転校生の嘘1
長らく投稿していなくてすいません。大晦日に友達の話もどうかなと思いましたが、まぁいいや。
私達は、よく三人で遊んでいた。
加奈、美咲、紗枝は、5年2組の最強女子グループとして、男子からは恐れられていた。
最近、私の友人、加奈が、年下の男子、想太と両想いになり、現在私達とはそんなに話していなかった。
これは私、佐藤美咲が体験した、ある友情の物語。
「おはよう、ミサちん」
「はいおはよう加奈。…どう? 想太君と。似合ってる?」
「もう、そんなんじゃないって。ミサちんは別に気にしなくていいよ」
加奈は私の肩をバンッと叩く。正直痛い。前にもこんなことがあった気がする。
「そういえば、『ニコ☆らぶ』の専属モデルの桐野実優が転校してきたでしょ?」
「ああ、そうだね」
加奈は私を見ながらそう言った。
「あの子本当に可愛いけど、何か私達を見下しているような気がしてならないのよね」
桐野実優。私は『ニコ☆らぶ』の中で一番嫌いだった。
子役、モデル、天然系アイドル。
私はそういうのが特に苦手。何か、苦手すぎて、その話を聞くのも無理だが、何か仲間はずれにされたくなくて、興味あるフリをしている。
でも、加奈と紗枝はそんなこと気にもしない性格だから、皆に合わせようとしなくていいんだけどね。
そういえば、どこかで聞いたことがある。
遊びに誘われたとする。そのときに、用事があったり、行きたくなかったら、素直に「行けない」と言えばいい。
でもその言葉が言えなかったら? その子がクラスのリーダー的存在で、無理に行かせようとしたら?
誘われて無理って言えない人と友達になるな。
そんな名言が頭の中をぐるぐる回ったときがある。すごくいいことだと思うし、正論だ。
でも加奈や紗枝には、そんな気を使わなくて済む。そう思って、心地よく、過ごしていた。
そんなある日、クラスのリーダー、畑野清香から十分離れた、お洒落なぶりっ子が言っていた。
私と、加奈、紗枝、畑野さん達がいない場所で。
「今日の美咲ちゃん何? マジムカつく。少し背が高いからって大人ぶって」
「男子にモテてるらしいよ。ウチのお父さんまで、「美咲ちゃん、可愛いな」って。マジキモくない美咲って!」
その人達は、ぶりっ子集団、と男子に陰口を叩かれているグループだった。表では男子からモテているらしいけど、裏では男子に陰口言われている。
そんな子達がワーワー私の悪口を言っていた。
そのとき、桐野実優が現れた。
「あら、何の話かしら」
ぶりっ子集団はあっという間に悪口を言うことをやめて、実優の方へ向き直った。
「今美咲さんの悪口言ってなかった?」
「言ってないわよ。…まさか、先生に言うつもり?言ったら承知しないわよ。って、桐野実優さん。…言ってないけど? 何で、そんなこと聞くわけよ」
ぶりっ子女子軍団のリーダー、小池茉莉花が言った。
「…私、悪口聞こえたの。…だったら、協力してあげましょう」
「…、4年のくせに、生意気じゃないの」
「いいわ。協力してくれる? …私、美咲ちゃんのこと嫌いなの。あの子のこと、痛めつけてくれる?」
「ありがとうね。…実は、その方法、私にも有効なのよ。…全力を尽くすわ」
小池茉莉花と桐野実優は、握手をして、不適に笑った。
これから、私の友情に、亀裂が入ってしまうことになる。




