疑問解消、それと…
遅れてすみません。PCの使えない環境に旅行していたもので。
さてここで茶番ですが、なぜこの物語を書き始めたのかというと、ドラマに感動してしまったからです。そのドラマの物語も大体こうでしたし、私自身もこうなってみたいなぁという思いがあって書き始めたものです。
付き合って下さりありがとうございます。
最終回みたいなノリになってしまいましたが残念、最終回ではありません(というかとんでもない形で終わってる)。
「ヤバイ。加奈が行方不明だなんて」
加奈の友達が悲しそうな目で言う。まだ行方不明だと決まったわけじゃないのに…。
というか本当にどこ行ったんだよ加奈は…。
もうそろそろ花火が始まるぞ土手に集まれという感じの時間帯なのに。
俺は溜息をつく。
とそのとき。
溜息をついた瞬間に、十メートルぐらい先の土手に着物姿の老若男女がワラワラと集まってきた。
ついに花火が上がる前の時間帯になってきているのだ。さっきまでビルと道路の隙間からチラチラと見えていた赤い太陽も見えなくなっていて、空が暗くなり始めた。
「そろそろ見付けないと」
俺が言うと、ふいに加奈の友達が「ねぇねぇ」と尋ねてきた。
「想太君、加奈の捜索届けだしたほうがいい?」
「大げさすぎますよ…というか、まだ聞いてませんでしたけど、何ていう名前でしたっけ?」
「私?山田紗枝です」
さえっちと呼ばれていたお金持ちの女の子だ。
「そういえば弟が一人いる何たらって言ってましたけど、弟は来てるんですか?」
「いや-弟が熱出しちゃってさぁ。両親共々つきっきりで看病してるから。今日は私一人」
「大変ですねー」
「じゃあ私探してくるね」
「あ、はい!」
紗枝さんは走っていった。
「ん…? 待てよ…」
今どっかに不思議なことがあった気がする…。
山田紗枝さん。山田グループの会社の社長の子供で、お金持ち。
弟が熱を出して、両親はつきっきりで看病…。だから今日は一人で…。
何で両親二人がかりで…?
お金持ちなんだから、医者を呼び付けて頼んで看病した方がいいのでは…?
そう思うと、何となくスッキリとした。
まだ疑問は解決してないぞーと、頭が通知してくるが、気にしないでおこう。
とにかく今は加奈救出(?)をやるときである。
そんなちっぽけな疑問等、放っておこう。
そのとき。
ちょうどそのとき。
加奈はトラックの中にいた。