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小椋夏己の創作ノート  作者: 小椋夏己
2024年  7月
110/132

シャンタリオ王家のこと・その3

 第2回目では、


「どうして国王のあの花園ができたか」


 ということに関係して、家族の事情についてちょこっと書きました。


 では、その奥さん、王妃はそういうことに関してどう思っていたかと言いますと、


「めっちゃムカつく」


 やっぱりそう思ってました。そりゃま、そうですよね。


 ですが前回書いたように、なかなか子宝を授からず、王妃の一番の仕事は皇太子になるべき男子を産むという義務をなかなか果たませんでした。そうなるとなかなか言うことも言えない。もっとも、言えたとしても王妃であるという誇りがあるので言わなかったかも知れませんが。


 元々好き合って結婚したわけではなく、産まれて間もなくから皇太子妃候補となり、その中から色々な条件が合うということで、物心ついた頃から「将来の王妃だから」と言い聞かされて成長した方人ですから、色々とわきまえてますし、自分の顔さえつぶされなければそれでいい、ぐらいに考えていました。


 ですが、


「さすがにちょーっと度が過ぎるんじゃないの?」


 ということで、ムカついてました。何人かまでで、そこそこ納得できる女性だったら、特に何か思うこともなかったかも知れません。

 

 第三部に入って色々なお貴族様が出てくるんですが、この方が産んだ皇太子の奥さんが実は親戚のお嬢さんです。姪っ子の娘が息子の嫁になってます。

 このへん色々と貴族たちの力関係がありまして、本当は父親の妻と息子の妻は違う系統のおうちから選ぶことになってたんですが、ちょうどいい年頃の娘さんがいなかったことと、


「好きにさせてあげてるんだから、このぐらいいいですわよね」


 と、ちょこっと奥さんの圧力がかかり、


「まあ息子の嫁さんぐらいどれでもいいかな」


 と、王様も了解したということがありました。そのへんの軋轢(あつれき)が第三部でちょろっと出てきてます。


「今度はうちの番だったじゃないか!」


 力を持っている王様の取り巻きがそういう感じで皇太子の周辺の貴族に嫌味を言うと、


「こっちは王妃と皇太子の親戚なんだからな」


 と、皇太子側がムカつくという関係もあったりして。


 そういうことがこの人たちの間にあったのか、と思って読んでいただけたら、さらに面白くなるかも知れません。すでに読んでいらっしゃる方は少しだけ思い出して「あいつとあいつかな」ぐらい思っていただけると楽しいかも?


 本編にはほとんど出てきませんが、裏ではそういうことをちょっと考えて人間関係を組み立てたりもしています。外に出すことがないもので、それをこんなところでちょっと書いてみたりもするんですよね。


「あのな、そういうの読まされる方はたまったもんじゃねえからな? 俺らだって知らねえのに」


 と、珍しく主人公らしき人に説教されてしまいました、ごめんなさい。

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