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第0話 プロローグ

注意

このお話は、私がその場のノリと勢いで書き始めた物語になります。

VRMMOから異世界へと移った物語なので、途中でたくさんの矛盾やご都合主義が生じる可能性が高いです。

そんなの耐えられない、MMOや異世界という題材が苦手だという方は、小説を読まずにブラウザバックすることをおすすめいたします。


 それでも大丈夫という方は、どうか楽しんでいただけると幸いです。



それでは、新しい物語の始まりです!


《Magic Arms Online》- 通称《MAO》


 当時大流行中であったVRMMOの中でも特に人気だったタイトルの1つであった。


 このゲームでは魔法武器と呼ばれる特殊な武器が数多く存在しており、それぞれの武器には特殊な能力、属性、個性的なデザインがあり、プレイヤー達の人気を博していた。

 特にこのゲームに人気の拍車をかけたのが、超高細度のグラフィックはもちろんのこと、ゲーム内での自由度であった。


 このゲームの中でプレイヤーは基本的に何をしても自由なのだ。チームを組んでゲーム内にある地球4個分に匹敵すると言われている広大なフィールドの探索をするもよし。ソロで1箇所の街に留まり、のびのびとゲーム内での日常生活を謳歌するもよし。ギルドと呼ばれる組織を作って世界各地にあるダンジョンの攻略に励むもよしと、他のVRMMOゲームと比べてあまりにも自由度が高すぎたのだ。



 世界観はファンタジーに富んでいるが、この世界では様々な要素がある。

 ゲーム内にはそれぞれ国があり、自分がどこの国から始めれるか、どこの国に所属できるか。

勧誘・裏切り・亡命など、様々なことができる。国同士を挙げての戦争というのもできた。


 そしてさらに、魔法武器と合わせて特に人気の高かった要素が自分でオリジナルの技を編み出せる、ということであった。

 自分の持つ魔法武器の性能・個人能力としてのパラメータ・リアルテクニックなど様々な方法で技を生み出し、自分だけの必殺技を考えることがこの世界ではできたのである。



 この世界の目玉の1つと言える魔法武器。それの入手方法は3つある。


 1つはNPCの店から購入すること。この場合、手軽にゲットできるが性能はあまり強くないものが多い。

 2つめは素材を自分で入手して、自分で1から製作する方法。この場合は性能もほどほど、素材によっては結構強力な魔法武器が製作できる。個人的趣向に拘りたい人や目当ての性能の武器を作ろうとする人向けだ。

 3つめは、世界各地に存在するダンジョン、その最深部に存在するボスからのドロップ品として出てくるもの。


 ボスのドロップ品として出てくるものは総じて性能が普通のものと比べて飛び抜けている。しかし、そうして出現したそれぞれの魔法武器はゲーム内において唯それ1つしか存在しない、ユニーク武器である。同じ武器は1つとして存在しない、それがボスからのドロップ限定の魔法武器である。


 そして、すべてのボスから魔法武器を入手できるわけでもない。ゲームの世界各地に今まで発見されたダンジョンは合計で100を超えると言われているが、その中で魔法武器を落とす可能性があると言われているボスがいるダンジョンは半分もないと言われている。しかも、どのダンジョンに落ちる可能性があるとも分かっていないため、プレイヤー達は血眼になって探している。


 また、魔法武器にはそれぞれランクというものが存在する。

 一番ランクが高い武器はSランクであり、性能もまさしく最強クラスと言われている。そこから下降するようにA、B、C・・・と下がっていき、一番下はGランクである。


 持っている魔法武器のランクはプレイヤーのレベルと同じく、そのまま個人の強さのランクへとなりやすく、このことがよりプレイヤーの魔法武器の探求に拍車をかけたのはいうまでもない。



_________________________




 そんな自由度の高いMAOの世界の中にいる1人のプレイヤー、篠山凛もこのゲームの虜になった者だ。

 両親はすでに事故で他界、叔父叔母夫婦に引き取られて毎日を何となく生きていたところでMAOに出会った。


 今までに人生に感じることのなかった華やかさ、刺激をこのMAOの中で体験し、すぐに虜になってしまった。そして、毎日こつこつとダンジョン踏破、素材集め、他プレイヤーとの交流・共闘・戦闘を経てこのゲームを満喫していた。


 そしてMAOの正式サービスが始まって3年、篠山凛こと、リンはMAO内でも屈指の最上位プレイヤーとして名を馳せていた。



_________________________




「はぁ〜っ!!今日も楽しかった〜!!」


ゲーム内にある街の宿屋、その中でリンはさっきまでの冒険を思い返して余韻に浸る。


「ほんっとに何年かけてもこのゲームって飽きないのすごいよね!かれこれもう3年もやってるけど、今だに新しい発見でいっぱいだよ!」


 地球4個分あるといわれているこの世界。3年で全てを探索することは今だに叶っていない。精々、まだワールド全体の3割も訪れてないのではないかと思う。

 その広大すぎる世界をリンはパーティーも組まず、一人ソロで各地を行き来していた。さっきまで、新しく見つけた森林地帯に入ったら多数のモンスターに襲われたので逃げながらモンスターを倒す、という中々にハードなことをやっていた。


