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小椋夏己の創作ノート  作者: 小椋夏己
2024年  7月
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スランプ・その2

 前回書いたように、私があまり思ったように書けなくなったこの1年ほどのことを一応スランプと認定して、ではどうやってそこから脱却しようとしているのかを書いてみようかと思います。


 正直、父の具合が悪くなってからこれまでの約3年間はかなりきつかったです。それでも「書く楽しみ」があったので乗り越えられる部分も多かったのに、その楽しみにすら向き合えなくなった、この事実は重くのしかかってきました。


 それでもきっかけを見つけて短編にも挑戦し、長編も毎日更新していたんですが、


「これはもう無理だな」

 

 そう決断するまでにも結構時間がかかったと思います。かなりいい加減な性格のはずなんですが、1日でも休むと毎日積み重ねていたものが全部なしになるような、そんな感じがして思い切れなかったようです。


 自分自身も救急車で運ばれたり、検査結果が悪くて検査入院したり、薬も増えたりしてたんですが、それでも楽しいの半分、意地半分で続けていたんでしょうね。それからやっぱりそういうのがないと、喪失感ってなかなか埋められないんですよ。


 体調が良くなってきたのはここ最近です。それから小さいけどちょっとした心配事が取れて、ホッとしたのも大きかったです。


 昔読んだお話、もしかしたら「アラビアン・ナイト」だったかも知れませんが、そこにこんな話がありました。


 魔神だったか悪魔だったかがある男に、


「持てるだけの金貨をやる、ただしその金貨は落とすと全部消えてしまう(砂か灰になるだったかも)」


 と言います。


 男は大きな袋いっぱいに金貨を入れてもらい、


「もっともっと、もっと入ります、もっとください」


 と、どんどん入れてもらって、もうこれ以上入らないという限界まで入れてもらうんですが、


「あと1枚だけ」


 と入れてもらった最後の1枚で袋が破れ、金貨は全部落ちて消えてしまいましたとさ、どんどはれ、という話です。


 思えばストレスというのもこんな感じじゃないでしょうか。今の自分はおそらくその最後の1枚、2枚の金貨がなくなった状態と言えると思います。


 ですが、その1枚2枚がなくなったことが、なんと軽いことか!


 本当はまだ本調子ではないですし、問題もたくさん残ってるんですが、そのたった1枚がなくなったことでかなり気持ちが楽になりました。


 それからやっぱり一番大事なのは睡眠です。問題が解決するまでは寝てても眠りが浅いのかよく目が覚めましたし、覚めてしまうと色々考えて寝られない。睡眠不足になって朝も起きられないけど無理に起きて動くとパフォーマンスを発揮できない。その繰り返しでした。


 なので今はできるだけ夜早く寝るようにしています。というか起きてられなくて布団に入るという感じ。その分朝は楽に起きられるようになって、その時間にちょこちょこっとした小さいことが1つできたら達成感で気持ちも上がる。負の連鎖から正の連鎖にちょこっとだけ方向転換したかな。


 つまり、やっぱり、


「寝ろ」


 ということです。


 まずはこれが一番。色々気になるでしょうが、そういうのほっといてまずは、


「寝ろ」


 です。


 全員に当てはまるとは思えませんが、私の場合はそれが一番重要だった気がします。


 そして少しでも気持ちよく寝るためには、


「最後の一枚を捨てる」


 ことかなと。


 人間生きていると色々な問題があります。問題がない人間、荷物を抱えていない人間なんていません。ですが、その中でもやっぱり取捨選択できることがあるので、全部抱えないでちょっとだけ手放して、そしてその分寝るのは本当に大事だなと思いました。


 妹が最近の私を見て「元気になってきて安心した」と言ってくれてますが、外から見たらそのぐらいしんどそうだったのかなと思います。


 生活が変わるストレスって思った以上来ますから、なんとなくしんどいなと思ったら遠慮なく寝ましょう。そして元気になったらやればいいのさ、ぐらいでいましょう。


 ということで、まだまだリハビリ状態にあると思いつつも、ちょっと参考になる方がいらっしゃれば、そしてそんな方の新しい作品に触れる楽しみができればなと思って書いてみました。 

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