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小学生の恋物語。  作者: けふまろ
クリスマス
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クリスマスのお誘い。

このままちゃっちゃか行っちゃいたいね。

せめて100話までで終わってほしい。

あと土日は投稿するんで宜しくね。

 部屋で昼寝をしていた私は、カレンダーに目を向けた。

 12月17日。今日は宮野さんとミサちんと私と一緒にさえっちの家で遊んで一週間たった頃だ。

 そして、一週間後には…。

「クリスマスや~!」

 ベッドから立ち上がる私。

 カレンダーの12月25日には、赤丸がついている。更にそこだけモミの木やら天使やら落書きされている。


 12月25日は、クリスマス。イエス・キリストの何ちゃらってあったけど、分かんない。

 ただ一つ分かることは、このクリスマスという行事が街中を動かしているということだ。


 遥君の家、立花グループが所有しているデパートのウィンドウも、サンタクロースのシールが貼られていて、ケーキ屋さんには「クリスマスケーキ予約受付中!」という壁紙も貼られていた。

 私達の住んでいる住宅地にも電球が飾られている家が急激に増え始めていた。私の家は一時期の為にライトなんか買わない派だから飾られていない。


「お兄ちゃん、クリスマスは彼女とデートするの?」

 私は隣の部屋にいるお兄ちゃんに壁越しで話しかける。

 するとお兄ちゃんは私の部屋をノックせずに開けて言い放った。

「今年受験生の俺に彼女もデートもねぇよ、考えろよ」

 うるせーな、乙女の部屋にノックもせずに入ってくるんじゃねえよ、と言ってやりたくなった。

「え~。何でよぉ。お兄ちゃんにだって、彼女ぐらいいるでしょ」

「いねーよ。…逆に言えばお前、想太って言う彼氏がいるんじゃないのか」

 ダルそうにしているお兄ちゃんに不意を突かれた。

「な、何でそれを!?」

「お前、運動会のとき、スマホに想太って奴からメール来てたの知ってるか?あれで俺達彼氏かって思ったんだぞ」

「何ぃぃぃぃぃぃっっっっっっっっ!」

 私は自分の行いを深く後悔した。…何故、何故あの時スマホを持っていかなかったんだ!

 ショックを受ける私の耳元で、あの声(兄の声である)が聞こえた。

「ま、俺達は可愛い妹の恋を応援するんで、クリスマスに使える良いことを教えてやる」

 兄の一言で私は救われた。

「何、何」

 兄は得意そうに人差し指を立てた。

「まずは、コンビニに行け。そして肉まんを貰って来い」

 貰うんじゃなくて買うんだろ。どこのコンビニが小学生男女に売ってる肉まんあげるんだよ。

「そして半分に分けて二人で食う。…典型的な胸キュン場面だろ。カップルには打って付けだ」

「兄ちゃん勘違いしてると思うけど、私達付き合ってないよ」

 その言葉に兄は多少驚いて、「まぁ、両想いって時点でカップルなんで」と開き直った。違ぇよ。両想いとカップルは全然違ぇよ。

「次はクリスマスムード満載の広場に行け。あそこに良い感じのモミの木があんだろ。あそこでキスし…」

 兄は最後まで言えなかった。

 私が小説をものすごいスピードで投げ飛ばしたからだ。

「ちょっと、何で助け舟出してる偉大な兄に向かって…」

「どこが偉大だ。年が少ししか離れてねぇじゃねぇか」

 私が小5で兄が中3。4歳差だ。

「ってぇな、あとで夕飯のから揚げは貰うからな」

「ひどい!」

「罪を償え。お前の行いは母さんが一生懸命作ったから揚げ4個に値する」

 うっそそんな重たいの私の罪。

「とりあえず、…そうだな、一週間後の今の時間帯が、一番広場でいい雰囲気がするんだ。だからそこでキスを…」

 また小説を投げ飛ばす。今度は2冊含めて投げ飛ばす。

「またやったな、今度はから揚げとご飯貰うぞ」

「またやったなはこっちの台詞だ!」

 わーわー騒いでいると、「ご飯出来たよーっ!」という母親の元気の良い声がした。

「とりあえず今のはなかったことにしてよ」

「分かった。…ちょっと待て、なかったことって何だよ」

 兄の不満げな声を背にして、私は一階に駆け下りて行った。


 ◇◆


 12月19日、月曜日。廊下の清掃中に偶然通りかかった想太に話しかける。

「ってな訳で、クリスマス、立花家が所有しているデパート行こうよ!」

「デパート?クリスマスに?」

 私は想太を誘っていた。

「そ、俗に言う、クリスマスデート!そして最後は広場に行くんだ!そして、ロマンチックな場面を見て、最後は想太の家まで送るんだ!」

「ふぅん、じゃあ行ってみたいなぁ」

 想太はロマンチックという言葉を聞き、急にやる気になったらしい。馬鹿め。

「でしょ!?」

 私は笑って言った。

「…遥は、どうするんだろうな。宮野さんに告白したのかな…」

 想太はチラッと私の後ろを見た。

 見ると遥君が、一生懸命机を運んでいた。

「遥君は、きっと、宮野さんを遠回しに誘うと思うよ」

 私は遥君を見て言った。


 そのとき、私は見えた気がしたんだ。

 遥君と宮野さんが、仲良く広場で手を繋ぐ未来を。

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