吸血女帝は冒険者の生きざまを伝記に残す
最新エピソード掲載日:2022/09/03
青年が死んだ。
人類、凡庸、名も無き冒険者。
彼は知らない。
自分の『不屈』の精神が誰に影響を与えたのか。
それがのちに、人類逆転の奇跡を生むことも。
『吸血女帝』が消えた。
闇の者、最強、真祖の吸血鬼。
彼女は知らない。
自分の行動原理を。
なぜ、闇から抜けたのか。
なぜ、旅に出たのか。
なぜ、冒険者の生きざまを手記に残すのか。
青年は死んだ。
光の者、『不屈』、人が目指すべき英雄。
彼の名はカイ。
千年後、その名を知らない者はいなかった。
本物の英雄の死が呼び起こした、人類の逆転劇。
その結末の先にあったものは『吸血女帝』の望んだ世界だったのか……?
「下賤なるもの共よ。不愉快だ。今すぐここから去るがいい」
「旦那様、お嬢様が!」
「どうした?」
「虫に話しかけてます」
奇跡の勝利により、光の者たちが築いた平和な世界。
『吸血女帝』は気が付くと、その世界で人間に転生していた。
「ミラ? どうしたんだい?」
「お父様。虫が部屋に入って来たので追い出したまでです」
「そうか。あんなに虫を怖がっていたのに」
「お騒がせして申し訳ございません。他に御用がなければお部屋にお戻りください」
「ははは、娘と話すのに用などいらんよ。また本を読んであげようね」
「いえ結構です。自分で読みますので、お部屋にお戻りください」
「母さん!! ミラがぼくを虫と同列に扱ってくるよ」
「あらまぁ、そういう歳なのよ」
「まだ3歳だよ!?」
人間の貴族令嬢カーミラとして転生した『吸血女帝』の冒険者愛が止まらない。
冒険者オタク、カーミラが巻き起こす、冒険者革命。
「勇者の剣技? ああ、これですか?」
「その技は潰えたはず! なぜ使える?」
「潰えた? 伝記にきちんと書き……残っているはずですが」
「伝記? そんなこと書いてなかったぞ」
「ん?」
転生したカーミラが知ったのは、自分の書いた伝記が歪曲され改訂を重ねられた事実だった。
「私、古文書を探す冒険者になります」
「いえ、お嬢様。公爵令嬢が冒険者は……」
人類、凡庸、名も無き冒険者。
彼は知らない。
自分の『不屈』の精神が誰に影響を与えたのか。
それがのちに、人類逆転の奇跡を生むことも。
『吸血女帝』が消えた。
闇の者、最強、真祖の吸血鬼。
彼女は知らない。
自分の行動原理を。
なぜ、闇から抜けたのか。
なぜ、旅に出たのか。
なぜ、冒険者の生きざまを手記に残すのか。
青年は死んだ。
光の者、『不屈』、人が目指すべき英雄。
彼の名はカイ。
千年後、その名を知らない者はいなかった。
本物の英雄の死が呼び起こした、人類の逆転劇。
その結末の先にあったものは『吸血女帝』の望んだ世界だったのか……?
「下賤なるもの共よ。不愉快だ。今すぐここから去るがいい」
「旦那様、お嬢様が!」
「どうした?」
「虫に話しかけてます」
奇跡の勝利により、光の者たちが築いた平和な世界。
『吸血女帝』は気が付くと、その世界で人間に転生していた。
「ミラ? どうしたんだい?」
「お父様。虫が部屋に入って来たので追い出したまでです」
「そうか。あんなに虫を怖がっていたのに」
「お騒がせして申し訳ございません。他に御用がなければお部屋にお戻りください」
「ははは、娘と話すのに用などいらんよ。また本を読んであげようね」
「いえ結構です。自分で読みますので、お部屋にお戻りください」
「母さん!! ミラがぼくを虫と同列に扱ってくるよ」
「あらまぁ、そういう歳なのよ」
「まだ3歳だよ!?」
人間の貴族令嬢カーミラとして転生した『吸血女帝』の冒険者愛が止まらない。
冒険者オタク、カーミラが巻き起こす、冒険者革命。
「勇者の剣技? ああ、これですか?」
「その技は潰えたはず! なぜ使える?」
「潰えた? 伝記にきちんと書き……残っているはずですが」
「伝記? そんなこと書いてなかったぞ」
「ん?」
転生したカーミラが知ったのは、自分の書いた伝記が歪曲され改訂を重ねられた事実だった。
「私、古文書を探す冒険者になります」
「いえ、お嬢様。公爵令嬢が冒険者は……」
理屈屋のエド
2022/09/03 07:06
(改)