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遠く遠い
夜の闇の中
森の中をぬうように
揺らめくカンテラ
草を踏む足音が響く
暗い森の広場
カンテラを置き
私は佇み
空を見上げる
闇色の樹々の隙間に
見える星空
細い三日月が浮かぶ
私は見上げる
瞬く星を
遠い遥かな星を
ぐっと手を伸ばして背伸びをして
輝く星をつかもうとするが
当たり前につかめるはずもない
それは手をどれだけ伸ばしても届かない
あなたに届かないように
輝く星の光さえこの手にはつかまらない
もうあなたをつかまえることは出来ないように
私を見つめるように遠く星は瞬いている
あなたのように遠く遠い──




