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72_王都ペンタゴン

 激しい戦闘の末、泉からテラを救出し、ダンテたちは泉に一番近い王都ペンタゴンに来ていた。ペンタゴンは、名前の通り五角形をした都市で、かつてはかなり繁栄していた。

 

 だが、周囲を守っていた結界がダンジョンの出現により消滅してしまったため、魔物の襲撃をもろに受け、壊滅的な被害を被っていた。


「ひどい有様だな。この都も、魔物たちの襲撃にあったのか……」


 ダンテは、気を失ったテラを背負いながら荒廃した街の様子を見て言った。


 焼け焦げた建物の残骸が無残に転がっている。かつて賑わいを見せていた市場も見る影もなく、破壊された屋台や商人たちの荷車が放置されていた。


 街中には緊張した空気が漂い、生き延びた人々は怯えた表情を浮かべながら身を潜めていた。


「最近、魔物の襲撃にあったのよ……。魔法が使えなくなって、魔物たちに対抗する術を失っていたわ。人々は魔物たちから逃げることしかできなかった」


 ルーシェは悲しそうな目で、周囲を見ながらダンテに言った。


「そうか、この街もエウノキ村と同じように襲撃を受けていたのか。だけど、見たところ、魔物の気配を感じないな、どこかに身を潜めているのか?」


 ダンテは魔物の気配を感じないことに疑問を抱き尋ねる。横で聞いていたタナが、その問いかけに答える。


「あとから来た聖騎士がこの街にいる魔物はすべて一掃したんだ。魔物たちは、街を占拠し生存者を奴隷のように扱い恐怖を与え続けていたのでな」


「お姉ちゃんは特に剣神っていう聖騎士の中でもトップクラスに強い人たちの一人なのよ!ここに人たちの生きる希望なんだからね!」


 ルーシェは、タナの言葉を受けて姉を誇るように調子のいい声で話した。


「剣神……」


 ダンテは、その言葉に引っかかる。


 師匠がかつてそのように呼ばれていたような気がする。


 彼は、1000年前に剣術を教えてもらった師匠のことを思い出していた。


「……お、見えてきたな。ちょうどあそこに見えるのが聖騎士のギルドだ。疲れているだろう。ギルドでゆっくり休養するといい」


  タナは前方に見えるギルドの建物を指差しながらダンテに言った。


「ちょうど溜まりに溜まった疲労を取りたいと思っていたところなんだ。感謝するよ。それに、テラもゆっくりさせてあげたいしな」


「よかったわね、テラが正気に戻って」

 

 ルーシェは、ダンテの背中でぐっすりと眠るテラを見て優しい笑みを浮かべる。


「ああ、ホントに。助けを求められたんだよ。テラに。だから、もしこれでテラを助けられなかったなら、悔やんでも悔やみきれなかったと思う。本当にテラが助かって良かったよ」


 ダンテは、安堵の笑みを浮かべ、ルーシェたちとともにギルドの建物へと向かった。


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