短編3
日本の童話桃太郎の微BLです。
閲覧は注意してください。
部活の時に「桃太郎」というお題が出されてその時に書いたものです。
戯曲スタイル。
犬 「ももたろーさん、ももたろーさん」
桃太郎 「なんだい、犬。」
犬 「僕お腹すいちゃって・・・何かちょうだい・・・?」
桃太郎 「うーむ、そうだなぁ・・・それではこの飴をあげよう。」
犬 「やったー!ももたろーさん好きー!!」
桃太郎 「ふははは。私もお前のことが好きだよ、犬。」
犬 「えへへー///じゃあ、またあとでねー!」
桃太郎 「あぁ、またあとでな。」
キジ 「桃太郎さん。」
桃太郎 「なんだい、キジ」
キジ 「いやー、ちょっと寒くなってきちゃって・・・よかったらその腰に巻いてある紐を貸してくれないかな」
桃太郎 「うむ、いいだろう。」
キジ 「桃太郎さんの紐、暖かい・・・」
桃太郎 「ふははは。そうだろう、そうだろう。」
キジ 「うん!ま、また後で桃太郎さんの部屋、行くから待っててね。」
桃太郎 「うむ。ずっと待っているよ」
猿 「なぁ、桃太郎。」
桃太郎 「いつもはちゃんと『さん』付けしろと言っているだろう。・・・なんだい、猿」
猿 「ただ呼んだだけ。」
桃太郎 「何だよ、呼んだだけかよ・・・」
猿 「え、何?がっかりした?」
桃太郎 「べ、別に・・・」
猿 「嘘だ。本当はがっかりしたくせに。」
桃太郎 「そ、そんなことはない!ただ・・・」
猿 「ただ・・・何?」
桃太郎 「ただ・・・ただ、名前を呼んでくれて嬉しかったなぁーって・・・」
猿 「・・・ッ///」
桃太郎 「・・・帰る。鬼退治は今日は止めにする。犬たちに伝えに行かなくては」
猿 「あ、ちょっと待て!お前、何だその格好は!腰の紐はどうした!?」
桃太郎 「え?さっきキジが寒いって言ったから貸してあげただけだが・・・」
猿 「え?じゃない!お前、紐がないからはだけてきてんぞ!」
桃太郎 「え?あ・・・」
猿 「・・・ったく、こんなやつ一人で帰らせるかよ・・・」
桃太郎 「ちょっ、猿!こんなところで何す」
猿 「ちょっと黙ってろ。こんな姿のお前見て理性保てるほど俺は大人じゃねーんだよ」
桃太郎 「・・・ッ///」
猿 「とりあえず、これ着てけ。犬とキジには俺が言っといてやるから・・・どこにも寄り道しないで帰れ。」
桃太郎 「わ、わかった・・・」
猿 「じゃ、また後でな。」
お爺さん 「おぉ、お帰り桃太郎」
お婆さん 「ずいぶん早かったねぇ」
桃太郎 「ただいま。お爺さん、お婆さん。」
お婆さん 「桃太郎、鬼退治はどうなったんじゃ?」
桃太郎 「・・・」
お爺さん 「婆さんあれじゃよ。海が荒れてて行けなかったんじゃ。」
お婆さん 「あれまぁ、それは残念だったねぇ・・・」
お爺さん 「とりあえず、桃太郎は部屋に戻りなされ。疲れたじゃろう」
桃太郎 「・・・はい。」
桃太郎 「・・・この上着、猿の匂いがする・・・猿・・・」
明日鬼退治に行こう。
そして、可愛い犬とキジ、そして猿をお伴にして。
もしかしたら死ぬかもしれない。けど、きっと猿が守ってくれる。
そして、みんなで笑顔でここに戻ってくるんだ。
ここまで読んでいただきありがとうございまし!