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にじんで歪んで
かさりと葉音が聞こえて
私の足音だけがそこに聞こえて
よくあなたの隣で歩いた道を
星あかりだけの新月の闇の中
ふわりゆれる幻のあなたに誘われるように
私はひとり手燭を持って
辺りを小さく照らしながら
ゆっくりと歩く
なびく暖色の炎に
ろうは溶けながら
少し離れた闇の中あなたは揺れる
樹々のこすれあう音が響き
闇の中星あかりが煌めく
わかっているというのに
あなたが隣にいるようで
私は思わず片方の手を伸ばす
掴めるはずもないというのに
たとえ名を呼んでも
答えるはずもないというのに
夜の暗がりの中
あなたは哀しそうに
闇の中ゆらゆらと揺れる
にじんで歪んでゆらゆら揺れる




