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小椋夏己の創作ノート  作者: 小椋夏己
2024年  7月

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アロのこと

 今回も「黒のシャンタル」の登場人物のことです。うむ、こちらもちゃんと「創作ノート」で間違えてない。小さな事故が大事故につながることもあるのです、気をつけて気をつけてつけるにこしたことはないでしょう。


 「登場人物紹介」でもこの人のことまで紹介していますので、こちらで「もう一言」と書くシリーズはこれで一休みですかね。この後もまだまだ新しい人が出てきてるんですが、第一部でここに書くような方はこれでとりあえず全部出揃ったかな。


 第二部、第三部から新しく出てくる人がいます。第二部以降にはじめましての人に関しては、「登場人物紹介」に書いて、それからあらためて書いていこうかなと思います。同時に書いてもあまり意味がない気がしますし。


 さて、アロとは誰か? 拙作の第一部をお読みいただいた方は覚えていただいていると思います。この方のおかげでかなりのことがすすすいっと進みましたので。


 「オーサ商会」というシャンタリオで一位、二位を争う大商会の会長です。息子、息子、娘の3人の子の父親で、末の娘がここでももう紹介させていただいた侍女のリルになります。


 とにかくアロは娘に甘い甘い。息子にも厳しい父親とは言えないですが、何しろ3人目にしてやっと生まれた女の子で、しかも奥さん(かなりの美人)にそっくりな娘なもので、目の中どころか毛穴に入れても痛くないぐらいのかわいがり方です。

 なので、幼いリルが「侍女になりたい」と応募して落ちた時は本当に心の底からホッとしました。侍女になってしまったら、王都リュセルスに住んでいて目と鼻の先と言っても、すぐに会いに行けなくなるし、もしかしたら「宮に一生を捧げる」と言い出したらどうしたらいいんだー! と、叫びたいほど悩んだので落ちて本当の本当に安心したんです。


 それなのに、


「どうしても侍女になりたいの! 行儀見習いの侍女でもいいから! お父様お願い!」


 と、リルに大泣きされて大暴れされ、


「リルのお願いを聞いてくれないならもうお父様とお話ししない!」


 とまで言われてしまい、仕方なく伝手をたどってお願いすることになりました。


 色々と苦労人です、お父様。


 代々手広く商売をしているオーサ商会でしたが、アロの代になって先代までよりもっと大きな商会となりました。それはひとえにアロの先見の明のおかげと言っていいでしょう。それだけにトーヤに「アルディナの神域との定期便を出してみては」とうまく話に乗せられたと言いながらも、もしかしたらと動くだけの行動力もあったというわけです。


 第二部ではかなり身辺の様子が代わり、リルだけではなくアロ本人も色々なことに巻き込まれていくことになりましたが、まあこの人はどこに行ってもなんとかうまく乗り切るだけの実力と運を持った人だと思います。


 八年もの間姿を消しているトーヤのことを、アルディナの人に「知らないか」と聞くぐらいには心配してくれています。商人で損をすることはしないという信条ですが、その反面、人情家で色んな人を助けたりもしています。なかなか「いいおっちゃん」です。

 

 最近ちょっとお腹が出てきて、娘に嫌われないかと密かにびくびくしています。

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