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異世界転生したら第21王子だったけど、許嫁も侍女も姫も俺に夢中で嫉妬の嵐 モテすぎて部屋に引きこもってます  作者: マーたん


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闇を裂く団子虫の盾

Dumpling worm



闇のゴングが轟き、蟷蠅の群が森から押し寄せる中、王子たちは戦列を整え、アズナスが杖を振るって魔法陣を展開していた。

しかし、群れの数はあまりにも多く、圧倒的な威圧に空気が張り詰める。


その時――地面が微かに震え、葉や小枝が揺れた。

「……何だ?」

王子が目を凝らすと、暗がりから小さな影が次々と現れた。


それは――団子虫の大群だった。

普通の団子虫とは比較にならない巨大さと数を誇る。鋼のような甲殻に覆われた体は光を反射し、無数の触覚が闇の中で蠢く。まるで地面を這う生きた盾のようだった。


「援護……だと?」

ステイシアの声が震える。ルミナも目を見開く。


団子虫たちは王子の前に一斉に並び、蟷蠅の群の突撃を受け止める。巨大な体と硬い甲殻が、飛び交う鎌や羽の衝撃を受け止め、跳ね返す。

蟷蠅の一体が団子虫の甲殻に突撃するたび、衝撃波が森に響き渡った。だが、団子虫は崩れず、むしろ押し返すように動く。


「まさか……自然界の援軍か」

アズナスが静かに言う。杖から魔力が迸り、団子虫たちに微かな光を帯びさせた。

それは、闇を切り裂くための魔力のシールドのように機能し、蟷蠅の攻撃をさらに防御力のあるものへと変える。


王子は剣を握り、団子虫たちの前で立ち上がる。

「ありがとう……!」

かすかな笑みが、緊迫した戦場に差し込む光となった。


蟷蠅の群は、圧倒的優勢にもかかわらず、団子虫たちの防壁に阻まれ、突進の軌道を乱される。

その隙に王子、ステイシア、アズナスは連携攻撃を仕掛ける準備を整える。


闇のゴングが再び轟く中、地を這う援軍の団子虫たち――

その存在が、戦況を少しずつ王子たちに有利に傾け始めた。


蟷蠅の群と団子虫の戦い、そして王子たちの反撃――

新たな戦場の幕が開いた瞬間であった。


暗闇の森に、低く重いゴングが鳴り響く。蟷蠅の群は無数の鎌のような脚を光に反射させ、空を埋め尽くしていた。王子、ステイシア、ルミナ、そしてアズナスは防衛線を構えるが、数の圧倒的差に息を飲む。


その時、地面が微かに震え、小石や枯れ枝が音を立てた。

「……なに?」王子が問いかける。視線の先、暗がりから光に反射する小さな影が次々と姿を現した。


現れたのは――団子虫の大群。

鋼のように硬い甲殻を持つ巨大な団子虫たちが、森の地面を覆い尽くすように這い出してきた。触角を揺らし、まるで意思を持つかのように一斉に整列するその姿は、闇に立ち向かう生きた盾そのものだった。


「援護……だと?」ステイシアが声を震わせる。

ルミナも目を見開き、息を呑む。

アズナスは杖を掲げ、静かに魔力を放つと、団子虫たちの甲殻が淡く光り、蟷蠅の群の鎌や爪を弾くバリアのようになった。


ゴォォン――ゴォォン――

暗闇のゴングは鳴り続ける。その振動に合わせ、蟷蠅の群が突撃してくる。だが団子虫の大群がその突進を受け止め、跳ね返す。衝撃で森の木々が揺れるが、彼らは微動だにせず前線を守り続ける。


王子は剣を握り直し、団子虫たちの前に立つ。

「ありがとう……君たちのおかげで反撃できる!」

その言葉に応えるように、団子虫たちは前線で一斉に身を翻し、蟷蠅の群の脚を絡め取るように押し返した。


アズナスが杖を振るい、魔力の閃光が闇を切り裂く。団子虫たちの甲殻が光を帯び、蟷蠅の攻撃を跳ね返すバリアとなる。王子、ステイシア、ルミナの三人はその隙に連携攻撃を仕掛ける準備を整えた。


蟷蠅の群は一瞬の混乱に陥る。圧倒的な数で押し寄せながらも、団子虫たちの防壁と魔法の閃光に阻まれ、攻撃の軌道が乱れる。王子たちはその隙を逃さず、反撃の狼煙を上げた。


