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異世界に黒狼(クロウ)は付きものです  作者: 影の超宇宙
最恐の相棒に出会いました。
5/15

冒険は前途多難が付きものです


「うげぇっ‼️ 痛っ、•••••うぅ」

 

 落ちる最中ずっと目を瞑り地面に激突に身構える。

 強い衝撃があったがどうやらバックがクッションがわりとなりに軽傷済むだのは幸いである。


「な、なんとかたすかった、のか?」 

 


 いまいち状況が飲み込めず呆然とする。

 どうしてこうなったらからわからないが窮地に一生を得れたのは確かだ。

 そう。楽観する健二に聴こえてくる静かな息遣いがあった。


『我の眠りを妨げし来客者よ。何をしに来た』

「え?」 

 唐突に聞こえる聴き慣れない声。

 自分以外の存在がいる事が気になり仰向けから顔を動かし見えた光景は圧巻の一言である。

 真っ暗な世界の中心に広がる青色のドーム状の膜に覆われた空間に座り込む橙色の瞳に夜空の景色を宿した黒の毛並みが綺麗な獣がいた。

 その見た目はが痩せ細って見える肉付きの四肢や体を露わにさせ弱って見える。

 だが、人間を容易く食い殺すであろう鋭い八重歯と睨みつける目付きは圧倒的な強者と対峙しているのだと本能が錯覚する狂気さが醸し出される。


「す、すみませんでした‼️」


 獲物を食い殺さんと圧迫感のある迫力を見せる強者に反射的に起き上がり咄嗟に土下座する。 

    

 威圧感が半端ねぇ——‼️ これ、絶対。今度こそ人生終わりです。もうだめだ、おしまいです。


 内心嘆き心臓バクバク状態で向こうの反応がいい事をただ祈るしかない。

 頭部を地面に擦り付け痛めた体で誠心誠意の謝罪を伝える。

 これぞ、日本人が使う最終奥義『土下座‼️』が異世界で通じるか人生の瀬戸際に立つ。


『我に対し許しをえようする姿勢。

 お主の誠意に値し我の眠りを妨げたことを許してやろう』

「はっは〜〜〜! ありがとうございます」


(よかった———。異世界でも土下座が通ずるとはこれで一安心だ)


 寛大な態度にホッと胸を撫で下ろしたのも束の間。


『ただし、条件がある』


 そう言って体を起し顔をクイっと横に振る。


『我の質問に答えるのであれば見逃してやろう』


 そう言って相手が健二を結界の手前まで来いと誘いだす。


「あ、あのー? な、なんでしょうか?も、もしかしてお、俺を食べる気ですか。絶対。美味しくないですよ」

『お主を食べるなどいつでも出来る。 が、今は出来ぬ故、安心するといい』

「マジですよね?」

『我に二言は無い』


 再度聞き出し相手は頷くを見てぎこちなく歩み寄り結界の手前に着く。

 すると獣がこちら向け顔を近づけ出す。


(ち、近くで見るとマジでデカイ。さっきみた奴より数倍の大きさがあるぞ。き、緊張するぅ〜)


