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第十四騒動 坂本号、いっきまーす!!

今日は少し短めに。


そして朝〜♪



「ではこれからの事を発表する。」


ドンドンパフパフ〜!


「・・・。」


ザンッ!!


「「「「「「「「・・・・・・・・・。」」」」」」」」


隣でマサシがうるさく太鼓とクラクション鳴らしてるからそれらを居合いでぶった斬る。

「うるさいから静かにしてくんね?」

「はい・・・。」

とりあえず黙らせておこう。俺何か寝不足っぽいからイラついてんだよね。理由は何かいろいろあったからかな?昨晩なんて掃除できてないとこは俺一人でやったし(キッチンはマサシにやらせた)。そんでもって今日移動するのに欠かせない物付けるのに苦労したからか?多分そうなんだろうな。因みに欠かせない物ってなんぞい?と思う人がいるだろうが、それはまぁ次の機会ということに。今言ったら楽しみ無くなるっしょ?期待してねぇ奴も期待しとけ。

「では気を取り直し・・・今日の予定を言います。今日は何と!引っ越しします!」

「へ?」

サキが変な声を上げた。他の奴ら(トオルを除く)はポカンとしている。

「ひ、引っ越し?」

「そ、引っ越し。」

「「「「「「「・・・・・・・・。」」」」」」」

またまた沈黙。言いたい事あんなら言えや。

「じゃあこの家は捨てるって事ですか?」

む、もっともらしい質問がリリスから出た。

「いや、捨てずに持っていく。」

「はぁ?何言ってんのアンタ?」

「シャラップ。」


バチン!


メルの眉間にデコピン(中)を入れて昏倒させておく。

「で、何か質問は?」

何事も無かったかのように振舞う俺。何気に皆の視線が痛いぜ☆(全員畏怖の眼差しっぽい)

「え、えっと・・・『捨てずに持っていく』っていうのは一体どうゆう意味で・・・?」

む、再度最もな質問だジュードさん。さすが年長者。

「まぁそれは今からのお楽しみだ♪」

そう言って、俺はトオルに向かってサインを出す。

「YES、マスター。」

お前はジェ○イか。トオルはゴソゴソとテーブルの下から何かを引っ張り出そうとしている。

「よっと。」

で、置かれたのは・・・レバーが数本と、幾つかのボタン、そして足元には車のアクセルとブレーキのようなペダル・・・さながらコックピットと言った感じの物。

「な、何ですかコレ?」

リリスが訝しげに聞いてくる。そりゃまあ俺だってこういうのを見るのは初めてなわけだし、驚くのも無理ないか。見れば復活したメル及びその他も同じ表情をしている。それを見て胸を張るトオル。

「ふっふっふ・・・それではこれより、ショータイムを始める!!」

「ショータイム?」

誇らしげに言ったトオルに、疑問をぶつけるサキ。

「さて、お前の腕の見せ所だぞトオル。」

「任せとけって!それでは・・・。」

左右のレバーを握り、足をペダルに乗せる。ついでに目の前には外へ出るための窓がある。窓の方はこの家の真正面だ。



「発進!!!!」



叫ぶなり、レバーを前に同時に倒す。





ズゴゴゴゴゴゴ・・・・・。





「な、何何何!?」

「地震!?」

俺とトオル以外は突然の揺れにうろたえる。俺はおもむろに立ち上がり、揺れているにも関わらず慌てず騒がずに玄関へと向かい、外に出た。そこには揺れの正体があった。

「うっひ〜・・・スゲェなコリャ・・・。」

思わず呟く。だってさぁ・・・



家の四方から機械的な長い足がニューッと出てきて地面に固定されていた家の土台を持ち上げて立ち上がるんだから、驚かないわけないっしょ。



なんてーか・・・俺ん家、大丈夫かなホント・・・。

「うっわ何だこりゃ!?」

「す、すごい・・・。」

「は、ははは・・・。」

「「「「・・・・・・・・・・。」」」」

トオルを除く全員が家から飛び出し、急に動き出した我が家を見上げてそれぞれ驚愕の声を上げる(リリス、ジュード、カイル、フィリアは硬直中)。家が起動要塞に・・・そんなの安ッぽいSF映画みたいになっちまったが、こうするしか家を運ぶ方法がねぇしな。

「ソ、ソウジロウ・・・これって・・・。」

サキが震える指を変わり果てた我が家へと向けた。

「ああ、昨日トオルに頼んでおいたろ?これの事だ。」

「や、やっぱり・・・。」

『ふははははははは!!』

どっからか拡張されたトオルの笑い声が聞こえる。いや、今気付いたんだけどさ・・・お前、塔にいたあの高笑いする野郎の笑い方に似てるぞ。

『どうだ!これが俺の開発した機動住宅スーパーミラクルマスターA7(エーセブン)スペシャルホームだぁぁぁぁ!!!!!』

「正式名称は『坂本号』だ。」

『何でやああああああ!!!???』

スピーカーで叫ぶトオル。うるさい、近所迷惑だ。近所いねぇけど(いるとしたら森の動物達)。

「あ〜、ネーミングセンス無し及び長い。よって却下。」

『がーーーーーーーん!!』

「で、でも坂本号ってのも何か・・・。」


「あ”?」


「も、問題無しであります!!(`□´;)>」

すぐさま敬礼に移るサキ。痛いとこつきやがって。俺も昨日必死に考えたんだぞネーム。お前らの性格の事だからどうせ自分勝手なネームにすんだろ?つーかこれ俺ん家だから名前付けて何が悪い?

「私、坂本号って名前、素敵だと思います。」

「あ、私も。」

おお!わかってくれたか女神達リリスとフィリア!さすがだな、うちのバカどもとは大違いだ!!

「って誰がバカだ誰が(ズドゴン!!)」


勝手に思考読んだバカ=マサシには鉄拳制裁。


「あ、あの・・・口に出してましたけど・・・。」











・・・MAZIKAI?(三回目)












いやいや俺としたことが口に出していましたか。失敗失敗♪で、何でリリスさん顔真っ赤にして俺から顔逸らすんでっか?訳分からん。


ま、とりあえず。


「さ、とっとと行くぞ。目指すは森の外にあるだかんな。気合入れていくぞ!」






「「「「「「お、お〜・・・。」」」」」」





「声が小せえっ!!!!(日本刀の柄に手をかける)」

「「「「「「「『おーーーーーーーーーーー!!!!!!!』」」」」」」」

(この時、トオルはスピーカー越しで、マサシは鼻血が出るのを抑えながら叫んだ)






っつーわけで、これから冒険の第一歩を踏み出すことになった俺達であった・・・。









おい、ドアの位置高くなってんぞ。もうちょい屈め。入れん。


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