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小学生の恋物語。  作者: けふまろ
旅行
48/95

帰りのバスの意味怖(意味が分かると怖い話)&嫌な予感

一人のときに見ないことをお勧めします。出来れば周りが賑やかなときに見て、すぐ忘れましょう。

 バスは高速道路を走っている。

 皆の好意で隣同士になった萩尾君と清香さんはさっきから随分と喋っている。ちくしょう、リア充爆発しろー(自滅)!


 高速道路を走っている。すると俺の右隣に座っていた加奈が、前の席に座っている紗枝さんと美咲さんに話しかけた。帰り、後ろの大きな席は、四つ子姉妹が占領している。

「二人とも、意味が分かると怖い話って知ってる?」

「え、知らない。何それ?」

 紗枝さんが頬に人差し指を当てながら言った。「夏休みに、ネットで見付けたの」と加奈が言った。「肝試しは怖いとか言ってるくせにそんなのはよく見るよね」と美咲さん。

 夏休みと聞くと、あのオフ会を思い出す。スマホですぐさまユーチューブを開く。『恐怖の大都市』の実況動画が一番上に上がってきている。

「こんな有名なんだもんな」

 切なそうにそう言って俺はスマホを消す。加奈は意味が分かると怖い話をしていた。

「これは、ちょっとアレンジしてるけど、有名な話…」



   ☆★


 小学校生活最後の夏休み。僕の誕生日会が僕の家で行われた。

 学校の先生、クラスメート、親友、好きな女の子、従兄弟まで、沢山の人が来てくれた。

 ケーキも食べ終わって、記念写真を撮った。


 後日、プリントアウトされた記念写真を見て、僕は絶句した。

 押入れを背景に撮った記念写真。

 押入れの中に、目の赤い、すごい形相の女の人が写っていた。

 これ心霊写真じゃん! って騒いで、僕はお父さんと一緒に、霊感があるお父さんの高校の頃の同級生に会った。

 すると、そのお父さんの元同級生は意外な事を言った。


「これ、心霊写真じゃないよ。何も、霊的なものは感じなかった」


 ってことは、この写真は心霊写真じゃないんだな。

 あー、本当にびっくりした。

 僕は安堵の表情を浮かべていたけど、お父さんはガタガタと震えていた。


   ★☆



「「分かった!」」

 美咲さんと紗枝さんは同時に声を上げた。そして、微かに震えている。

 俺は意味が分からず、加奈に解説を求めた。

 こういうことだけは馬鹿なんだねとものすごく余計な事を言いながら、加奈は解説した。


 霊感のあるお父さんの元同級生は、押入れの中に女の人が写っている写真を見て、「心霊写真じゃない」って言ったんでしょ?

 つまり、この写真は心霊写真じゃない。

 女の人も霊的なものではない。

 女の人は幽霊じゃない=女の人は生きている人間だった。

 女の人は押入れの中に本当にいたってこと。


「きぃあああああああああ~~~!!」

 俺は悲鳴(奇声?)を上げた。バスの中の皆が振り返る。

「まだまだあるわよ、意味怖」

 加奈は悪魔のようにニヤリと微笑んだ。



  ☆★


 私は、第一志望の大学に合格し、今年の春から実家の近くのワンルームマンションに引っ越してきた。一人暮らしってやつだ。

 講義の終わったある日、私はマンションに帰った。

 ベッドに寝転びながら漫画を読んでいると、ふと、小さな穴を見付けたの。

 もしかしたら隣の人の生活が盗み見出来るかもしれないと思って、私はその穴を覗いてみた。

 その部屋がやっと見えるぐらいの小さな穴だった。そこから見えたものは…。


 真っ赤?


