表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/3

二頁目

 ……そこまで書いて、作家のHは筆を置いた。自然と深いため息が出る。長いこと画面を見すぎていたので、目が疲れてしょうがない。


 劇中劇殺人事件。


 来週の締め切りまでに書いている、推理作家Hの新作だった。

 ミステリ小説の中に、殺人劇を挿入することまでは決まっているが、肝心のトリックも動機も何もできていない。こんなことになるなら、ミステリ作家なんて目指さなければ良かった。Hは深いため息をついて、頭を冷やそうと席を立ち、冷蔵庫を開けた。


「ぎゃあっ!?」


 次の瞬間、Hは思わず悲鳴を上げた。冷蔵庫の中に、見知らぬ生首が入っていたのである。


「な、なな……!?」


 Hは腰を抜かしてその場にへたり込んだ。


一体誰が……

なんのために……?

どうやって?


 何も分からない。Hは混乱するばかりだった。生首に見覚えはなかった。生首は、一枚の紙を咥えていた。そこにはこう書かれていた。


『もし作中の中に一つだけ、現実と違わぬ真実があるとすれば……それは一体、何頁目だろうか?』


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