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第ニ騒動 ソウジロウ、(不本意ながらも)発進!!

第ニ話、正しくは第二騒動開始です!性懲りもなくガンバリます。

オイコラ、第二章でいきなり何なんだこの題名は。俺不本意ながらも発進ってどこ行くってんだよ。まぁいいや、とりあえず司会務めさせてもらいましょうかね。さて、俺らはバカなマサシくんのお陰でタイムセールスへ行けなくなってしまい、お陰で高い買い物しちまった後帰路について無事に家に帰ってこれたんだが(マサシは死亡中につき玄関で伸びてます)、晩御飯を考えなければならない。今はもう8時を過ぎている。見たいテレビは今日はないから、さっさと済まして就寝するかね。じゃあ何しよっかなぁメシ。考えろ俺、考えろよし考え付いた。

「早!!」

サキがツッコミを入れてきた。っておい、何読心しとるか貴様。まぁんなことどうでもいいがな。さてと、じゃあ今晩は酢豚でも作るとするかな。


「ごっそーさん。」

食べ終えた俺は箸と茶碗を置いて茶を啜った。

「いや〜今日のご飯もおいしかったなぁ〜。」

サキがご満悦といった表情で口をナプキンで拭った。因みに今テーブルを囲んでいるのは俺とサキとトオルだけ。マサシはまだ死んでいる為ほっといた。てゆーかあいつはメシ抜きじゃ。

「・・・・・・さてっと。」

トオルがゆっくりと立ち上がり、腰に手を当ててニヤリとした。意外と鬱陶しい。

「?どうした?」

俺は突っ立っているトオルを見上げた。

「ふふふふふふふふふふふふっふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ夫婦不ふふふふふうっふ夫婦不不不不不夫婦不不不不不不不不夫婦不不不不不夫婦不不夫婦不不不夫婦不不不不ふうふふふふふふうふふうふふふふうふふふふふふ・・・・・・・。」

「夫婦!?」

「不?」

サキ、猛烈な口調でツッコミ。俺、いつもと変わらない口調でツッコミ。

「皆・・・聞いてくれ。」

「ああ、そりゃよかったな。」

「まだ何も言ってないしーーー!?」

トオルも負けじとツッコミ返し。

「あ〜はいはい。さっさと言えよ。」

「ふふふ、聞いて驚け!俺はついに!ついに!ついについについに!!!タイムマシンなる物を発明したのだぁ!!」

だぁ!!だぁ!!←エコー

マイク持ちながらポーズ決めて喋るトオル。鬱陶しいレベルUP。

「・・・」

「・・・」

「・・・あそ。」

「えええええええええええええええええ!!!!!!?????」

「そ、そこは少し構ってやろうよ!!」

「うるせぇマイク切れ近所迷惑だろが今何時だと思ってんだこのヴォケナスがテメェのくだらん力説なんぞに付き合ってるほど俺は暇じゃねぇんだよバカ。」

「最速3秒で言い切ったぁ!?」

サキはどっから取り出したのかストップウォッチを持っている。てゆーかそんなモン測るな。ギネスに載せたりしたら殺す。

「てゆーかオメェ最近メシとか以外全然部屋から出てこないと思ってたらんなしょーもないことしとったんか。」

「しょ、しょーもないって!?俺が苦労して研究してたのにしょーもないって!!」

「とにかく黙れ。そして死ね。」

いきなりトオルが暗くなると、辺りの照明器具の電力が少しというかかなり弱くなった気がした。人って負のオーラ全開にすると電気が消えるもんなのか?まぁどうでもいいがな。とりあえずタイムマシンなんて人類の夢のような技術をこいつが作り出したというのが不思議なんだけどな。てゆーかそれ一人でやったってのが不安でしょーがないな。まぁ興味も沸いてきたし、今日は少し構ってやってもいいか。いつもほっといてるけど(しょーもないモンばっか作るから)。

「わぁったよ。見てやるから落ち込むな。」

すると急に顔を上げたトオルの笑顔の眩しさと一緒に、周りの照明器具が再び点灯した・・・さっきより逆に明るくなってねぇか?この家の明かりはこいつのテンションで変わるのか?だったら改造しよう。

