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人形
5月26日金曜日午前8時20分
その日は、雨だった
優はいつもと同じ時間に起き、いつもと同じ道を通って学校へ向かった
そしていつもと同じ様に教室の扉をあける
するとそこには、いつもと違う風景が広がっていた
「………」
教室を間違えたのかと思い確認したが、間違えなどではなくそこは確かに優の教室だった
教室には、生徒の数の分だけの机と椅子がてきとうながらも並べて置いてあり
黒板も、教室の後ろにあるロッカーも変わったところは何もない
おかしいのは、優の見覚えのない様々な種類のおびただしい数の人形が机の上に山積みにされていることだ
「……誰のだよ」
小さな声で、ため息混じりに呟いた優に気づいた慎二が口のはしをあげ笑った
「鬼もこれなら寂しくないだろ?
良かったな、お友達がたくさんできて」
「本当、良かったねー。
剣崎のために色んな所から集めたんだよ」
「そうそう、空き地とかごみ捨」
「慎二、それ以上は秘密でしょ?」
「えー、なんでだよ
いいじゃんか、別に」
「駄目だよ、真美と慎二の二人だけの秘密だって言ったじゃん」
優は慎二たちの会話には耳をか貸さず、この大量の人形をどうやって片付けるかを真剣に悩んでいた




