アドレス交換
奏史......そうし
先に母さんから勧められ入れられた達哉に続いて、風呂を上がった俺を待ち受けていたのはいつぞやの父さんの宣言通り、自分で達哉にアドレスを聞いて無事に交換した後の二人だった。
「へへ。奏史さんとも交換しちゃった」
なんとも嬉しそうに話しかけてくる達哉に、おざなりにモテモテですねと返す俺。
風呂上がりのいっぱいと、冷蔵庫に行きお茶を手に取り達哉にも聞けば飲むというのでコップを二つ用意する。
「ん」
「ありがとう」
つっけんどんに差し出したコップを受け取った達哉は、にやにやと未だに嬉しそうだ。
「どうしよう、モテ期かなー?」
「親世代と男にはな」
「え、女子にもモテたいんだけど」
「諦めろ」
俺にとっては何でもソツなくこなし、頭もよくコミュ強である達哉はモテてしかるべきと思える奴ではあるけれど。
中学での女子の評判を知る身としては、何とも。
すっぱりと切り捨てた俺の言葉に、
「でも男にはって事は利久にも好かれてるってことだよね?」
何を当たり前の事を言って来る。
「今更。何年友達だと思ってんだよ」
むふふと満更げに笑う達哉。
「俺も利久の事好きだよ」
「知ってる」
「自信過剰ー」
「言ってろ」
じゃれ合う俺達を、微笑ましく両親に見られていたのに気付き。その恥ずかしさに場所を忘れてた自分を殴りたいと思うのは、この後すぐ。