「やっぱりお前は最高だぁ!!よっしゃ今すぐ見に行こう!」

「は?今から?」

「早いほうがいいって!!」

いや、俺はこれから風呂入って疲れ取って就寝したいんだが・・・。

「ソウジロウ、おもしろそうだから行ってみよ。」

「ちっ・・・しゃあねぇか。」

俺は渋々二人に押されるように連行・・・言い方まずかったな、連れてかれて二階にあるトオルの部屋へ。因みにこの家の二階には俺、サキ、トオル、マサシの部屋がそれぞれあって、決して男三人一つ部屋というむさ苦しい環境ではない。てゆーかあってたまるか。で、俺らはトオルの部屋に通されたわけだが・・・読者の皆さん、こいつは科学者です。大体わかってると思いますが、ええお察しの通り。こいつの部屋の汚いこと汚いこと。7畳ある部屋がガラクタやら本やらで一気に4畳になっちゃってます。正直さっき躊躇っていたのはこの部屋のせいでもある。一時、俺が掃除するために部屋に入ると、トオルが物凄い剣幕で俺を追い返そうとしたから掃除機で昏倒させて部屋のありとあらゆる物をポイしたが、凝りもせずにまたガラクタ作るもんだから捨ててもしょーがないと俺はあきらめた。ついでにガラクタ買うのに我が家の金使われたら敵わんから自腹で払うように言いつけているので、家計的にも問題はない。只、床が抜けたら困るなというのが最近の悩み。まぁ、前置きはこれくらいにしておこう。ドアを開けると左右にガラクタと本の山、これが金色に輝いていたら宝島を連想させるかのようなそのまんまの山。その間を通るとパソコン一台が乗ったデスクと何か怪しげな装置、そしてその脇に古いクローゼットが置いてあった。こんな物、家にあったっけか?で、トオルが机の前にある回転イスに座ると、パソコンのキーボードをガチャガチャと打ち始めた。そん時「ぐふふふふ」とかいう明らかに引くような笑い声を上げるからサキがビビッてこっそり俺の後ろに隠れちまった。こいつ、今度何かの盾にしてやる・・・。

「思えばこの数年間・・・俺はこの家に来てから必死になって未だ人類が足を踏み入れたことのない領域に入る方法を探し続けて遂に!遂にその時がやってきたのだ!!」

うっわ、傍から見て恥ずい。何てゆーか明らか危ないよこいつ。俺は生まれて初めて死んだお袋が恋しくなった。こんなんで恋しくなるなんて一体・・・。

「ねぇトオル。このクローゼットみたいなの何?」

サキがクローゼットを指差した。よく見たらクローゼットの台部分に穴が開いてて、そこからケーブルみたいなのが無数に出ていて、そのケーブルが怪しげな機械と直結している。

「ふふふ、これぞ俺が開発したタイムマシン、その名も『クローゼットくん』だ!!」

おい、拳突き上げながら叫ぶな今は夜だ近所迷惑だ。ついでに何だそのそのまんまなネーミングは。ひどいを通り越して呆れるぞ。てゆーかタイムマシン関係ねぇーじゃん、クローゼットくん。何か不安になってきたよ俺。

「で?動くのかコレ?」

「動くに決まってるだろ!!・・・・・・(多分)。」

「待て。その間とその最後のこれ→()待て。」

「よっしゃタイムマシン起動させてみよう!!」

無視かい!!

「あ、ソウジロウ。悪いけどそこにある棒取ってくれ。」

トオルが指差した所を見ると、机の上に火掻き棒程度の細い鉄棒が置いてあった。俺は渋々ながらもそれを手に取った。

「で?どうすんの?」

「で、それを持ってクローゼットくんの前に立ってくれ。」

はぁ、立つとな。何か嫌な予感満点なんだが。とか思いつつも俺はクローゼットくんの前に立つ。大きさは俺と同じ程度だ。下にあるケーブルに気付かなけりゃ、俺はこいつを開けているだろうな。開けたら何か爆発しそうで恐い。

「これでいいのか?」

「ああ、それとこのゴーグルを掛けてくれ。」

渡されたそれは、ゴーグルとゆーよりサングラスに近い物だった。何ていうかあれだな。U○Jの某アクション映画のアトラクションとかにありそうな奴だ。にしても注文多いな。

「掛けたぞ。」

「よし・・・ふふふ、遂に動かす時がやってきた・・・。」

また遂にって言った。こいつこの言葉好きだな・・・ってこら待て。

「オイ、動かすときがやってきたってもしかして今日初めて動かすんじゃねえだろうな?」

ビクゥ!!