「よし、明日こそは準備をしてあの森を突っ切るぞ〜!」


 リンは自分の腰に差してあった一振りの魔剣を見て、さらに気合を入れ直す。



碧雷(へきらい)の魔剣『ネフリティス』、それがその魔剣の名前である。


 この魔剣を入手したのはおよそ1年半前、偶然発見した入り口の小さなダンジョン、その最奥に鎮座していた雷属性の巨大ボスを、ソロで8時間以上かけて倒した際に入手したものだ。ボスを倒した際の喜びは凄かったが、この魔剣がドロップした時の喜びは・・・もっと凄かったとだけ表現しておこう。

 魔法武器としてのランクは破格のSランク。一番最初にボスを倒したものに贈られるものだったらしい。おそらく、ダンジョンの入り口が小さすぎて誰も見つけられなかったのだろう。とにかく、この魔剣の影響が凄かった。何せ今まで使用してきた剣とは比べものにならない性能をしていたのだから。

 その魔剣の攻撃力もさることながら、魔剣と契約した所有者の素早さを限界まで引き上げる効果があるのだ。さらに、碧色の雷, 碧雷を放出することも可能であり、相手に属性耐性を無視した雷属性ダメージを与えることができるという性能。


 一度、小国同士で戦争しているプレイヤーの乱戦に加わったことがあるが、その際にあまりにも速すぎるスピードで移動しながら敵を斬り捨て、オマケにあちこちに碧雷を爆散しまくるという、あまりにも一方的な無双ゲーが始まってしまったのだ。


 そんな姿を見たプレイヤーから付けられたリンの異名が『碧雷の魔剣士』である。


 あの戦争の後、インターネット等の動画を見て、その暴れまわっている姿を見たプレイヤー達から大量のフレンド申請が届いたのはさすがにリンも驚いた。中には、その魔剣を譲ってくれ!としつこく追いかけ回すプレイヤーや、挙げ句の果てにはPKして奪い取ろうとするプレイヤーまで現れた。

 例え譲りたくとも、はたまた奪い取られても、ネフリティスとは所有者契約しているためメニュー画面のボタン一つで呼び出せるのだが。


 そんなこともあり、1箇所に留まることをやめてゲーム世界各地の国や街、ダンジョンを悠々と行脚しているのが今のリンの状態である。


 旅の途中で強大なモンスターと出会おうが、PKに狙われようが、はたまたゲーム内の国家間戦争に巻き込まれようが、この魔剣と3年間で鍛え上げたPSによって数々の修羅場をくぐり抜けてきた。

 

 こうして鍛えに鍛え抜いたリンのプレイヤーレベルはlevel999のカンスト状態である。

 Sランク魔剣を持っているが故に、必要以上に戦闘や戦争に関わってきた結果だ。

 ゲーム内でレベルがカンスト状態になっているのは自分を含め、他のSランク魔法武器を所持している自身のフレンドか、朝から晩まで毎日モンスターや対人戦をしているプレイヤーくらいだろう。

 つまり、変なことにならなければ勝利できなくても負けはしないという自信はあるのだ。


 明日もきっと大丈夫!何があっても自分なら何とかなる!


 その心を胸に、リンはゲームからログアウトしようと宿屋のベッドで横になり、メニュー画面を開いた時だった。


「んん・・・ふぁぁ・・・」


 猛烈な睡魔が襲ってきたのである。リンはメニュー画面からリアルタイムの時間を確認すると、月曜の午前3時半であった。日曜日であったこともあり、土曜の夜9時あたりから飯時以外はログインしっぱなしで一睡もしていないことに今気が付いたのだ。


「あ・・・ダメ・・寝ちゃう・・せめて、ログアウトしな・・・い・・と・・・」


 ログアウトボタンを押そうとするが、睡魔に抗いきれずにまぶたはどんどん下がっていき、やがて、すやすやとゲームの中で寝息を立てながら熟睡し始めた。






 リンがすやすやと寝息を立て始めて数分後、彼女のメニュー画面がいきなり開き、このような言葉が書かれていた。



《Welcome to a true different world ! What you do in this world is up to you.》



リンの容姿について、私のツイッターの固定コメント、そのコメント欄に乗せてありますので、気になる方はぜひ見ていただけると嬉しいです。


別作品である『黒角降臨』の方もよろしくおねがいします!


面白い!続きがきになると感じてくださった方は、評価やブックマーク、いいね、感想の方をしてくださると嬉しいです!

書く時の励みになります!

誤字などの指摘も受け付けております!


今後もよろしくお願いいたします!

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