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小椋夏己の創作ノート  作者: 小椋夏己
2021年 12月

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共同墓地の話その2

 前回「共同墓地の話その1」として、シャンタル宮の侍女たちの墓所について書きました。ついでというわけではないんですが、もう一つ、二部でちらっとだけ出てくるトーヤの母と育て親のミーヤの墓についても少しだけ書いておこうかなと思いました。


 カースにあるトーヤの仲間たちの墓については、まあ普通の墓地を想像していだけたらいいかと思います。普通に一人ずつ葬って、何か墓標が立ててある、そういう私達も想像して一番浮かんでくるタイプのお墓です。


 トーヤの母の墓は、共同墓地で、場末の娼婦の大部分がそこに来るだろうという「投げ込み寺」的墓所を想像しています。そしてこのお墓にもモデルがあります。


 映画「アマデウス」の最後のあたりで、モーツァルトが亡くなり、棺に入れられて馬車で墓所に運ばれるのですが、たくさん布で包まれた遺体の上で棺を立てると、底の部分が「ぱっかん」と開き、下に遺体が「どさっ」と落とされます。そうして次々に放り込んでおいて、上から土をかけるようです。


 実際にモーツァルトはこうして葬られているもので、どこにお墓があるか分からないそうです。

 妻のコンスタンツェが体調を崩して墓所までついていけなかったせいもあり、どこにどうやって葬られたか全くわからない。そのことが、コンスタンツェが悪妻の一人として名前をあげられる理由の一つであろう、とも言われているようです。

 そりゃモーツァルトクラスの人が、そういう葬られ方をして、どこにいるか分からないとしたら、ファンは責めるだろうなと思います。


 トーヤの母は、多分育て親のミーヤでしょうが、付いていってくれた人がいたからか、どこの共同墓所に入れられたかは分かっています。でもどれが母かまでは分からないので、トーヤは墓所までお参りには行けましたが、母個人に対して会いに行くことは叶いません。


 育て親のミーヤについては、同じような境遇でありながら、幸いにして墓所を用意してくれるだけの人がいたもので、ちゃんと個人の墓に入れられています。トーヤもミーヤのお墓にお参りに行っています。


 最近では「樹木葬」とか「合祀墓地」のように、個人でなく「この場所」に眠ることを希望する人も多いようですが、それでもモーツァルトのように「放り込まれる」のとはちょっと違いますよね。


 少し違う話ですが、大阪の「一心寺」さんというお寺では、預かったお骨がある程度溜まったら、そのお骨で仏様を作って安置されています。

 お骨全部でなくとも喉仏だけを納骨されることもあり、私の母方祖父母や伯父、伯母たちもそこの仏様の一部になっています。私も一度だけお参りに行きました。そういう形の「共同墓地」もあるんですね。

※2021年12月2日初回掲載

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