 どうも、隣の部屋が真っ赤なのだ。

 きっと真っ赤な壁紙を貼っているのだろう。いや気味悪いな。


 その日から、私は暇があれば隣の部屋をその穴から覗いていた。

 休日も、彼氏からのデートから帰ってきた後も。何度も、何度も。

 

 何度も何度も、不定期に見ても、

 毎回真っ赤なんだ。

 私はそのことが不思議に思えたんだけどね。

 いい加減壁紙の色替えろって。趣味悪い隣人さん。



 やがて私は、留年することなく大学を卒業できた。

 今度は東京に行って就職活動だから、マンションを引っ越さなくてはいけない。

 ちょっと名残惜しいけど、これも新しい自分を掴み取るチャンスだ。


 私は、引越しの日、そのマンションの大家さんに、ずっと引っかかっていた隣人さんのことを聞いてみた。


「あのう、私の左隣の部屋には、誰が住んでるんですか?」

 すると、大家さんは答えてくれた。

「あぁ、202号室には、目の病気の人が住んでるの。

 

 目が『真っ赤』なのよ」


   ★☆



 分かった。

「解説よ。これも案外簡単かもね」


 隣人の目が真っ赤だってことは、その大学生の『私』が日常を見つめていると思ったら、見つめられていたってこと。


「怖いわね~」

 二人の表情がすくむ。



 やがてバスは、俺達の街に着いた。



  ◇◆


 私はキャンプに行った翌日、すなわち火曜日。目覚まし時計にうなされて起き上がった。

 現在一人で寝るようになってから一ヶ月目。兄はまだ私の部屋に入ってニヤニヤしている。笑うなゴッツイ兄貴。

 そういえば、サッカーの試合で勝ったんだってな。良かった良かった。試合見れなかったけど。

「おはよう加奈」

「おはよう兄ちゃん。今日は火曜日だよ~。学校行かないの?」

「もうそろそろサッカーの朝練始まるから、行く。お前ってホント起きるの遅いよなぁ。昨日はまぁ仕方なかったとして、いつもこの時間って流石に…」

「昨日キャンプ行ったけどいつも通りに起きた私を褒めてくださ~い」

「嫌だね」

「ひどいっ! 悪魔! 後で兄ちゃんの部屋荒らしてやる!」


 兄の部屋に貼ってあった超有名サッカー選手のポスターを壁から何とか天井に移行させた後、私は1階に降りて朝食を食べようとした。私は有限実行する女なのである。

「おはよう加奈」

「おはようお父さん、お母さん」

 私の両親は、私を迎え入れる。父親はテレビのニュースを見て、母親はご飯を用意している。ご飯とお味噌汁と沢山盛り付けられた野菜サラダ。あとはんぺん、納豆、ジュース、ソーセージ、卵焼き。

 一般の朝ごはんとかなり違う。それは自覚している。和食に洋食がくっ付いているのだ。

「おぉ、そういえば、また学校に転校生が来るんだってな」

 ニュース特集を会社には絶対見せられないだろう格好で見ていた父親が私に向かってそう言った。一応早稲田大学卒業生、一応大手企業のエリートである。

「え、また?」

 私はご飯を口に運びながら言った。転校生など学年一大人の遥君で充分ではないか。他にまだあるとでも?

「詳しくはお母さんに聞いてくれ」

 父親は母親に視線を移した。

 母親はそれに代行した。

「これは同じクラス委員の八木沼(やぎぬま)さんから聞いた話なのよ」

 バトンタッチの時間が短い! 流石弁護士!

 ここまで自慢してきた両親の職業。これが真の自慢できることだ。

「どうやら下の学年に、『ニコ☆らぶ』のモデルさんが転校生として来るらしいのよ」

「『ニコ☆らぶ』の専属モデルぅぅぅぅ!?」

 本当にお米を噴出しそうになった。

「そうなのよ。加奈がいつも買ってるやつ。本棚の三分の一がその雑誌で埋まるほどなのよね」

「誰? 誰?」

 私の興味はそれに収まらず、母親に尋ねた。

「確か、桐野って苗字だった気がして…」

 桐野って言ったら、あのトップの座に輝いている専属モデルしかいないじゃん!

「まさか、桐野実優!?」

「そう、そう、桐野実優ちゃんが転校してくるそうなのよ」

「ウソォォォォォォォォォォォォォっ!!」


 その日、私は笑顔で登校した。


 でも、何か嫌な予感がしたんだ。

意味怖コピペね。

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