プロローグ:来訪者の魔導書
【世界観】
現代社会に似ているが別の世界の話で魔法が使える世界
5つの大国があり、他にも小国が複数ある世界
主人公と兄は大国:キルシニア王国の出身
兄の留学先の大国:アステリア公国
小説に出てくる職業:
分析官(魔法士):主に魔法関連での事件・事故を担当し原因分析を主に行う。
武官(魔法士):主に魔法関連での事件・事故を担当魔法を駆使して調査を行う。
国について
■アステリア公国(物語の舞台)
中世から続く城壁や石畳の街並みが残る、伝統と静寂を重んじる国。
かつては王族の避暑地として栄えたという歴史背景
■キルシニア王国 (主人公の出身)
景観: 北国の寒冷な気候にあり、石造りの重厚な尖塔の街並みのなかに、桜に似た白い花を咲かせる樹木が並木道として植えられている。
文化: 騎士道と武士道が融合したような厳格な礼節が社会の基盤となっており、荘厳な大聖堂で和楽器を用いた独創的な音楽が奏でられるなど、
精神性の高い文化が根付いている。
【導入:来訪者】
アステリア公国の首都であるアシュフォードは深い霧に覆われていた。
足を踏み入れた時感じたことはこの街の風物詩と言える深い霧は陰謀を飲み込み、
塗りつぶすためのように思えた。
ルシアン・櫻塚は、石畳を叩く自身の靴音を聞きながら、コートの襟を立てた。
灰色の空からの湿った空気が肌に冷たく刺さる。
気候が異なる故郷であるキルシニアの並木道に咲く、あの白い花々の香りが恋しくなった。
ルシアンの手には兄が残した「解析用魔導書」をしっかり掴んでいた。
兄アルフレッドはキルシニアの警察組織では「理論の怪物」、冷徹な分析官としてよく知られた存在だった。
だがそんな天才であった兄が突然この異国の地で死んだ。
死因は事故死とされたが到底納得できない。
(兄はそんなミスをする人間ではない)
そう心の中で呟き、ルシアンは眼鏡の位置を直した。
自分と兄は容姿はよく似ていると言われる。
それが嫌で自分は伊達眼鏡をかけることにていたが
今はそれがこの地で兄の「死」を探るのに役立つだろう。
(人間は眼鏡や髪型を変えるだけで与える印象が違う)
眼鏡越しに見るこの街の風景は兄を奪った殺意の残滓を孕んでいるように見えた。
【邂逅:石畳の出会い】
裏路地へ足を踏み入れた時、気配を感じて足を止めた瞬間、
背後の霧が揺れ、招かれざる客が来たことがわかった。
魔力反応を感じ、瞬時に兄の魔導書を飾り防御魔法を展開しようとしたが
敵の攻撃魔法が先にルシアンを襲った。
魔法の詠唱の隙を与えないほどの手際の良さから手練れだと察する。
敵の賊は三人。賊は慣れた足取りで石畳を蹴りあっという間にルシアンを取り囲んだ。
ルシアンは学生ではあるが魔道知識と実力は並の魔法分析官以上であったが、至近距離では分が悪い。
どう打開するかーーそう思った刹那、鋭い風の音が走った。
石畳を砕くような着地音と共に賊の一人が宙を舞う。
「おいおい、こんな子供相手に随分な歓迎だな。アステリアの夜はいつからそんなに物騒になった?」
霧の中から現れたのは燃えるような赤毛の青年だった。
アステリア公国警察の制服をラフに着こなし、その瞳には野生の火が宿っていた。
警察官は突き出した右手から重厚な魔法陣が展開され、
残された賊は悲鳴を上げる間もなく、地面に縫い付けられた。
ルシアンは初めてみる大地を武器にするようなアステリア特有魔法に衝撃を受けた。
そんなルシアンに賊を拘束した警察官が声をかける。
「あんた大丈夫か? 俺はここで武官をやってるカイルだ。」
ルシアン「ああ大丈夫だ。助けてもらったことはお礼を言うが、俺は子供じゃない。」
それだけ言うと慌ててルシアンは裏路地から走り去った。
これがこれから相棒にあるルシアンとカイルの邂逅であった。
【再会:交差する礼節】
数日後、ルシアンは街で調査をしたが目ぼしい成果がないことから
兄の研修先であった警察署を訪ねることにした。
ルシアンは事前に兄の遺品を引き取るため訪れることを伝えていた。
兄の弟だと知った警官たちが好奇心と哀れみ、わずかな警戒心の混ざった視線をルシアンに向けた。
そんな視線に居心地の悪さを感じたが淡々と遺品整理をしてると
先日のあの警察官が部屋に飛び込んできた。
「あんた、アルフレッドの弟だったのか」
場所を移すと、カイルは不機嫌そうに椅子に腰かけ、持っていた書類を放り投げた。
机を挟んで座っている前に書類は散らばった。
「アルフレッドの事を調べるのは止めろ、消されるぞ」
「あの時、助けてくれたことには本当に感謝している。
だが自分の足で確かめさせてほしい」
「お前の兄貴は事故死したんだ」
カイルの鋭い茶色の瞳がルシアンを射抜くように見つめた。
そして視線をそらし、彼は続けた。
「ゼノさんがいれば……あんたの兄貴の相棒がいれば、こんな苦労はしなかったんだがな
「ゼノさんは今どうしてるんだ?」
カイルはため息をつき
「他国へ長期出張中だ。いや警察組織の上層部がゼノさんをこの件から遠ざけたのさ。
相棒を失った喪失感を癒すためという建前でな。だがあの人は誰よりも答えを求めてるはずだ。」
カイルは立ち上がり、ルシアンの目の前にある膨大な捜査資料に視線を向けた。
それは、死後もなお整理され続けていた、兄の生きた証拠だった。
「ゼノさんがいない今、この街でお前の兄貴の足跡を辿れるのは、俺と君しかいない…」
カイルはニヤリと笑った。
「俺は直感で動く。あんたは兄貴譲りの論理で頭を回せ。
どうする、ルシアン。この霧の向こう側、一緒に覗いてみるか?」
ルシアンは眼鏡を押し上げ、兄が遺した資料の山を見つめた。
そこに宿るは兄の残り香。
ルシアンは手を差し出しながら応えた。
「望むところだよ、カイル」
二人の影が、薄暗い署の壁に長く伸びる。
霧の都で、新たな「論理」と「直感」の物語が、今、動き出した。
始めて小説を投稿します。
AIの手助けしてもらってなんとか1つ書きました。
よかったら感想などいただけると嬉しいです。