暗闇のゴングが再び森に鳴り響く。

生きた盾となった団子虫たち、そして王子たち――その連携が、戦況を少しずつ有利に傾け始める。


蟷蠅の群と団子虫の戦いは、王国の運命を賭けた壮絶な攻防の幕開けであった。


蟷蠅の群は、闇の中で無数の鎌脚を振りかざし、王子たちを押し潰そうと迫る。しかし、団子虫の甲殻の盾が次々と攻撃を受け止め、跳ね返すたびに衝撃波が森全体に走った。


王子は剣を高く掲げ、ステイシアとルミナもその横で構えを固める。

「今だ!」アズナスが杖を振るい、光の魔法陣を展開した。魔力の波動が団子虫の甲殻をさらに強化し、反射光が蟷蠅の群の目を刺すように照らした。


団子虫たちはまるで意思を持つかのように隊列を変え、蟷蠅の突撃を受け止めつつ、群れの一部を押し返す。その隙に王子たちは攻撃を仕掛ける。


王子の剣が閃き、蟷蠅の脚を切断する。ステイシアは鋭い魔法弾を連射し、闇の中で光の線が走る。ルミナは魔法の風を起こし、蟷蠅を乱流の中に押し込む。


蟷蠅の群の一体が団子虫の甲殻に体当たりすると、跳ね返された衝撃で森の地面が揺れた。しかし、団子虫たちは一瞬たりとも崩れず、前線を死守する。


「これが……奇跡か……!」王子は胸の奥で震えた感情を抑えながら叫ぶ。

蟷蠅の群は次第に押し戻され、混乱の中で一部は森の奥へ逃げていく。だが、主力の黒い影はまだ残っている。


アズナスが低く呟いた。

「まだ終わりではない……最も強き者が、最後に出てくる」


その瞬間、森の暗闇の奥深くで、巨大な影が揺らめく。蟷蠅の群の中でもひときわ巨大な体躯、赤黒い鎌のような触角が光を反射する――。


王子たちは剣と魔法を構え、団子虫の盾に守られながら、その影を見据えた。

「来い……今度こそ、全力で!」ステイシアの声に、ルミナも頷く。


暗闇のゴングが再び森に鳴り響く。

団子虫の援護、王子たちの連携、そして残る蟷蠅の王――

戦場は最高潮に達し、王国の運命を賭けた激戦の幕が開いた。




森は闇に包まれ、蟷蠅の群の羽音と団子虫の甲殻がぶつかる金属音が響き渡る。地面は振動し、木々は悲鳴をあげるように揺れる。王子は剣を握り、ステイシア、ルミナ、アズナスと共に前線に立った。団子虫の大群が盾となり、蟷蠅の群の攻撃を受け止める中、王子は深呼吸をして自らに言い聞かせる。


「ここで……引くわけにはいかない」


巨大な影――蟷蠅の王が森の闇から現れた。赤黒い鎌のような触角が振り下ろされ、地面を抉る衝撃が一帯に広がる。蟷蠅の王の眼には知性と冷酷さが宿り、闇そのものを操るかのように空間が歪む。


王子の胸に怒りが渦巻く。前世の仲間、友の死、国の崩壊、そして引きこもりとして過ごした日々の孤独――全てが彼の中で爆発する瞬間だった。


「覚悟しろ……!」


その叫びと共に王子の剣が光を帯び、魔力が剣身を伝い、体中を駆け巡る。目の前の現実が揺らぎ、時間と空間の境界が一瞬消える。王子は限界を超え、覚醒したのだ。


ステイシアが魔法の盾を展開し、ルミナは風の刃を巻き起こし、アズナスが魔力の矢を放つ。団子虫たちは盾としてさらに固く前線を固める。


蟷蠅の王は巨大な触角を振り下ろし、王子を一閃しようとする。だが王子の覚醒により、剣は魔力の盾をまとい、触角を弾き返す。光と闇が交錯し、森全体が閃光で照らされる。


「俺は……全てを守る!」王子の声が、闇を切り裂く。


剣先から発せられる魔力の波動が蟷蠅の王を貫き、王は一瞬ひるむ。隙を見逃さず、王子は全力で斬りかかる。ステイシアの魔法弾が王の側面を抑え、ルミナの風が動きを鈍らせ、団子虫たちが王の足元を絡め取る。


「今だ!」王子は力を込め、剣を振り下ろす。衝撃波が森を揺らし、闇の中で赤黒い蟷蠅の王の体が砕け散った。


蟷蠅の群は混乱し、残った個体も逃げ去る。森に静寂が戻り、団子虫たちは整列して王子たちを守る姿勢を崩さない。王子は剣を地面に突き立て、深呼吸をする。胸の奥には、怒り、悲しみ、そして希望が混ざり合った静かな決意が宿っていた。


ステイシアが王子に駆け寄る。

「よくやったわ……」

ルミナも微笑む。アズナスは杖を下ろし、深く息を吐いた。


王子は遠くを見つめる。燃え尽きた森の奥、まだ救える命、守るべき国、そして新たな冒険が待っていることを感じ取った。


闇が消え、朝の光が森を照らす。倒れた蟷蠅の王の残骸の上を、小さな団子虫たちが静かに這い回る。王子は仲間たちと共に歩を進め、未来へ向かう一歩を踏み出した。


「これで……全て終わったわけではない」

王子の言葉は小さくも力強く、希望の光となった。


森の奥、戦いの跡に立つ王子たち――彼らの冒険は、まだ終わらない。

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