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79/136

79_秘めた力

 ルーシェのシールドには、あらゆるシールド外部の魔法や物理攻撃を遮断する効果があった。そのことを、ダンテは、彼女の口から事前に聞いていたこともあり、今回の復活の呪文の無効化に活かせないかという考えに至った。


「騎士の石像がただの石の塊になったみたいに動かなくなった。シールドを展開してる限りは、復活は阻止できそうね」


 ダンテの隣で、地面に転がる騎士の石像の破片を見ながら呟いた。


「ああ、後は、あの魔法使いの石像を倒せば、この試練を攻略できる。傷は十分癒せた。俺の合図で一瞬だけシールドを解除してくれ。その間に、あの魔法使いの石像を倒しに行く」


 ルーシェは、ダンテのやろうとしていることを理解し返事を返す。


「ええ、あなたの考えは分かったわ。準備ができたら合図してちょうだい!」


 魔法使いの石像は、何かをするでもなく悠然と、立ってダンテたちの方を見つめている。どうやら、ルーシェの守りのおかげで、打つ手がないらしい。


 おそらく、あの魔法使いの石像は、回復特化の技しか使えない。それほど、脅威ではないはず。一気にかたをつけてやる。


 ダンテは左腕のメイテツを剣に変形させる。そして、魔法使いの石像の方に狙いを定めると、ルーシェに叫んだ。


「今だ、ルーシェ、シールドを解除してくれ!」


「ええ!」


 ダンテの指示とともに、ルーシェはシールドを解除した。


 ダンテは、シールドが解除されている間に一気に魔法使いの石像のところまで接近すると、左腕の剣を振り上げる。


 これで終わりだ!


 とどめを刺そうと、ダンテが振り上げた剣を石像に向かって勢いよく振り下ろす。


 魔法使いの石像は、杖を懐から取り出すと鋭く赤い眼光を輝かせる。


 まずい、何かする気だ。なんだ、何か魔法を使うのか……。


 魔法使いの石像が動きを見せたその時、ダンテは、確かに視界にとらえた。


 魔法使いの洗練された卓越した動きを。


 ダンテの振り下ろした剣を石像とは思えない軽やかな動きでいとも容易く、躱す。


「なに!?」


 剣を振り下ろし体勢を崩したダンテの真横に、魔法使いの石像は、笑みを浮かべる。手元の杖に炎を纏わせると、その杖を思いっきりダンテの脇腹辺りに向かって振った。


「ダンテ!!」


 メイテツは、魔法使いの石像の強烈な杖攻撃からダンテの身を守ろうとすかさず、脇腹辺りを黒い身体で覆って防御する。


「ぐっ!?」


 咄嗟にメイテツが身体を守ってくれたとはいえ、魔法使いの石像による攻撃は強烈だった。ダンテは杖による攻撃で神殿の壁に突き飛ばされてしまう。


 彼は、立ち上がると、口から出た血を片手で拭き取り、余裕の表情で佇む魔法使いの石像を見た。


「そう簡単にはいかないか。これは苦戦を強いられそうだ」

 

 ダンテは、魔法使いの石像の実力を垣間見て、より一層気を引き締めるのだった。


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