「・・・図星かい。」

「・・・・・・・(=_=;)」

この野郎、俺を実験台にしようとしやがったな。

「で、でもだなぁ!俺はお前で試そうとしたんじゃなくて、お前の持ってる棒を使おうと思ってたんだよ。でも無機質な物を飛ばすのはどうかと思ったんだよ。そもそもこのクローゼットくんは・・・。」

「能書きはいい。実験台にしようとしたバツだこれを壊す。」

「あああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ままままま待ってくれーーーーーー!!!!」

俺が手に持った棒を振り上げようとした。


ポチッ♪


「・・・・・・・・あ。」

「い。」

「う。」

上からトオル、俺、サキという順番。今ポチって音したよな?いやまさかとは思うんだが・・・。

「・・・起動ボタン・・・押しちゃった。」

トオルくんがこんな事言わしてけつかりました。


ぐぅいぃぃぃぃぃん・・・・・


クローゼットくんが機械的な音を出しながら呻きだした。怪しげな機械に映っているグラフみたいな画面が大きくミョンミョン鳴きながら波打っている。ついでにケーブルがクローゼットくんに流れていくように光っている。しかもクローゼットくんの扉の隙間から光が漏れている。はっきりと一言で言おう。

「やばい・・・。」

あ、トオルに言われた。てゆーか開発者のテメェが言うセリフか?ヤバイって何だヤバイって。


バンッ!!!!

いきなり扉が開いた。すると暗かった部屋に物凄い光が充満した。

「きゃ!!」

「うおわ!!」

サキとトオルはサングラスが無かった為目を覆った。俺はサングラス付けてたから大丈夫だったが、あまりの光の強さに目の前が見えなくなった。サングラス付けてもほとんど一緒じゃねえか。やがて光が止んできて、クローゼットくんの中身が露わになった。中は虹色とも言えるようで言えないという、何とも不気味な色合いの空間が広がっていた。この中に飛び込んだら俺死ぬんじゃねぇの?くらいな程不気味。てゆーか俺の体何ともないじゃん。これは失敗?

「!!ソウジロウ!!?」

・・・じゃなかったな。サキが叫ぶと同時に俺はサングラス越しで自分の手を見てみると、俺の右手が砂みたいに崩れていってクローゼットくんの中に吸い込まれていく。因みに右手には棒を持っていたが、その棒も跡形もなく消えていた。俺は何故か落ち着いている。右手が無くなっているにも関わらず、だ。こんな亜空間に飲み込まれて死にでもしたら俺はあの世で両親に合わせる顔がないから、とにかく俺は逃れようと抗った。だが・・・。

「・・・動けん・・・。」

動けないんだよなこれが。

「な!?クローゼットくんの制御が効かない!?やばい、やばいってこれ!!」

トオルの焦り声が聞こえてきた。俺の意識がだんだん薄れてゆく。体もほとんど吸い込まれていき、今では顔上半分しか残っていない。サキの叫び声が聞こえる。

「ソウジロウーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

今の俺には口がないから頭の中で言わせてもらおう。例え生きる確率が低かったとしても俺はかならず帰ってトオルの顔面に一発お見舞いしてやるてゆーかまさに予感的中したんだよな俺はテメェ一人だけでタイムマシン作ろうとするからこうなるんじゃボケ助手の一人ぐらい募集しておけそれにちゃんと試運転ぐらいしておけいきなり人で試してんじゃねえよだからおめぇ怪しい人物に見られるんだよわかってんのかえぇオイ帰ってきたら顔面グーじゃすまさねぇぞ覚悟し・・・・・・・。








皆捕まった。私だけ落ち延びた。メルさん達は私を逃がすためにあえて捕まった。けど私はこんなの望んでいない。皆がいたから、今まで強く生きてこれた。なのにこれじゃ・・・また一人ぼっち・・・。








「捕虜達はどうだ?」

太陽の光の進入を許さない程の暗雲が立ち込めた空の下にある大きな城。人々はそれを畏怖の念を込めて『巨大な牢屋』と呼んだ。その中の暗い一室にいる全身黒い衣装で覆った細身の男が外で鳴り響いている雷を眺めながら言った。

「は。未だに抵抗を続けております。特にあのメルとかいう女戦士が口うるさく騒いでいておりまして、見張りの者も苦労しているようです。」

同じく黒い鎧を着た男が片膝を着きながらつらつらと話した。甲冑の胸には赤い蛇が交差しているような紋章がある。

「ふ、やはりか・・・しかし、あの時忌み子を逃したのは失態だったか・・・。」

細身の男は両手を腰の後ろで交差させるとふぅとため息をついた。

「・・・その者達を明日処刑しろ。」

「は?しかし、奴らを使って忌み子をおびき寄せるという手もありますが。」

「あの娘の体力は皆無だ。たとえ逃げ延びたとしても、あの娘にとって休める場所などこの世に存在しない。よって見つけて捕らえるのにそう時間はかかるまい。わざわざ捕虜を使っておびき寄せる必要もないだろう。」

細身の男はゆっくり振り返ると、その身に纏ったマントを翻した。

「それに・・・皇帝陛下に謀反の罪を犯した者どもの首を献上せねばならないしな・・・ぐふふふふ・・・ぐはははははは!!!」

男の高笑いと共に、目を覆う程の雷が落ち、部屋を照らした。



最後の悪役、何かベタな感じがする・・・。

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