を失い、波間に漂っていた。
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第五節 再び朝を待つ
戦いの翌日、人々は浜辺に集まっていた。
波打ち際には、傷だらけの王子を抱えるステイシアの姿。
娘が泣きながら父の顔を覗き込む。
「お願い……もう目を開けて」
やがて王子はかすかに瞼を動かし、娘の頭を撫でた。
「大丈夫だ……我らの未来は、まだ続いている」
人々は涙を流し、歓声を上げた。
王国の再建は、また一歩進んだのだ。
In this "Giant Whale Attack Edition", I drew a giant whale as a natural disaster that prevented the reconstruction of the kingdom.
The appearance of the prince facing the sacrifice will be strongly engraved by the people as a "symbol of a new kingdom".
Next is "Chapter 3 The Ceremony of the Reinstal of the Royal Capital" -
You can depict the ritual to reclaim the burned royal capital and the conspiracy of traitors lurking inside.