 神妙な面立ちで様子を見ていた相手が口を開く。


『お主が持つ物が先程から青く光っているおる理由を聞かせよ』


 健二に向け前足で合図し問いかけるのはバックについてだ。

 相手に言われてようやく健二もバックの異変には気付く。

 今もなお青く発光するバック。

 この現象に関して店長から聞かされておらずこちらも困惑している相手に対して正直に答えた方が賢明だと本能がそう言っている気がした。


「ぇぇーっと自分も分からないもので、すみません」

『所有者であるお主がしらぬと申すか?』

「はい。これは実はある人から一方的に渡された物で詳しいことが何も分からないです」


 若干の怪しい言い訳に聞こえそうな健二の回答にしばし沈黙した相手はなりやら思いあたる何かある様子である。


『••••••そうか。ならば次の質問だ。お主はどのようにしてここに入ってきた。

 この場に来れる者は我の知る限り一人しかは知らぬぞ』


 警戒心を見せる相手に冷や汗が垂れ固唾を飲み頬をかく。


「そ、それがですね。自分が窮地に陥った際に持ってるバックが青い光を放ち、多分ですが崖に空洞が出来て落ちて来たって感じですかね」


 突然この場に落ちたのではっきりとは言えず憶測を交え相手に語ると『ほう?』と目の色を変える。


『アレはただ岩石だった筈だが、戯言をぬかせばお主の命はないと思い語る覚悟であるな』


 この経緯を説明しただけなのに何故か威嚇する様に喉を鳴らし出す。


「冗談ではなく、ほ、本気で、嘘をついていないです。ハイ!」


 虚偽を述べて無いと背筋を伸ばし敬礼するな健二に向こうが追及する。


『ならば。お主のバッグとやらは何故、今も発光し続けている。先程の説明では腑に落ちるぞ』

「••••••あっ。た、確かに変ですよね。がけ••••じゃあなく岩石を通り向けてそれで終わりでない」


 そう。まるで今も目の前にある結界にバックが反応して光って見えるからである。

 もし。このバックにはまだ知らぬ性能があるとすれば別の使いあることになる。

 向こうも何か気付いた様子である提案してきた。


『そのバッグでこの結界に攻撃して見せろ。さすれば、お主も知らぬ何か起きるやもしれんな』

「たしかに一度にやってみますね」


 向こうの提案を飲み込む実行に移す。


『久しき来客者が我の退屈凌ぎの余興に丁度良いがな』

「そこは貴方のご希望にそえる余興ならなくても怒らないでくださいよ」


 バックを両手に持ち替え身構える。


「あ、あの〜? もしこの結界が壊した途端襲い掛からないでくださいね」


 一応結界に何か反応が起きた際の保険をかける。


『よかろう。我を長き時間、閉じ込められている結界だ。もし壊せたのなら、お主を襲わないと誓おう。 なんなら仕えてやってもいい』

「ほ、本当ですか!めっちゃあ、助かります」

『我の退屈を楽しませる余興を見せた褒美とした申し分ないであろう。結界をもし壊せたらの話ではあるがな』


 立場を気にせず鼻につく言い回しをしているかこっちからしたまたとないチャンス。


(けど、このバッグで結界を壊せるかはやってみなきゃあ分からない。なら、当たって砕けろだな)


「よし、•••••ふぅ」と呼吸を整えて腕に力を込めた。


「全力フルスイングだぁ——⁉️」

『ネーミングセンスダサいぞ』


 半眼で睨む相手をよそに体を後そらしバックでおもっきり結界に横殴りを喰らわせる


『バキ•••ッン‼️』


 すると、ガラス窓を割ったかのような感高い音を響かせ結界の破片が飛び去っていく。


『なぁ•••っ。ば、バカな••••••ぁ』


 予想だにしていなかったのか目を見開き驚愕し健二もまた今の状況に冷や汗が出た。


(マ、マジで砕けちゃんたですけどぉ‼️)


 持ってたバックの性能がチートさに固唾を飲んだ。


【貢献ポイントが千ポイント入りました。ポイント数が一定以上を超えた為、上限が十キロ以内の物が出せるようになりました】


 合成音声がスマホからアナウンスされる。


(え?こんな感じで成長するの、なんだか異世界ぽい気がするけど、アイテムで解決してないのに判断基準が割とガバガバでいいのかよ)


『まさか、本当に壊せてしまうとはな』


 思わず肩透かしを取れた現状の健二を見て開き空いた口が塞がないと言った感じである。


『お主は一体•••••••』


 込み上げる感情が気後れしているご様子の相手と向かい合い緊張感が漂う。


「と、とりあえず。なんとか無事に結界を壊せて良かったですねぇー」


 あはははー、乾いた笑みを見せ次に相手がどう動くか様子を伺うことにした。


『••••••ふ。そう警戒せずとも我はお主を襲う余力など今は持ち合わせたはおらぬ』


 気不味い空気を祓うように相手が近付き自らこうべを垂れだす。


『感謝するぞ。我の名は、クロウ。災禍の黎獣と呼ばれてた黒狼(こくろう)である』


 顔を上げ見せた表情に殺気だった様子が見る影もなく穏やかで慈しみさを感じてさせる瞳。

 そんな顔をされたら警戒するこちらが阿保らしく思え改めて黒狼と向かう。


「俺は冴木。冴木(さえき) 健二(けんじ)です。よろしくお願いします。

 えーっと•••••クロウさんと呼んだ方がいいでしょうか?」


『よせ。我はもう健二を主人と認めたのだ。敬語は寄せ、歯痒い』

「いやいや、自分で言うのもなんだが。どこの馬の骨ともわからない奴に主人になるって言うのは変だと思うが」

『我がいいと言ったのだ。大人しく主人になれ』

「•••••っ。わかった。こ、これからよろしく、クロウ」

『うむ、よろしくされよう健二』


 潔く受け入れたクロウに一つ頼む。


「なあ、クロウの毛並みを触っていいか?」

『構わんぞ、遠慮せず触れるといい』


 クロウの首元にそっと撫でるとサラサラとした毛並みを触り実感する。

 誰かの役に立てることって異世界に行っても最高に嬉しいものだな。

 クロウと出会って最初はどうなるかと思ったが今後もこんな幸せな気持ちになり続けれると願うばかりである。

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