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水たまり
傘から少し顔を出して見れば
灰色の雨雲
ようやく強く傘をたたく音が止み
どしゃぶりだった雨があがって──
雨あがりの昼下がり
私は開いた傘を閉じて
下を向いて
道路を見れば
ところどころに大きなみずたまり
雨雲の隙間から太陽の光が差して
水面は鏡のように
その面に世界を映し込む
逆さまに
そっくりと
そっくりだが
逆さまに
うつしこまれる景色
みずたまりに
閉じ込められた風景
水面に世界は映る
逆さまに
それを見て佇む私も逆さまに
覗き込む私を
逆さまな私が覗いていた
薄暗いのばかりなので、数年前書いたものを二百字以上に改訂してみていました。




