アメリアの罪と罰 そして、これから
お待たせしましたっ!
あの後、投獄されたアメリアは正式に罪と罰が確定した。
公爵令嬢を誘拐したこと、公爵令息と公爵令嬢の婚約を不当に破棄する理由をつくりだしたこと、フィッツ王国と密かに繋がっていたこと、不正なお金を受け取っていたこと、また渡していたことなど、上げるときりがない。
そのため、かなり重い罰になったようだが、セドリックはわたしに教えようとは決してしなかった。貴女のお耳汚しになるから、と取り合ってくれなかったのだ。
いざとなれば、父やアレンに尋ねれば、分かってしまうのだけれど、セドリックの思いやりが嬉しかったため、何も聞いていない。聞きたいとも、思わなくなってしまった。
また、罪を犯そうとしていたアメリアを非公式に手伝おうとしていたフィッツ王国には、公式に抗議が送られた。クラーツ王国は、大陸の中でもそこそこの力を持った国であり、フィッツ王国は小国であることから、周りの国からも冷たい対応をとられるだろうとセドリックが言っていた。
また、フィッツ王国側の首謀者とわたしが嫁ぐかも知れなかった平民は秘密裏に処刑されたようだ。
また、マルダン伯爵家の当主であり、アメリアの父もそれに協力していたことが分かり、彼も処刑となったようだ。更に、マルダン家は男爵家となった。
その被害者としては、色々な人が処刑されていることを心苦しく思わないでも無いが、公爵令嬢を拐かそうとした罪は重い。流石に、処刑はやめてくださいと頼むのも、体裁を取り繕えないだろうからと、はばかられた。
また、処刑などは自然と耳に入ってきてしまった。アメリアのことも、うっすらと耳に入ってきて入るものの、考えたいとは思わないし、一連の事態でわたしの精神は少し疲れてしまった。
そのため、しばらく王都の邸から領地の邸へ移り、休養を取ろうかと考えている。
「お嬢様、こちらのお部屋はわたくしたちがしっかりと整えておきますから。二週間のご静養、お気をつけて、行ってらっしゃいませ」
王都の邸で待っていてくれる、侍女とメイドたちが微笑んで見送ってくれる。
「ええ、お願いね。ありがとう、皆。では、行ってきます」
「「「「「「お気をつけて、行ってらっしゃいませ」」」」」」
玄関ホールで見送られ、外に出ると、タイミングを見計らったように妹のローズマリーがいた。
王太子婚約破棄事件の後から、全く話していない。彼女は、何やら忙しそうだったし、わたしもあまり話す気にはなれなかったためだ。ローズマリーと王太子の情報は、基本的にシャットアウトしていた。自分が辛くなるから。
少し、緊張した面持ちでわたしのことを見ている。わたしも、彼女を静かに見つめ返した。
先に口火を切ったのは、ローズマリーだった。
「ご静養、お気をつけて、行ってらっしゃいませ」
「————ええ、行ってくるわ」
何かまだ、言いたげだったけれど、わたしはそっと一歩を踏み出す。
ローズマリーを追い越したとき、呼び止められた。
「お姉様!」
きゅ、と立ち止まり振り返る。
ローズマリーは、緊張を孕んだ瞳で、わたしのことをぎゅっと見つめていた。
「お姉様。お帰りになったら、わたくしに時間をくださいませんか。わたくしから、お話ししたいことがございます」
「・・・・分かったわ」
それだけ返すと、わたしは振り返らずに領地へ向かう馬車に乗り込んだのだった。
長らくお待たせ致しました!
別作品のストックで、不備があり、それを修正しておりまして・・・っ!
それでも待っていてくださった皆さまには、本当に感謝です。ありがとうございます!




