あやかさんの圧
夏休みが終わった為、通常シフトに戻ったあやかさんによる家庭教師の授業。今日は返って来たテストをお渡しし、いろいろと分析してもらっている。
「ここは正攻法じゃなくて少し捻って考えると答えが導き出されるよ? ちょっとしたひっかけ問題だね。でもケアレスミス自体はないし、今後はこの辺りの問題傾向を少し注力してやって行きましょうか」
一瞬で弱点を見出された。ほんと素晴らしい家庭教師の先生だ。しかし二度目のテストとはいえ、まさかクラス首位、学年二位を獲得出来るとは思わなんだ。
ちなみに夏休みも終わったと同時に、三条先輩との合同勉強会も終わり告げたのだが、三条先輩が卒業までこのままうちに居座り、継続したいと言い出した。流石にお断りさせてもらったが。
脚の怪我も治ったし、平日に毎日JKが我が家を訪ねてくるのはちょっとご近所に説明が付かないし、雪が怒る……ことはないか。お菓子毎日持って来てくれてるから。
ともかく、お互いのプライベートな時間も必要でしょうとのことで押し切った。幼馴染でもあるまいし、毎日デケぇ持ちのJKが家に来ることになるといろんな噂が立ってしまう。
そんなのもはや彼氏彼女の関係だもんな。三条先輩も迷惑をかけてしまう事になる。
「でもこの成績だったら学年一位を取れたんじゃない? ねえ、取れたよね? もちろん!?」
圧よ……。それに近いんですけど? とりあえずちょっと胸元を気にして下さい……下着に包まれた柔らかそうな谷間が見えるんですよ……。あやかさんはもう少しガードを固くした方がいいと思います。三条先輩を見習って下さい。ほぼ肌色を見せませんよ?
パンツは見ちゃいましたが……。
「に、二位でした……」
「えっ……二位……か。いやいや、頑張ったよ!? 修君はすんごく頑張ったと思う! うん、そっか二位か……」
露骨ですね。それにちらちらと見るのやめてもらえませんか? ちゃんと白状しますから。
「三条先輩からの制裁はなかったです。俺は無傷です」
「ん……暴力とか振るわないのは知ってるよ。あの子はそんな子じゃないもん。で、一体何を約束させられたの?」
結構ギリのラインでしたけどね。パンツ剥き出しで寸止めされる程度には威嚇してきましらから。そしてすべて見透かされてる件ね。
「ぶ、文化祭をですね。一緒に回ろうと提案されて……」
「むっ」
明らかに不機嫌になったのが見てとれる。とても素直に顔に出るお方である。
「すみません、俺もこれは罰ではなくてご褒美じゃないかと伝えたのですが……。本人がこれでいいというもので。正直、ラッキーでした!」
「修君? どうしてそういう思考になっちゃうの? もうちょっと論理を学ぼっか?」
高校生に論理を学べとは中々ハードルが高い。必修教科にそんな内容の授業はありませんよ?
「高校生の文化祭って……一般人も入れたっけ?」
「あ~、うちの学校、入場資格は親兄弟や同居家族だけでして」
「じゃあ私、行けないじゃん……」
来るつもりだったのか……。流石にJDのご来場は門番で弾かれてしまいます。
「こうなったら……」
「不法侵入とかしないで下さいね? 俺が先生に怒られますから。ルールは守らないと」
「うぐぐっ……そ、そうだ!? じゃあルールに乗っ取って、私を親戚のお姉さんとして招くのは!? うん、それならルールは破ってないし!」
「ルールの意味をご存じですか? だから嘘はダメですって……」
その後、腹違いの姉や近所の幼馴染、育ての親などの肩書を提案されたのが全て却下した。
どうしてそんなに必死になるのだろうか……。




