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隣国の王太子 フレデリック かく語りき

 やあ そんなにかしこまらないで。お忍びだけど護衛は居させて貰うよ。

 悪いけれど社員の君じゃなくて、カーテンの向こうにいる社長と話をしたい。誰もいない?すぐばれるような嘘はよくないよ。まあ 国の問題になってもいけないし、君に話すと言う事でそっちの社長にも聞いてもらおう。



 まず君にはお礼を言うよ。君のしでかした事でエリザベスの父親がやっと我らの婚姻に同意してくれたからね。エリザベスと出会った時は、すでに君と婚約してたからね。いくら想い合っても王太子の婚約者を隣国の王太子が奪ったら戦争ものだからね。公爵はうんと言ってくれなくてね。でも君がエリザベスを嫌っていると聞いて希望はあった。まさかこんな形で婚約破棄してくれるとは思ってなかったけどね。それでも自分のために周りを巻き込んで迷惑をかけた自覚はあるのかな。君の側近は大変だっただろうな。


 エリザベスとはどこで出会った?社員君、王族同士は祝典なんかは招き合うものだよ。舞踏会で君がファーストダンスでさっさとエリザベスを見捨ててくれたから、一目惚れの私が口説きに口説いたのさ。ちょうどその時私の婚約者だった他国の王女と国の関係で破談になった時だったしね。


 しかし君もしつこいよね。いったいいつから彼女を好きだったんだい?彼女は君より三歳上になるんだっけ?

 おや カーテンの向こうから出てきてくれたんだ。私がこのことを知ってるとは思わなかった?エリザベスも公爵も知ってるよ。だから婚約はなくなるはずと希望を持っていたわけだから。

 しつこいのはお互い様?確かにね。私はエリザベスに惚れたこともあるれど、彼女なら素晴らしい王妃になるだろうと思って諦めるつもりはなかった。



 君が彼女に惚れてることは誰も知らないと思ってた?あからさまだったとエリザベスが言ってたよ。態度が違うって。どこで見たって、そりゃエリザベスは王族教育でいつも王宮にいたじゃないか。君は無視して婚約者のお茶会にもこなかったらしいけどね。


 彼女が嫁いできたのは九歳くらいだったから、エリザベスと婚約する前には君は彼女に惚れたわけだ。初恋ってやつかい?

 彼女も亡くなった姉の代わりに人質として嫁いで来た気の毒な人ではあるけれど、君の母君だって気の毒じゃないか?王妃だったのに彼女が嫁いで来たばかりに側妃に落とされたんだから。しかも彼女が嫁いで来たときには、すでに君や君の弟妹が生まれていたのにだ。

 母親は父親に愛されているから気の毒じゃない?君は本当に女心がわかってないね。

 自分が正妻なのに他国との関係でたったの九歳の子供が王妃になったことに不満を持たない訳がない。公務を全て九歳の子ができるわけなく、自分がやることになっている。

 しかも自分の長子がその王妃にべったり。おや顔色変わったね。そうだよ。君は知られてないと思ってるだろうけれど、君が王妃に横恋慕していることは国王と側妃みんな知っていた。でも幼い頃の話だと思って見守っていた。それが大事にすべき後ろ盾の婚約者を酷く扱い、王妃と密会する。あの騒動が無くても君は国王から見限られていたのさ。


 国王と王妃は白い結婚で離縁が認められたから、自分が娶るって?確かに九歳で嫁いで来たあと現在二十一歳になっても国王は手をつけてないさ。それは人質だから時期が来たら返すためだ。君と結婚させるためじゃない。彼女の母国はやっと平定されて、彼女の兄が即位したからね。



 おやおや顔色変えてどこにいく?王妃に会って真実を聞く?さて会ってもらえるかな?知ってた?王妃はいやもう元王妃は国に帰ったら、国から付いて来てくれた護衛騎士と婚姻するんだそうだ。そう、とっくに男女の関係さ。国王とは白い結婚でも、そちらとは十八歳くらいから実質夫婦だそうだ。

 君とはキスもしてないのだろう?馬鹿にするな。キスぐらいしたって?嬉しがらせてそのぐらいはしたのか。

 いや今度のことで元王妃が一番悪女だと思うけどね。手玉に取られた君が愚かなのさ。



 さて私はエリザベスを連れて帰国する。式には君じゃなく新王太子の君の弟君を招待するよ。ではごきげんよう。


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